negadaikon
調べ方、読み方、書き方、プレゼンなどのアカデミックスキルズに関すること、卒論・レポート指導の授業で使えそうなネタを集めています。
これまでの長尾の研究成果をまとめております
日本近代史の授業などで話す小ネタです(タイトル画像はNDLイメージバンクの井上安治の東京名所絵より)
いただいた本や、仕事のために読んだ本、学生に勧めたい本を備忘のためにまとめています。
歴史と文化にまつわる、ここ行ってきたよ。という場所を、過去の訪問も含めてまとめています。
こんにちは。長尾と申します。お読みいただきありがとうございます。 大学と大学院で日本の近代思想史を学んだあと、図書館に入って11年ほど勤めました。その後、大学に移り、現在は国際大学で留学生も含めた学生たちに日本史と日本文化を教えています。 専門は日本近代史・思想史・メディア史・図書館史や出版の歴史などです。 別途、ホームページを作っています。 複数の本をまとめて紹介するブログも書いています。 長らくTwitterを使っていたのですが、少し言いたいことを続けて書くとだ
拙著『帝国図書館』刊行後、いろいろ感想をいただいたのですが、ある図書館関係の仲間から、「こういう硬派な教養新書は今後も続いて欲しい」というような感想をもらって、はっとしました。 教養と新書をめぐっては、以前にも書いたりしたことがあるのですが(図書館員時代の殴り書きですが、すでに干支が一巡していることに愕然とします…) いま、ちょうど大学で授業するなかで漠然と考え、少し悩んでいる事柄もあったので、改めて思うことについて話してみました。よろしければお聞きください。 新書を出
拙著『帝国図書館―近代日本の「知」の物語』(中公新書)をお買い上げくださった方、すでにお読みいただいた方、どうもありがとうございます。本当に感謝しております。 本書刊行後、何人かの友人から、どうやって書いたのか、どのくらい時間をかけたのか聞かれました。その回答かたがた、執筆余録として書き残しておこうかと思います。 執筆期間ですが、準備期間含めて入稿まで3年半、本腰入れて書き始めてからはだいたい1年弱です。 準備期間として、まず年表作成にかなり時間がかかりました。 本書の
拙著『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』をお読みくださった皆様に厚く御礼を申し上げます。 本当にありがとうございます。 去る4月27日は帝国図書館官制が公布された日でした(明治30年)。 SNSでもこのことを紹介する投稿が散見されました。 もちろんそれは良いのですが、なかにはちょっと「ん???」と首を傾げた投稿が複数ありました。それは帝国図書館官制公布に因んで4月27日を「国会図書館開館記念日」としているものです。 以前、このような記事を書きました。 拙著をお読
話題のチャットGPTを使ってみました。 チャットGPTを使ってみた/新書『帝国図書館』の内容を聞いてみた/出てもいない本について堂々と語るAI/固有名詞に関する激しい間違い/大学の授業での色々な対策/落としどころはどこか 参考文献 明戸隆浩氏のresearchmapブログ「大学の授業でチャットGPTをどう扱うかについての覚え書き」
中公新書の1冊として拙著『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』が間もなく刊行されます。見本が届きました。 出版社側からも了解をいただいたので、目次を掲載しておきます。 歴史や読書にご関心のある方、また図書館って何だろうと感じた方に届けば幸いです。どうかよろしくお願いいたします。 まえがき 序 章 近代日本と図書館 1 図書館の受容 「思想」を仕入れる場所 昔の図書館の姿 翻訳語としての「図書館」 文庫・書籍館・図書館 2 国立図書館 図書館の
本が出ます。4月発売予定です。 長尾宗典『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』(中公新書) どうかよろしくお願いいたします。 なお、偶然タイミングが重なったのですが、国際子ども図書館でも3月末から帝国図書館展をするのだそうです。なんとか早めに行きたいです。
