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自分のメモが人の役に立つって知ってました?

noteのプロデューサーである徳力基彦さんの著書、「普通」の人のためのSNSの教科書。
SNSを活用してみたいけど、何かを言って叩かれるのでは、という恐怖も消えない…そもそもSNSの知識もほとんどない。そう思っていた時にMeimoonさんのnoteでこの本が紹介されているのを見て、読んでみようと手に取りました。

読み終わってみると、SNSをどのように活用するのが良いか、基本的な知識、炎上への対策、SNSをうまく続けるポイントなど、何から何まで初心者にも分かりやすく説明してくれる、まさに教科書でした。
そして、SNSで発信したい!という気持ちがむくむく湧いてくる。すごい。

その中でも特に印象に残った内容と、私が実践していることも含め書いていきたいと思います!

「プル」のコミュニケーションがもたらすメリット

徳力さんは本の中で、SNSは「プル(pull)」のコミニュケーションとおっしゃっていました。
これは直接会いにいったり、電話したりするのと違って、SNSは自分が書いた情報を求めている人が向こうからやってきてくれるということ。(電話など自分から相手に直接的に作用するものは「プッシュ(push)」のコミニュケーションと呼ぶそうです。)

プルのコミュニケーションにはプッシュのコミュニケーションにはないメリットがあります。
それは、コミュニケーションコストが低く、あなたにも相手にも負担が少ないこと。そして、「ハプニング」を生み出してくれることです。
(単行本 「普通」の人のためのSNSの教科書 p48)

このメリットを改めて言葉にされた時、すごく納得感がありました。
SNSで発信することは、自分がしたい時にいつでもできるし、一方で相手も好きな時に読める。これって実はすごく負担が少ないことだったんだ。(確かに、自分が何か情報が欲しい時に、人に直接聞いたり電話したりするのがハイカロリーだって感じることはある…)
それと、「ハプニング」のこと。具体的には、自分が発信したことに対して、興味のある人たちが自発的にやってきてくれて、自分が思ってもみなかった相手とコミュニケーションが取れたりすること。
リアルな世界なら話しかけられないような有名な人やとある企業の人も、自分のことを認識してくれる可能性だってある。これって本当にSNSならではだと思いました。
本書には徳力さんの実際のサクセスストーリーも載っていて、SNSの活用によるキャリアの変革がイメージしやすかったです。


自分のメモが人の役に立つなんて、最高!

発信のハードルを上げすぎないために、発信内容は「自分のためのメモ」と捉えることが書かれていました。
メモなんてネットに上げてどんな意味があるの?と思われる方も多いと思いますが、その理由もしっかり説明されています。その中でも私が一番印象に残ったのは、「自分のメモが人の役に立つ」ということ。もちろん自分の役にも立ちます。
イベントのメモをまとめていたら、そのイベントに行けなかった人がそれを見て参考にするかもしれない。自分の何気ないメモが、ある人にとっては役に立つ情報かも知れない。
もちろん自分の役に立つこともあります。ニュースに関するメモを書いたら、それに対してコメントをくれて知識が深まったり、その人とのコミュニケーションが始まって新たなコミュニティーが広がるかもしれない。

自分の書いておいたメモが人の役に立つなんて、ちょっと嬉しい。ちょっとどころじゃなく嬉しい。SNSのメリットを改めて言葉にして考えたことはなかったので、とてもいい気付きになりました。


発信のポイントと私が実践していること

本書の中でも数多くの発信のポイントや、自分のメモに取り入れる工夫が書かれていました。その中にあった3つのポイントと、実際に私が取り入れている内容を紹介します。

1. 軸を決め、キャッチコピーをつける(p121)
私はこのnoteで本や漫画の紹介をメインとしています。
実際の仕事はこれと全く関係のないもので、このnoteの軸は「自分のやりたいことや能力を知ってもらって、新たな仕事を作るためのメモ」です。
具体的には「誰かにとって、必要な本との出会いのキッカケを作りたい」というのが夢です。最終的には本を紹介する本を出したい。
ゆくゆくはもっと分かりやすいキャッチコピーも考えたいと思っています。

