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似ている言葉はセットで教えない方がいいんです。

学校や塾、語学教室なんかで、同じカテゴリーの言葉を、グループでくくって教えることってよくありますよね。

コレ、実は、逆に覚えにくいことが多いんです。

特に似たような言葉だと、脳が「どっちがどっちだっけ?」と混乱してしまう現象が起きてしまうからで、こうした現象を「interfereance(干渉)」といいます。

たとえば、「あか」と「あお」。どちらも「あ」から始まる、「二文字」の、「色の名前」です。もし、あなたが日本語を学習している外国人だとしたら、「redとblue、たしか、どっちも「あ」から始まるけど、どっちがどっちだっけ?」なんてことが起きる可能性、あると思いませんか?

もちろん、「似ているものを比較することで違いを認識できる」ということもありますが、一番最初に「覚える」段階では、こうした混乱は防いであげた方がいいと言われています。

というのも、「どっちがどっちだっけ?」と混乱している時に、間違えた方を思い出してしまうことが続くと、その記憶が逆に定着してしまい、正しい方を覚えるまでに時間がかかってしまうという研究結果があるからです。

それでは、どうやって混乱を防ぐのか?

それは、「まちがいやすい組み合わせ」の場合は、「まず先に、そのうちの一つをしっかり定着させる」ということです。

さっきの例でいうと、まずは「あか」を教えて、その言葉をしっかり覚えてから「あお」を教えることに移るという感じです。

これは、子供のひらがな学習などでも同じです。例えば、「は」と「ほ」など、似ている字は一緒に教えるのではなく、まず「は」をしっかり定着させてから、次に「ほ」を教える、とするのが理想です。

先に「は」の字を知っていることで、「ほ」が出てきた時に、「どっちがどっちだっけ?」とならずに、「こっちが『は』、だから、こっちが『ほ』」というように識別しやすくなります。

ただ、同じカテゴリーのものでも類似点がなかったり、類似点があっても順番で覚えたりするものなどは、coordinates(コーディネート)という関係が働いて、干渉は起きにくいと言われています。たとえば、数字などの場合、「1」(いち)と「7」(しち)などは似ていますが、1、2、3…と順番で覚えていけば脳の混乱は起きにくいということです。

他には、言葉であれば、文脈やリズム、パターン、語呂合わせなんかと一緒に覚えたりするのも記憶の定着が進むので効果的です。


参考文献:


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