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【難病発覚】目標があれば、状況は良くなる

下記お題に挑戦してみる。

#この街がすき

実は今、家を建てている真っ最中だったりする。

結婚して間も無く、車でぶらっとドライブへ出掛けた日、森林が美しい道を車で駆け抜けた。
フロントガラスから見上げた空いっぱいに広がるグリーンに、木漏れ日のシースルーカーテンが私をドキドキさせた。

「うわぁ、この道すごい!」
思わず声を上げた。

夫は、「東京へ越してきた時、このあたりに住みたいと思っていた」
と教えてくれた。
私も偶然、同じことを考えていた。

なんでもあるのに落ち着いた雰囲気のその街がとても好きになった。

しかし、流石東京。
とても買えるような金額ではないことに気付く。

結局一軒目は別の土地を購入し家を建てた。
とんでもない妥協だったが、必要な経験だったとは思う。

しかし、日々後悔するようになった。

あの美しい道が、景色が、頭から離れなかった。

後悔する思いが大きくなるごとに、私は必死に働くようになった。
フリーランスということもあり、仕事の量は自分で調整することができる。

朝は5時に起き(何なら3時に起きたりもしていた)、夫のお弁当を作り、掃除をし、夫が帰宅するまでぶっ通しで働く日々。
朝はプロテイン、昼もプロテインで済ませ(書いてるだけで怖い)、夫からの「今から帰る」LINEが届くなり、高速で夜ごはんの準備をする。
夫が食事を済ませると、そこからまた深夜1時2時まで働いた。
夫よりも早く起き、遅く眠る生活が続いた。

そんな暮らしの中、自分が難病を患っていることが発覚する。
引かれたくないので病名の記載までは避けるが、身体の調子はすこぶる悪かった。
病院を転々とし、病名が分かるまで時間もかかった。
聞いたこともないような珍しい難病だった。
手術もした。

治らないと聞いた時は、ただひたすら泣いた。
ただただひたすら泣く私の肩を、夫は少し微笑んで永遠にさすっていた。
病気になってしまったことは、本当に、夫に申し訳なかった。

しかし私は、立ち止まらなかった。
病名を聞いた翌日には、もう前を向いていた。
病気を克服するべく食事を徹底的に見直し、働くことも辞めなかった。

全て諦めなかった。

努力の甲斐あって、年収は1000万、1500万、1800万と、順調に増えた。

時間はかかったが、難病も寛解。(簡単に書いているがマジで壮絶だった)

そして今、憧れの場所に、憧れの建築家に依頼し、家を建てている。

決して大きな家ではない。
でも、今建てている家は、私の選択と努力の集積だ。

家を売ってあの場所に家を建てたいと相談した時、賛成してくれた夫に心から感謝をしている。
夫は、私が長くは生きられないと思ったのだろう。(残念ながら寛解し完全復活を遂げているので恐らく長生きする)

そして今、私には新たな目標がある。

夫を早期退職させることだ。

家の頭金にと貯めておいたお金を、半分ほど資産運用に回すことにした。
多少の長期投資にはなると思うが、複利で生活できる程度になれば、自由に生きてもらおうと思っている。

ただでさえ猫の為に生きているのだ。
もっと趣味を持ち、楽しく暮らして欲しい。
一緒に毎週映画に行って、あーでもないこーでもないと話す。
美しいあの街で。

目標があれば状況は良くなる。

後悔は努力で取り戻すことができる。

私はこれからも、全て諦めない。

さて、今日も働くとする。

nekogaki







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