2. PDCAを回していく(p128)
本の紹介の記事を書いていくにつれて、気づいたことがありました。それは、私の記事を見て”スキ”をつけてくれている人は、本を元々好きな人が多いということ。
読書好きの方と繋がれるのは嬉しいし楽しいことなのですが、私がやりたいことは「本を読むことで、救われることがある」という事をより多くの人に知ってもらうこと。それを考えると、本を普段読まない方にも私の記事に出会ってもらう必要があると思いました。
そこで私は、2つの工夫をしています。
1つ目は、自分のエッセイをくっつけること。2つ目は、時には本と全然関係のない記事も書くこと。目的は2つとも同じで、新しい切り口からこのnoteに辿り着いてもらい、普段本を読まない人に少しでも本の魅力が届くようにするためです。
実際、これまでで一番レビュー数が多かった記事は、多くの人が知っている”スタバ”のエッセイをつけたこの記事。1日経たないうちにレビューが3桁まで増えていてびっくりしました。(又吉さんというのも本を読まない人にとって良い切り口だったのかも知れません)

3. 「この人に読んでもらいたい」という気持ちで書く(p131)
私は一つ一つの記事に対して具体的な人物をイメージするのは、実は出来ていません。
理由は、本はそれぞれ読む人にとって違った意味があると思っていて、その本を主観的に捉えてもらうためにも、「このような人向け!!」というような縛りをつけたくないから。
とはいえ、普段本を読まない人が本を手に取るためには、きっかけとなる言葉も必要だと思うので、こういう人にとって救いになる本かもなぁと感じた時は、noteの中に書くようにしています。
一方で、私は自分の書いたnoteは可能な限り著者の方に読んでもらいたいと思っています。理由は、単純に自分が同じことをされたら嬉しいから。
自分が発信したことや伝えたことに対して、人から反応があったり、どう感じたのか伝えてもらえるのは、やっぱり嬉しい。そして自分の伝えたかった思いが相手に届いたら私自身も嬉しいので、著者の方に見つけてもらえるように意識しています。 (また、著者の方にnoteを読んでいただいた時に失礼のないように気をつけています)


SNS最大の恐怖「炎上」

本の最後に、SNSの炎上についても詳しく書かれていました。
炎上こそが、SNSを始めるにあったって一番怖いことだと思います。私も怖いです。
考えれば考えるほど不安になり、SNSへの書き込みをやめたくなることもありますが、徳力さんも繰り返しおっしゃっていたのは、ネットもリアルと同じということでした。

「ふだんの「スーツ姿」のあなたと同じふるまいをすればいい(p79)」
「面と向かって人に言わない、言えないようなことは発信しないようにしましょう。(p136)」
「リアルでしないような不適切な言動をしなければいい(p198)」
(単行本 「普通」の人のためのSNSの教科書 より)

字で伝えるSNSは、発信する前に何度も読み返し修正することができるので冷静な気持ちで作成すれば炎上のリスクは極力避けることができると言えます。しかし、会話と違って相手の表情が見えない”文字”でのコミュニケーションは、認識のズレが発生してしまう可能性も高い。
そして普段の生活でも気をつけないといけないことですが、答えは白と黒の2色ではないということ。私にとって白に見えることが相手にとって黒だということもあるし、ほとんどはグレーだったりもする。
その事を肝に銘じて、断定的な発言は控え、リアルの私でも同じことを言うか?という事をよく考えようと思いました。
本書には、他にもたくさんの炎上に関する知識が詰まってます。発信するときに大丈夫かな?と不安になる方は、ぜひ一読されると良いと思いますb 勉強になります。

SNSの始め方からやり方、そして炎上の回避方法まで、細かく分かりやすく書いてあり、まさに「教科書」!
そして何よりすごいのが、読み進めていくうちにSNSで発信したくてたまらなくなること。自分の力で、自分らしく活躍する未来を作れるんだ!とむくむく希望が湧いてくる。
こんなに勇気をくれる”教科書”ってないと思います。

SNSをやってない方も、既にやられている方も、ビジネスパーソンでない方でも、誰でも参考になる、新しい時代の教科書です。


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