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ハンドメイド ビーズ刺繍バッグ これひとつで思い出した沢山の事


さてさて毎度おなじみの部屋の片付けの途中ではありますが、途中とゆーか全く進んでいないと言いますか、どーしたらいいのか分からん状態になり現実逃避中だったりしますが、こんなものも出てきました。

上↑の画像のビーズ刺繡バッグです。

これは結婚式に招待された際に持って行こうと制作したもの。
もちろんかな~~~り昔にですが。

そういやこんなの作ったなぁ、と当時を振り返り思い出した事が沢山ありました。




その昔、結婚式に呼ばれた時は、基本的に毎回違うものを着ていくようにしていました。同年代の友達はほぼ全員、スリップワンピにショールを羽織るというスタイルで、全員毎回同じ服で出席。私はそれが嫌だった。

服が大好きだったので、「毎回同じなんてつまらない、こういった場面でしか着られない服があるのに、みんなアホなの」って思っていたんですよ。
今考えると自分がアホですが。

結婚式に着ていく服もよく自作してました。
もちろん既製品も着ていましたが、1回しか着ないとなると毎回新調しなければならず、当たり前だがかなりの出費になってしまう。それ以外にご祝儀もあるので正直懐がしんどいんですよね。
と言っても、何かを作るという事は好きだったので今回はどんなデザインの服にしようかと楽しんで制作していました。

このバッグを制作したのはハワイでの挙式に招待された時でした。
サイズやデザイン的に、どうせ普段は使わない1度限りのものだと思ったのでバッグとしては所々雑な作りではありますが。
実際にこの挙式のあと使用した事が1度もなく、忘れ去っていました。

なのに制作した時の労力を考えると捨てるに捨てられず、かと言って使用する事も今後ないであろうこのバックをまた仕舞い込むんですけどね。
※欲しい人がいたら売ります、お気軽に連絡ください。






全
持ち手がぺらぺら


バッグ制作やビーズ刺繍もした事がなかったけど、「なんとなく出来そう」で作り始めたから、なんとなく出来てる程度のクオリティー。


全体図


なんでこのデザインにしたのか思い出せない。
アジアンテイストなものが流行っていたから触発された、とかだったかな。


内側にもビーズ刺繡


フタになっている部分をめくったところ。
見えない内側にもちゃんと刺繍してるのはいいんだけど、その労力と時間をバッグ本体の制作に使えよ、と過去の自分に言いたい。



内ポケットはちゃんと作ってたけどペッタンコでマチがない。
海外での挙式だったから、おそらくパスポートを仕舞える場所を作ったんだろうなぁ。




制作時間や日数は全く覚えていない。
デザイン画を描いて型紙を作って、自分がイメージしている布を探すところから始めたはず。
かなりヒマだったんだろう、という事は推測できる。


この時は結婚式に着ていく服も自作したんだけど、その後どうしたんだっけ。とんと見かけないけど、どこかにしまい込んであるか捨てたか。片付けしてたら出てくるかな。




ここまで書いていて、なんでいきなりビーズ刺繡をやろうと思ったのかを思い出しました。

十代後半とかその頃にビーズでアクセサリーを作っていた時期がありまして。花の形になるようにビーズをテグス(ワイヤーみたいなの)に通していって、ブレスレットや指輪を作る事を楽しんでいました。
作ったものは自分でも使っていたけど、何かを作るという作業が好きなのでどんどん出来ちゃうから友達にもあげたりしてて。

そして程なくしてそんなマイブームも過ぎ去り、手元にビーズだけが残った。

ちょっと成長して大人になり、シルバーアクセサリーを身に着けるようになったんですよね。だもんで、「ビーズとかダッサ、そんな安っぽいもの身に着けたくない」とか思ったわけですよ。
(シルバーアクセサリーも自作した事を思い出した、忘れてた)

それから数年、使われる事がなくなったビーズは引き出しの奥にしまわれたまま、片付けをする時や別の物を取り出すため引き出しを開けるたびに「これ、どーしよう」って思っていたんですよね。
普段の生活でビーズが必要になる事なんてないですから。

そしてさらに数年後に話は飛びますが、ヨーロッパ旅行に行ったんですよ。
その当時、ブランド品を身に着ける事が流行りというかステイタスのようになっていたというか。とにかくほとんどの女子がこぞってブランド品を所有したがる現象があって。プラダとかグッチとかヴィトン辺りですね。

