うたいて 夏子の雑記

工藤夏子です。歌を歌っています。 ピアニスト清水玲子さんとの往復書簡的マガジン「音楽く…

うたいて 夏子の雑記

工藤夏子です。歌を歌っています。 ピアニスト清水玲子さんとの往復書簡的マガジン「音楽くおどりべっと」では、演奏会のこと、デュオにまつわるあれこれを。

マガジン

  • 音楽くおどりべっと

    • 64本

    歌とピアノのデュオによる、クラシック音楽にまつわるあれやこれ。そして演奏会ごとの解説&裏話。

最近の記事

ヘングレを、逆再生してみた。

お正月から十五日さえも、すっかり過ぎてしまいました。 心も体もばたばたしていて年が明けた実感もあまりないまま、寒さだけが一段また一段と強くなっているような。。 そんな先日、街を歩いていたら、見られるのはまだ少し先のはずのあの花が… フユザクラという寒桜でした。 薄ピンクの小さな花弁がポワポワと。 なんだか一気に気持ちが緩んで、ああ、もう少ししたら春の順番が回ってくるんだよねと、心の奥の緊張がやっと解けたような気がしました。 で、noteも進めなくっちゃと、思えた次第です^

    • 明けました、2024。

      本年もどうぞよろしくお願いいたします。 元旦夕方から続くあまりに胸痛いニュースに、のんきに書いていた下書きを手直しする気持ちにもなれず。 すっかりご挨拶まで遅くなってしまいました。 とにかく、少しでも早く穏やかな日々が戻りますように。 今年は世界中で笑顔が増える一年になりますように。 心から祈っています。 こういう、戦争や流行病や自然災害のようなどうしようもない悲しみは昔から繰り返されていて、あの偉大な作曲家たちも今よりもっとシビアに日々を生き抜いていたんだよね…。と、美

      • メリークリスマスにキャロル

        クリスマスソングが街に溢れるのも今日までか…と思うとちょっと寂しくなった、25日。 翌日からはガラッとお正月モードになる日本の潔さに、毎年こっそり感嘆してしまいます。 今晩は片付けが大変、というお仕事の方も沢山いらっしゃるんでしょうね。 今年はどこもキラキラでクリスマスムードが盛り上がっていたし、本当にご苦労さまです。 先日のコンサートでも、アンコールでお客さまと一緒に〈きよしこの夜〉を唱和することができて、感無量でした。。 すっごく、よかったです。 あー、やっとこの日が来

        • ありがとうございました

          2023.12.17 旧前田家本邸でのクリスマスコンサートが無事終演しました。 ご来場くださいました皆さま、ありがとうございました。 気づけば、デュオコンサートも五回目。 コロナ禍の二年を除いて、この日まで続けてこれたことを心からしあわせに思う日となりました。 これまでご来場くださった全てのお客さま、いろんな形で支えてくださった皆さまのおかげです。 重ねて、感謝を申し上げます。 ーークラシック音楽を、もっと身近にーー ようやくようやく、やりたかった形の輪郭が見えてきたよう

        ヘングレを、逆再生してみた。

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        記事

          知らぬ間にワーグナー

          前田家本邸洋館でのコンサートまで一週間を切りました。 お申し込みをいただくたびに、クリスマス目前の大切な休日にコンサートのための時間を作ってくださるんだなぁ…と。 お客さまにはほんとーーーうに、感謝の気持ちでいっぱいです。 今日はちょっと前日譚のようなお話ができれば、とnoteを開いてみました。 季節柄、今回テーマはクリスマス。 言わずもがなキリスト教に根付いたイベントなので、西洋音楽にはありとあらゆる楽曲が存在します。 できるだけ多角的にお楽しみいただけるようにプログラ

          知らぬ間にワーグナー

          クリスマスに世界旅行を♪ ーコンサートのご案内ー

          9月の演奏後記が終わったのも束の間、 12月にはデュオのコンサートを開催いたします。 🎄クリスマスコンサート🎄 ー歌・ピアノ・連弾で訪れる クリスマス音楽世界紀行ー 12月17日(日) 13時開演(12時半開場) 旧前田家本邸洋館 (目黒区駒場4-33-55) チケット 一般3,000円  学生券(18歳以下)2,000円 出演:ソプラノ 工藤夏子    ピアノ  清水玲子 〈ゲスト〉ピアノ 松元詩緒里 🪅 クラシックをもっと気軽に楽しんでいただきたい!と始めたこの

          クリスマスに世界旅行を♪ ーコンサートのご案内ー

          オペラな童話。ヘンゼルとグレーテル 演奏後記 ③fin.

          後半はまるっと フンパーディンク作曲 オペラ「ヘンゼルとグレーテル」より ハイライト を、連弾と歌と朗読でお聴きいただきました。 一年以上前のことでしょうか… 玲ちゃん発案の構想自体は、かなり前からあった気がします。 誰もが知っているグリム童話のオペラ版は、すっごく楽しい音楽のオンパレード。 いろんな童話でこういうオペラが存在していたらいいのにーっ!と思っちゃうくらい。 この素晴らしい作品を、自分たちができる形で 手軽に聴いていただけないものだろうか、と。 作曲家のフンパ

          オペラな童話。ヘンゼルとグレーテル 演奏後記 ③fin.

