深夜に消えた客 #1
*この物語は、『新潟市中央区オステオパシー(整体)』の施術者が創作したフィクションです
今年もまた前年のような猛暑になるのかどうかを心配していた、2024年の初夏だった。私が日勤を終え帰ろうとする頃、当直でそのまま交番に残る予定の上川光希(かみかわみつき)を、宇野凛々子(うのりりこ)が訪ねてきた。上川は、同じ交番に勤務する私の同僚だ。彼は元々県警の刑事部捜査一課にいたが、そこで上司とトラブルを起こし、県警のすぐ近くにあるこの交番に移動させられたという経緯を持つ。ちなみに私は