だけど私は全くもって一切興味がなく「何でみんな同じものを持ちたがるんだろ、本当に良いな好きだなと思って買ってるのかな、よく見るとダサいデザインもあるし」などと思っていました。

どうも私には、ブランド物=自慢したりマウントを取るためだけの道具 にしか見えなかったんですよね。もっと言うと、全身トータル1万円くらいの服を着ているのに財布だけブランド物とか、よりダサく滑稽に見えていました。
もちろん何に金を使おうが何を身に着けようが本人の自由です。本人が満足していればそれでいいので文句があるわけではないのですが、「みんなヘンなの」と思っていました。

そして一緒にヨーロッパ旅行へ行った友達なのですが、自他ともに認める大のブランド好き&流行り物好き。
ただ、かなりおしゃれでセンスも良くスタイルも良く、服もメイクも流行の先を爆走している子でした。なので、旅行中は彼女が行きたいブランドのショップを回り、私はその荷物持ちをしていました。


そして、そんな荷物持ちが目も心も奪われたバッグがあったんです。


フェンディのマンマバケットというバッグでした。
(名前とか分からなくてググりました)


参考までに、マンマバケットはこんな形のバッグです↓
ググってみたら可愛いのが沢山ありました。





話を戻します。ちょうどその頃、フェンディのこの小さめのバックも流行っていたのですが、やっぱり全く興味はなかったんですよ。だけど、そのショップに置いてあったバッグは今まで見た事がないデザインだったんですよね。
店員さんに聞いたところ、そのフェンディの店には手作りの1点物ばかりを置いていて、海外(日本など)ではいくつか決まったデザインのものを量産して販売しているという事でした。

その手作りの1点物のバッグ達が、見ているだけでヨダレが出ちゃうくらい本当にどれも素敵だったんです。

パッチワークのような、刺繍のような、綺麗な布や糸やビーズを使っていて、はっきりとデザインは覚えていないけれど確かに手作業でそれなりに技術がないと作れないな、と思うものばかりでした。なんかもう、とにかくすごかった!

ヨダレを垂らしながらひとつずつ手に取って見て回り、最終的に2つのバッグから目が離せなくなり、順番に手にとってはうっとり見とれていました。
そうなるとやっぱり欲しいな、と思います。だがしかし、この素敵なバッグを私は一体いつ持って歩くのか。こんな小さいバッグに普段持ち歩いている物は到底入りきらない。このバッグ達に見合うような服も持っていない。(当時は海外に行くと知らない外人さん達によく「ユーアーファンキー」と言われるような格好をしていました)

その前にこんな高級バッグが買えるほどの現金も持って来ていない。
まあでもカードはある。買えないわけじゃない。でも買ったところで使うのか?いや待て、買うとしたらどっちを選べばいいんだ。両方買うのはさすがに無理。いやだから買ったところで・・・。
と、だがしかしを頭の中で何十回も繰り返しました。

かなりの時間悩んでいたけど、その間友達は嫌な顔をせずに待っていてくれました。私がブランド物に興味を持つ事自体がかなり珍しかったので、少し嬉しそうにも見えました。
「そんなに気になるなら買っちゃってもいいんじゃない?デザインは私もすごく素敵だと思うよ。日本に帰ったら絶対に買えないし、2度と手に入れるチャンスもないよ」と、優しく後押しまでしてくれました。


そして数十分の攻防の末、決着の時が来ました。私より大事にしてくれる人、似合う人がいるはず。今の私が所有したところで持て余し、いつか使おうとその辺に放り投げ、そのいつかが来るまで放置され埃にまみれ色褪せてしまうだろう。こんなに素敵なバッグはタンスの奥に仕舞い込まれたりせずに日の目を浴びなければならない。私はこのバッグに似合う素敵な女性になろうなどと努力をしたりは絶対にしない、ガサツで男勝りなのだ。


そして私はヨダレと共に涙を垂れ流し、素敵なバッグ達に別れを告げました。


って、何の話だよ。と思われるかもしれないが、この時に見たフェンディのバッグの事がしばらく忘れられず頭の片隅にあり、仕舞い込んだビーズを見た時に「あ、ビーズ刺繡のバッグを作ってみよう」って思ったんだった、って話でした。そして出来上がったものがあの出来栄えとはヒドイもんだ。

もちろん、その時にうちで余っていたビーズでは全く足りず、かなり買い足す事にもなりました。本末転倒ですね。


結婚式に呼ばれた時に1度しか使っていない埃まみれになっていたビーズ刺繡バッグひとつで、こんなにも色んな事を思い出すとは思ってもいませんでした。

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