『論集泉鏡花』第7集(和泉書院、2022)所収の鈴木啓子「本郷台の青春挽歌―『湯島詣』と赤門派についての覚書―」で高山樗牛が出て来る。著者からお送りいただいた。 鏡花の小説『湯島詣』の登場人物が当時の帝大の学生をモデルにしている、という話についての考証である。とても勉強になった。 なかでも吉田賢龍、笹川臨風、畔柳芥舟のほか、柳田国男も出てくるという。 キーマンが笹川臨風で、笹川が明治28年頃寄宿舎に住んでいた折、姉崎正治と畔柳芥舟と笹川が同じ四人部屋で、高山樗牛もいたけ
院生のころ、これで自分が日本思想史の研究者らしくなれたのではないかなと思ったのは、古本で『丸山眞男集』を揃えたときのことであった。 古書店から届いたダンボール箱から取り出して書架に並べたとき、なんだかその事実に感動してしまった。ちょっと引っ張り出して読むととても刺激的で、「何かちょっとした一言に体がカッカしてきてテンションがあがります。栄養ドリンクみたいです」などと周囲に言い続けていたら、「お前それで体壊すなよ」とあきれるように窘められた記憶もある。 丸山の作品は「古典」
最近始めたAudibleの使用感と、自分におきたちょっとした変化の話をしています。 まさか私が/Audibleをはじめてみた/小説を聴くこと/それを読書と呼べるか?/本1冊の情報量を知る/文章のリズムを追って Audibleサービス Audibleで聴いた本(小説ほか)
岩国に行ってきました。そのときの話です。 帝国図書館長田中稲城/歴史研究者は墓参りをする/「足で書く思想史」/ゆかりの地を歩くことで得られるもの/郷土資料のレファレンス~図書館と博物館に尋ねてわかったこと 岩国徴古館 https://www.city.iwakuni.lg.jp/site/chokokan/ 岩国市立中央図書館の田中稲城胸像 https://www.library.iwakuni.yamaguchi.jp/news/news-3919
昨年の夏頃にいただいていたのだが、すっかりご紹介が遅れてしまった。 頼山陽を専門とされる濱野さんが博論以後の課題を射程を広げて書かれたもの。 松平定信のイクメンとも言える子育て指南など、ニヤリとしてしまう指摘も見られる。 礼とリクルートスーツや制服の話など、濱野さんが学生や生徒と向き合うなかで工夫して編み出されたのであろう比喩もおもしろい。 後半では、木戸や伊藤博文ら、山陽の著作に親しんだ者たちの構想が述べられていて、こちらも興味深い。 個人的には、近代日本の思想史に
小生分担執筆部分の紹介です。 あわせて本のほうもお手に取っていただければ幸いです。 長尾宗典「日本主義と個人主義」山口輝臣・福家崇洋編『思想史講義』明治篇Ⅱ(ちくま新書、2023年)所収 ちくま歴史講義のなかの思想史シリーズ/高山樗牛の「日本主義」/教育問題への提言/日清戦争後の個人主義思想の捉え方/近代日本思想史のなかでこの20年間で変わったこと
牟田都子さんの『文にあたる』 大西寿男さんの『校正のこころ』増訂第二版 を読みました。校正について色々と考えました。 大学院生時代に最初に買った本/『文にあたる』から真似したこと/『校正のこころ』で感じたこと/自著での誤字脱字/仕事をみつめ直す
猪谷千香さんの『小さなまちの奇跡の図書館』を読みました。 人生が変わる本との出会い/図書館で人生が変わった人/指宿市立図書館/図書館のレファレンスと地域の歴史/「愛され、手をかけられて伸びる施設」/図書館をつかっていくこと その他配信中で参考にした記事やサイトは以下の通りです。 今村翔吾「書店の今とこれから」 指宿市立図書館 E2479 – 市民NPO「そらまめの会」による指宿市立図書館の運営
podcastの4回目配信です。 一大イベントが終わりました・・・4年生おつかれさまでした。 卒論を終えて/議論と形式/プロみたいに書ける必要があるか/何のためにやるのか/副産物的な成果