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pingdun
人生で大切なことは全てうどんに教わった
どうしようもない悪ガキだった。
校舎の窓ガラスを割るだけでは飽き足らず
いぢめられっこを犯人に仕立ててその親を恐喝するような奴だった。
だけどうどん職人の親方はそんなを俺を真人間に立ち直らせてくれたんだ。
あれは俺がうどん屋で無銭飲食しようとしていた時のことだ。
俺はうどんを食い終わるとさっさと店をずらかろうとした。
だけど入り口で親方にふんづかまえてられたんだ。
うどんの棒を首に引っ掛けられて
俺はそのまままな板に乗っけられた。
そこで俺は思いっきりこねられたんだ。
親方は容赦なく俺をすり潰しにきた。
俺はあまりの激痛に耐えられなくて思いっきり泣き叫んだよ。
だけど親方はそれでも手を緩めず俺をすり潰しに来た。
俺はあっというまに伸ばされ、そしてうどんになった。
最後に親方にお礼を言います。
こんな俺を一流のうどんにしてくれてありがとう。
天かすと生姜と醤油で飾り立ててくれてありがとう。
親方は俺に生きる道を教えてくれた。
あの時親方はうどん職人じゃなくてうどんそのものになれと言ったんだ。
うどん職人になっておめおめと生き抜くより、最高のうどんになって華々しく人生を終えないか。
親方は俺をすり潰しながら棒でそう語っていたんだ。
親方は俺に人生を教えてくれた。
うどんになる人生もあるって教えてくれた。
俺、最高のうどんになります。
そして華々しく食べられて天かす生姜醤油と共に散ってきます。
親方、今までありがとう。お元気で。
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