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恐怖の新聞配達。
クソガキ中学一年生。
ドン引きするほど反抗期突入の私。
家族間の衝突が多い時期とも重なり、
今すぐにでも自立し、
家を出たい気持ちに駆られます。
早く大人になりたい。
皆さんもそういった時期あったと思います。
(今は赤子に戻りたいです。)
そういったわけで、
不良の先輩にアルバイト先(新聞配達)を
紹介してもらいます。
もう気持ちだけは立派な大人。
ですが仕事がこなせたかというと、
ペーペーの未熟ちゃん。
なかなか配達先や新聞の種類が覚えられず、
毎回必ず未配していました。
雨の日にはびしょ濡れの新聞を
突っ込みまくりクレーム殺到。
菓子折りをもって、謝りに周ったこともありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1698477295149-FeNy1rnYTe.jpg?width=800)
そんな凹凹(へこへこ)な三年間でしたが、
一つ思い出深い"奇妙"な体験がありました。
~
当時インターネットが爆速で拡充していた時代。
私は朝から晩までオカルトに夢中になり、
全ての都市伝説や怖い話を読んだ
といっても過言ではない、
オカルトマニアでした。
怖いもの見たさというのは不思議ですよね。
ついついクリックする手が止まらず…
その日は配達の日。
寝ずにそのまま新聞配達の時間が
来てしまいました。
秋から冬にかけての真っ暗な早朝深夜。
ぼーっとした頭で、
配達を進めていきます。
私は怖がりなタイプではないのですが、
なんだかいつも一軒だけ嫌な雰囲気を感じる
古いマンションがありました。
特に最上階の奥の奥。
非常口の緑の明かりが
ぎりぎり届かない暗い厚手の扉。
そこに日刊スポーツ。
いつも怖いので、
ダッシュで新聞を差し込み、
不穏な妄想をかき消しながら、
階段を下りていきます。
しかしどうでしょう。
その日はなんだか”妙に”嫌な予感がしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1698477742812-sBRXnGaRBO.jpg?width=800)
外は寒風が吹いているのにもかかわらず、
マンション内は湿度が高く、
むわんとしています。
蛍光灯の明かりがちらつく中、
きょろきょろ周りを見渡しながら、
最上階、角部屋へと向かいます。
一番上のフロアは以上にひび割れが多く、
ここだけ異質な空間に思えます。
珍しく心臓が爆裂に鼓動しています。
「大丈夫…だよな…」
頭の中にはオカルトインターネット展開中。
スポーツ紙を持つ手にも力が入ります。
そろりそろり…
「ヨシ、オッケ、ツイタ。」
誰もいない空間で気丈にふるまうこと、
山のごとし。
![](https://assets.st-note.com/img/1698478247446-WUGjfXrrAM.jpg?width=800)
「カシャン…」
新聞を差し込んだその時。
「ズリュッッ!!」
入れた直後、
新聞を介して引っ張られる私!
私「あぁっっ!!!」
(120db飛行機のジェット音)
あまりの緊張状態に一寸の針。
それはこの静寂な早朝を揺るがすには
十分すぎる絶叫でした。
これに驚いた家主。
扉「うぉっ!」
くそ…
すぐに何が起きたかを察知し、
脱兎のごとく建物を出る私。
![](https://assets.st-note.com/img/1698480307160-jTxke6gQrj.jpg?width=800)
~
事務所に戻ると、
電話が一本入っていた事を伝えられます。
私「クレームか…大人は嫌いだ!」
少しずれた思春期を心の中に吐き捨てていると、
内容はどうやら、私に対しての謝罪だったらしい。
ちょっとしたいたずら心で驚かせてしまってすみません。と
単身の年配の方だったようだ。
事務長に訳を話すのが
恥ずかしいと感じた私は、
「いえ、別に何もありません。」
そう斜に構えて、
朝日に向かって斜めに走っていくのでした。
~
あとがき
予想外の所から、驚かされると
自分でもびっくりするリアクションが
出てしまいますよね。
人生で新聞配達を5年弱くらいしましたが、
実はこれ年に一回くらいある現象です。
早起きな方はできるだけ早く読みたいのでしょうね。
せっかちな人、気持ちわかります。
おばけなんて嘘さ
と言いたい所ですが、
実家にはしゃれこうべと
私が写った心霊写真がありました。
(野球場にて友人と)
お化け信じています。笑
![](https://assets.st-note.com/img/1698481018224-7bFASOJWxY.jpg?width=800)
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