見出し画像

三分待つ間に考えること

カップラーメンにお湯を入れて蓋を閉じたらあなたは何を思うだろうか。単純に目の前のカップラーメンの出来具合を想像し、お湯が思ったより温くて麺が生煮えだったらどうしようかと心配でもするだろうか。あるいはいろいろと自分の将来や世界の情勢についていろいろと考えるだろうか。しかしそうやっていろいろと考えて待っても、カップラーメンが出来るまでの三分間は意外と長い。ふと三分立ったかと時計を見ても二分しか立っていなかったりする。この間などカップラーメンが出来るまで僕も上に書いたように延々と思考してカップラーメンが出来上がるのを待っていたものだ。そして三分経ってかと時計をみたがなんと秒針が2つしか進んでいないではないか。あれほど意識がなくなるまでいろんなことを考えていたのになんでこんなに時間が経っていないのか。僕はあまりに時間の経つのが遅いのでじれていいかげんにしろとカップラーメンを開けることにした。で、開けて中をみたらカップラーメンには麺しかなかった。スープはどこに行ったのか。僕は慌てて箸で麺を掴んで持ち上げてみた。麺はすっかり伸び切っていて、つゆをすっかり吸い込んでしまっている。僕はこれをみてあっと思いスマホを見た。日にちはすでに翌日になっていた。僕は自分がカップラーメンを待ちながら寝てしまった事に気づいた。僕は悲しい気持ちで箸に挟んだその伸び切ったっ麺を啜った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?