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エッセイ

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2021年5月の記事一覧

名作映画を見よう / スタンド・バイ・ミー

名作映画を見よう / スタンド・バイ・ミー

先日の金曜ロー ドショーで鑑賞。
金曜ロー ドショー、ここ2ヶ月くらい見ているが、自分では選ばないような映画が放送されるのが面白い。
あと、Twitterを見ると、リアルタイムの感想が見れたり、蘊蓄を披露している人なんかもいて、大勢で一緒に映画を見ているような感じがして、結構ハマっている。

そんなわけで、スタンド・バイ・ミー。
高校生のときに授業でみたのですが、あのパイの早食い競争でゲロ吐きまく

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ニコラ・ド・ランジリエール / 手からあふれる個性

ニコラ・ド・ランジリエール / 手からあふれる個性

久しぶりに作品の紹介をしたいと思う。

比較的、近現代の作品ばかりを紹介してきたが、今回はロココ絵画からである。

Study for hands (1715)

タイトルのStudy forは、美術作品では「習作」つまりは練習のために作られた作品である。なので、この作品は「手を練習ふるために作った作品」ということである。

赤い花を取り囲むように老若男女の手が立体的に描かれ、習作といえどらかなり

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名作映画を見よう / タクシードライバー

名作映画を見よう / タクシードライバー

私は映画が好きで、昔からかなりよく見ていたのだが、新作やミニシアター系が多く、意外と有名な作品を観てこなかった。

最近は、サブスクで色々な映画が観れるので、ここ数年は時間があるときに、有名な映画を観るようにしている。

せっかくなので、観た記録をつけていきたいと思う。あからさまこネタバレ記事ではないが、あくまで観たことを前提にしているので、多少ネタバレも含まれるのを了承してほしい。

先日、観た

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考察 : クララとお日さま

カズオ・イシグロの最新作「クララとお日さま」を読んだ。

イシグロ氏の小説は10年ほど前から大ファンで、今回もあらすじすら見ずに購入した。

本作も読み終わってから、余韻がすごく、そのまま2回目を読み、何日間かひたすらに思い耽っていた。

同氏の小説は、細かな説明がなく、会話や状況から読者が判断していくという特徴がある。

今回も小説内の設定に関して、私なりに考察を行ったので、備忘もかねてまとめて

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Chim↑Pom / 都会のネズミと渋谷

Chim↑Pom / 都会のネズミと渋谷

私は動物が好きだ。大人になってからも一人で動物園に行くし、ふれあいコーナーで子どもに混じってヤギを撫でたりしている。

剥製をみると、最初に可愛いと思ってしまう。でも、それは死んだ動物の死骸でできていて、それにも関わらず、まるで生きているかのようなポーズをとらされている、というとかなりグロテスクである。

今回、紹介する作品は、Chim↑Pomのスーパーラット。Chim↑Pomの展覧会には色んなパ

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大岩オスカール

大岩オスカール

今回も過去に鑑賞した作品の紹介だ。

2年前に金沢21世紀美術館に行った際に開催していた、大岩オスカールの個展からである。

ブラジル出身の大岩は、美大ではなく建築学科を卒業している。どこか構築的に感じる構図は、その影響があるのかもしれない。

個展のタイトルは「光を目指す旅」。大岩は、サンパウロから、東京、ニューヨークと拠点をうつし、旅人生を歩んでいる。

「電波に包まれるニューヨークで生活して

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