連載小説『ネアンデルタールの朝』⑭(第一部第3章-4)
4、
「遅くなって、すまん」
駅前の横断歩道を小走りで走って来た駿は、
「民喜、久しぶり」
民喜の肩を叩いた。
「おう」
笑顔で頷く。
これから駿と将人と三人で、駅前の商店街の中を歩いてすぐの居酒屋のチェーン店に行く予定だった。並んで商店街に向かって歩き出す。差し込んでくる西日がアーケード内を明るく照らし出している。
民喜を真ん中にして歩くと三人はちょうど背の順になる。将人は177センチで長身、民喜は平均的な170センチ、小柄な駿は163センチ。前回会ったときより将人は少しふ