あわいゆめ

ありあまる幻想と、そこそこエモい現実をここで、

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最近の記事

10代で得た知見

20代の私へ もう少しで私のティーンエイジは終わる。 そんな少しの間だけど、10代にしか出来ない事をしたい、10代だからこそ見えた視点をいつまでたっても、どうか思い出せるように、 これを20代の私が見返した時に、綺麗な思い出になったらな〜って、時に救わたらいいな、なんて、とっておきのナルシシズムをここに記そうと。 これをここまで読んでくれた方々、私のことが気になっちゃってるみたいね、 もしくは既に私のことが好き、なんじゃないでしょうか、なんて、ね どれだけ掘り下げても

    • 後悔してほしくない、 後悔したくない、

      • ex彼氏

        あんなに小柄だった従兄弟が今ではもう私よりも背が高くて、そして今日、卒業したみたい、 お別れの季節がきたね、 煙草は嫌いなのになぜか彼に混ざった煙草の匂いは大好きだった、 スマホケースに挟んでいた写真は抜いたのに、お揃いのピアスも付け替えたのに、それなのに、彼のその安心する匂いだけは忘れられなくて、 今でもバカデカい、いびきをかいて寝てる彼が隣に居るんじゃないかと思ってしまうことがある、 つい最近まで1番近い存在だったのが、なにかがズレてしまった瞬間、他人よりも遠い存

        • カネコアヤノ

          わたしはまだ子供だから、「寛容」と「我慢」の区別をつけるのがとても下手っぴだったみたい また、愛故に頭を抱えている そうして、カネコアヤノの明け方を聴きながら、不安なまま朝を迎えてしまった。 ただひとつ断言できるのは、わたしは今この世で1番この歌の主人公に抜擢すぎるほどに抜擢している そして誰にも見つからないところでひっそりと涙を流し、主人公に仕立てあげてくれるカネコアヤノを噛み締めている まさに"感傷的なナルシシズム"に惚れ惚れしているのだ 良かった事と言えば、

        10代で得た知見

          あいの密度

          失恋の微熱でいつまでも語り合いたいと言った者がいる それは、星空の下に寝そべって、ふれるかふれないかの距離でお互いの気持ちを探りあったりした時みたいに それは、それぞれの寂しさには干渉せず、薄暗くなった海辺のベタつきとお茶割りだけで満たされた時みたいに そういう浸り浸りな感動をいつも探してしまう "エモい"という便利な言葉で表すには勿体ないくらいのものを 結局のところ、空白な者同士が惹かれ合う先にあるのは、空白なくうかん。 お互いの光る部分に照らされ合い、惹かれた先に

          age factory

          オートチューンから始まった金曜日の夜。 大きすぎるベースの音に身体が震えて、まだ慣れないライブハウスと大好きなage factoryに、少し背伸びをして、髪を巻き直してから会いに来て良かったなと思った。 右側の前の方、靡く髪の毛先から弾ける汗がハッキリ見える距離。目頭がずっと熱くって、握り拳を精一杯高くあげ続けた。その汗1粒1粒に情熱と哀愁がぎっしりと詰まっているようで、只管気持ちが良かった。 「教えてくれたのは君さ」 流れる歌詞に沿って、私のかつての思い出も流れ行く

          抱擁

          しつこいくらいに飽きることなく、見つめ合って、頬と頬をすりすりして、疲れるまで笑って、そんなことしてたら今日ももう、網戸の隙間から郵便配達の音が聞こえてきちゃったね。夜と朝の間にやさしく唇噛んで、気がついたらホワイトムスクの香りみたいな夢を見ている。 四つ葉のクローバーを見つけた日には、片目しか光らない猫がいた。 「お〜い、にゃんこや〜い。まぐろ食べるか?」 完全にへにゃりと緩みきった顔で、わたしはビー玉のような猫の目を覗いて一生懸命喋りかけている。その私を覗いてへにゃりと

          どこか少し壁を感じる、と君に言われてしまった。 「壁ではない区別だよ」 女のコは曖昧なものに傷ついてしまうように設定されているらしい。さみしい、と、君の首元の温かさを感じてみても身体ばかり温まるくせに、ぽっかり空いた私の、胸の辺りの空洞は埋まりやしない。そしたらもっともっと、得体の知れない色々なものを吸い込もうとしてしまうのを知っている。だから私は、透明だけど分厚い壁を挟む事で、関係を区別するのだ。 「じゃあさ、壁を外せる人はいるの?」 そうやって、曖昧が私たちの中に

          僕らはみんな生きている

          ここは絶望と腹痛を感じて駆け込んだコンビニのトイレです。 「僕らはみんな生きている〜♩生きているから悲しいんだ♩」 コンビニの店内から今にピッタリすぎるほど陽気なBGMが聞こえてきたから嬉しくなってトイレを出た。心の苦しさとその歌詞に反して、カップルは今日食べるであろうカップラーメンを選んでいて、店員さんはいつものようにカタコトの日本語でレジを打ち、わたしはグラドルの表紙のおんなの子をボーッと見つめて、そんな日常を 「僕らはみんな生きている〜♩」 が包んでいて、カオスな夜がな

          僕らはみんな生きている