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『糖尿病の治し方』6-2 Snさんの話、1回目(2)

ーーー(⇒続き)ーーー
 
現状、確かに私のすい臓はくたびれはてていて、インスリンを
全く生産できなくなっているんだけれども。
(尿検査の結果、この時点では私のすい臓のインスリン生産能力
はゼロだったらしい。 1でも2でもなく、ゼロ…)
 
そのせいで体が血糖値を自力でコントロールできず、常に
フラッフラな状態なんだけれども。
 
頭もロクに働かず、いろいろヤバいんだけれども。
 
私は『大丈夫、何とかなる』と思ったのだった。
 
無知からくる盲信とも、いおうと思えばいえるのかもしれない
けれど、私はこの一点がとても重要だったと思う。
 
なぜかといえば、ただでさえまいっているこの状態で、
患者の私が絶望して思考停止してしまうと、「もう何を
やっても無駄なんだ」と自助努力を放棄してしまい、物事の
判断を病院側に丸投げにしてしまう危険性があるからだ。
(それはとてもマズい)
 
私の場合、具体的な対応策とかは、その時点ではまだノープラン
だったんだけれども、とにかく病院側にどういわれても、それは
病院側の意見、価値観だと思うに止め、希望を捨てなかったこと
が大切だったんだと思う。
 
まあ、しかし、けれど、でも。 確かにO合先生やSnさんの
いう通り、へたばったすい臓持ちの私の糖尿病対応というものは、
決して甘いものではなかったんだが。(この頃の私は、そこらへん
の現実をよく分かっていなかった)
 
入院中よく、「ドラクエの教会のように、一発でこの状態異常を
全回復してくれないだろうか」と思ったものだけれども、
『そんな都合のいい方法はない』のだった。
 
私のへたばったすい臓を、一瞬で元気なすい臓へと復活さて
くれる魔法のような方法はないし、病院側にそれを期待するのも
間違っている。
 
このように、どう考えても一筋縄では上手くいかない状況に、
その頃の私は置かれていたのであった。
 
一筋縄では上手くいかないこの困難な状況で、目を回した私は、
二筋縄、三筋縄と創意工夫をこらし、どうにかこうにか、のらくらと、
ままならない問題を間に合わせ続けていくことになるんだけれども。
 
情報過多に迷宮化していく、この2型糖尿病患者の現実を、一体全体
どうすれば『間に合わせられる』というのか。
 
『糖尿病迷宮大森林』の名は、ダテではなかったのである…が、
私は私で私だったので、少なくとも『対応はできた』のだった。
 
(それにしても、何億人迷い込んでんの、この迷宮大森林………)

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