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今わたしに出来ることだってある

今、すごくもどかしい。
いや、もどかしかった。

大学院の専門は感染症。
この8年間、ずっと感染症のことを考えてきた。
でも、前職でいろいろあって、このままだと研究が嫌いになりそうだったから、一旦研究から離れた。
その判断は間違っていないと今でも思う。

そんなときに起こった今回の新型コロナの緊急事態。
正直に言えば、すごく悔しかった。悔しかったんだ。
何故今感染症業界にいないのか。
どんな形にしろ役に立てたかもしれないのに。

でも今、肩書を持っていない。大学や研究機関の所属を持っていない。
所属を持っていない人間のことを、誰も専門家と認めてくれないだろう。
夜も眠れないくらい本当に悔しかった。

とにかく今の私に出来ることをしよう。
そう思って、小さなことだけど自分なりに少しずつ行動するようにしてきた。

最新文献をチェックして、知識を蓄積したり。
SNS上で勘違いがあるようなら穏便に伝えたり。
小学生向けに感染症の授業をした時のスライドを公開できる形にしてみたり。(共催企業さんの都合で公開できていないけど)
大学院生の研究生活に支障が出るのが一番嫌だから、院生向けに記事を書いてみたり。

そんな中、旦那がなんだか怪しい状態になってきた。
今まで集めた情報、医者友達からの情報と照らし合わせ、これは感染したかもなと判断した。

今、メディアではPCR陽性の患者さんの話でいっぱいだ。
でも本当は、PCR検査に進まないくらいの軽症の患者さんが一番多いはず。
疑い例で留まる人々の情報はあまりない。

じゃあ疑い例の症状をまとめよう。
私たち夫婦のたかだか2例だけだけど、記録しよう。
せっかくだもの、知見にして役立ててもらわないともったいない。

そう思い、発症から2週間くらいの症状の変遷をまとめ、軽い気持ちで恩師に送った。
参考程度だけれど、何かの役に立てば、と。

そうしたら、恩師がYouTubeでオンライン講義をした際に、私たちのデータも使ってくれたのだ。

高校生向けの講義なのでとても分かりやすい。最新の知見も踏まえているので、少し科学的な側面も知りたい場合は見てもらえると嬉しい。

そして思った。
なんだ、ちゃんと役に立てたじゃないか。
私にも少しは出来ること、あったじゃないか。

自身で発信したいという思いは変わらない。
でも、それ以外にもいろんな方法で出来ることはあるんだと学んだ。

少しだけもどかしい気持ちが落ち着いた。
これからも出来ることをひとつずつやっていこう。
感染症を学んだ人間として役立てるように。
いつか教育職として学生さんの前に立ったときに活かせるように。

もし今回の事態について、なにか聞きたいこと、まとめてほしいことなどありましたら、コメント等でお教えください!
わかりやすく、おもしろくをモットーにまとめていきたいと思います。


読んでくれてありがとうございます。 我が家のお猫様4人のちゅーるに早変わりします。