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書評 女の国会 新川帆立著

衆議院議員・高月馨46歳。

不愛想にしていれば女らしくないと言われ、女性らしくすれば女を使っていると言われる。

女の国会  本文より

政治家の世界は思っている以上に男社会だ。女性が政治家としてやっていくには苦労が尽きない。その壁を破ろうとしているのが高月だ。

その高月は、遺書をのこして自殺した議員・朝沼侑子(通称 お嬢)の死の真相を秘書の沢村明美と探ることになる。

『女の国会』というタイトルからも分かるように、この物語の1つのキーワードが「女性」だ。

ベージュパンツに丸眼鏡、通称「憤慨おばさん」こと衆議院議員・高月馨とその秘書・沢村明美。

損な役回りを押し付けられながらも真面目に特ダネを追う、毎朝新聞社の女性記者・和田山怜奈

地元で暮らす皆の生活を少しでもよくしたい、その思いで地方議員を務める元アナウンサーの間橋みゆき

この4人の活躍で次第に真相が明らかになっていくミステリーである。

この作品の中で語られる男子のみなさんが、あまりにも不甲斐なく描かれていますが、それも含めて楽しめる内容ではないかと思います。

ミステリー好きのあなた、女性の活躍が見たいあなたにおすすめの1冊です。

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