新刊「シン地政学」 紙の本とインターネット
7月8日に安倍晋三元首相が逝去されてから49日が経ちました。改めて安倍晋三さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。
シン地政学"安倍後”を読み解くマネー、オイル、暴力の新方程式が8月22日ビジネス社より発売されました。シン地政学は私にとって16冊目となる著書です。
書くことは情報の整理
私にとって書くという行為は情報を整理する作業です。インプット=入力した情報をアウトプット=出力することで、情報を整理・記憶して知識を蓄える、つまり勉強だと思っています。
見たこと聞いたことを話すのもインプットとアウトプットの関係ですが、文字を読んで書く方が勉強に効果的なことは言うまでもありません。インターネットの普及で情報過多となった現在、紙媒体に書かれた文章を読み、そこで得られた情報を整理して紙に書き出すことこそ価値のある行為だと思っています。
私のインプット作業は、ほとんどが紙の本からです。ネットはニュースや統計などの情報を確認するくらいです。本を読む時には、気になる語をノートに書き留めるようにしています。解らない言葉が出てくるとその都度調べるようにしていますが、その時にはネットが役立ちます。
読書以外でもメモやノートに書くという行為は昔から行っています。その日の出来事で印象に残ったことや、明日やらないといけないことはメモやノートに書き出します。頭の中の記憶を紙に書き出すことで色々なことが整理できますし、問題の解決方法が見つかったりします。
インターネットとSNSの普及で変わった情報の価値と信用
インターネットは自由で公平な空間です。近年、一部の国と地域を除き、SNSの普及で誰でも自由に発言ができるようになりました。ネット上には言論のプラットホームも多数用意され誰にでも情報発信が可能となりました。ネット上の表現の自由が実現していると言えるでしょう。その反面、誰でも自由に情報発信が可能となったことで情報そのもののクレジット=信用は低下したように感じます。
私は伝統的・普遍的なものを尊重する一方、テクノロジーや機械は最新のモノこそ最良のモノと考えています。そして新しいモノ好きな私はiPhone3が国内で発売された2008年からiPhoneユーザーとなりました。
iPhoneを手に入れた2008年にFacebookが日本語版サービスを開始、私はすぐにアカウントを作ったのです。国内ではmixiを運営する株式会社ミクシィが東京証券取引所マザーズ市場に上場、同社の株を持っていたのでこちらは2007年から利用していました。
当初のmixiは招待制、Facebookは実名登録が原則であったため、利用者のモラルや信用度をある程度は担保することができていたと思います。また、実名登録なので一定の社会性が要求されるため、現実的な交流の場としても機能します。しかし、mixiは完全なクローズ型、Facebookはオープン型とはいえ制限することでクローズ型の利用が可能でした。完全にオープンなTwitterとは全く別物のSNSと言えるでしょう。
Twitterがもたらした情報革命
2008年に日本語版がリリースされたTwitterで日本のSNS環境も大きく変化します。誰でも匿名で自由に好きなことを投稿でき、しかもユーザー同士がリアルタイムでインタラクティブな交流が可能という画期的なSNSの登場です。文章のみならず画像や動画も投稿でき、それらの共有も可能です。
Twitterタイムラインの閲覧、投稿も情報のインプット/アウトプットに違いありません。Twitter最大の利点はなんと言っても速報性と拡散性です。Twitter
の普及は、それまでのマスメディアによる一次情報の独占を終焉させました。Twitterは個人をレポーター・ジャーナリストに成し得たのです。
Twitterの普及で、それまで一次情報を独占していたマスメディアはその地位を失いました。報道しない自由というレガシーメディアの矛盾が噴出し、批判の的となり信頼を失ったのです。誤報は瞬時に修正され、マスメディアによる世論の形成にも支障がきたすようになりました。
誰でも、匿名で、自由に、好きなことを、発信できるようになり情報に対する選択肢と自由度は増しました。その反作用として、情報が氾濫し信用度は低下したように思います。また、誰にでも利用できる自由なプラットホームは悪意を排除できません。さらに、プラットホームを運営する企業や団体の恣意的な操作も排除できません。このあたりにタダ=無料の限界を感じます。
私が本を出版するきっかけとなったのもTwitterです。個人で簡単にできて、しかも無料なのがTwitterによるマーケティングでした。本を出版する方法を考えた結果、最適だったのがTwitterによるブランディングとプロモーションだったのです。
次回はTwitterによるマーケティングから出版までのプロセスについて書きたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?