          音符に込められた想いとは。 演奏後記②

          では、前半プログラムの続きを。 シューベルト ♪ねむれ ねむれ  母の胸に 〜  この歌詞でおなじみ、シューベルトの子守歌。 シューベルトは15歳でお母さんを亡くしていて、19歳でこの曲を作曲しています。 200年以上経ったいまでも、母から歌い継がれるこのメロディには、子供としてのシューベルトの切ない想いが込められていると思うと、心がきゅっとします。。 ちなみに、この日本語訳をつけたのは内藤濯。星の王子さまの翻訳者さんとしてご存知の方も多いかもしれません。 シューベルト

          音符に込められた想いとは。 演奏後記②

          誰かのための、楽譜。  演奏後記①

          Armarium初のコンサート、 今回の前半プログラムはこちらでした。 バッハ  フランス組曲第5番より      アルマンド/ガヴォット      コラール〝目覚めよと呼ぶ声あり〟 メンデルスゾーン  無言歌集より           狩の歌/詩人のハープ シューベルト  ます/子守歌 ドビュッシー  「子供の領分」より         小さな羊飼い         ゴリヴォーグのケーク・ウォーク フォーレ  組曲「ドリー」より 子守歌 テーマは 【誰かのために書かれた

          誰かのための、楽譜。  演奏後記①

          ありがとうございました

          9.9(土)Armariumコンサート 無事終演しました。 おかげさまでたくさんのお客さまにご来場いただいて、一緒に音の扉を開くことができました。 小さいお客さまたちも一生懸命聞いてくださって、オペラって難しくないんだよって思ってもらえていたら、こんなに嬉しいことはありません。 そして、ゲスト出演してくださった 松元詩緒里ちゃん。 ソロ、連弾、オーケストラの連弾まで、大活躍してくださいました。ありがとう。 当日はオルゴールを開演の合図に。 ベーゼンドルファーの響きにのって

          ありがとうございました

          音楽くおどりべっと メンバー紹介②

          ピアノ   清水 玲子  Reiko Shimizu フェリス女学院大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻卒。これまでにソルフェージュを久保田裕子氏、 ピアノを田口純子氏、現在重松正大氏に師事。モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミー、A.ウゴルスキー氏 マスタークラス修了。2015〜17年と3年続けてのリサイタル開催、アンサンブルのサロンコンサートを行うなど、 伴奏を含めた演奏活動、後進の指導を通して音楽に携わっている。 HPはこちら デュオとしては2017年から活動

          音楽くおどりべっと メンバー紹介②

          音楽くおどりべっと メンバー紹介①

          あらためて、私たちのプロフィールも…^^ 〈ソプラノ〉 工藤 夏子   Natsuko Kudo 東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。 洗足学園音楽大学大学院音楽研究科修了。 大学院在籍中、前田音楽奨励賞受賞。 第5回エルピス声楽コンクール 第1位、第12回大阪国際音楽コンクール 声楽部門 Age-G 歌曲コース 第2位(最高位)、第12回 日本アンサンブルコンクール リート・デュオ部門 優秀演奏者賞・全音楽譜出版社賞など受賞。 イタリアにてルイーザ・ジャンニーニに師事、ま

          音楽くおどりべっと メンバー紹介①

          【Armarium】ーゲストのご紹介ー

          今回のコンサートではゲストにお呼びしている、ピアニストの詩緒里ちゃんについてご紹介させてください♪ 松元 詩緒里   Shiori Matsumoto 国立音楽大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業。在学中にミシェル・ベロフ、ナターリア・トゥルーリ各氏の特別レッスンを受講。学内ピアノ演奏会、卒業演奏会に出演。第8回日本バッハコンクール一般B部門銅賞。トバイアス・マテイ記念ピアノコンクール大学院・一般部門(会場本選)第1位。これまでに東郷和代、宮田香織、大類朋美、重松正大の各氏

          【Armarium】ーゲストのご紹介ー

          新シリーズ始動 「Armarium」

          9/9(土)、溝の口駅からほどちかい 小黒恵子童謡記念館にて、 私たち【音楽くおどりべっと】の新シリーズ、 「Armarium」というコンサートを 開催します。 Armarium (アルマリウム)とは、ラテン語で小さな引き出しや本棚を意味します。 〜音楽の本棚を一緒に開く、          お話とコンサート〜 と副題にもあるように、いろんな音楽に出会う場所になれたらいいなぁという想いをこめて、このタイトルをつけました。 初めてゲストをお呼びします。 ピアニストの松元

          新シリーズ始動 「Armarium」

          日本に染まる西洋の歌たち 後日談その6(完)

          昨年12月に行ったコンサートの後日談を綴るこのnote。 ちょーっとお時間いただいてしまいましたが、ようやく後半プログラムへ! リートをメインに…というなんとなくのイメージはあったものの、どういうラインナップにしていくかは二人で相談していくなかで自然とカタチになっていきました。 今回焦点のひとつにすることにしたのは、 【翻訳】。 当時西洋音楽が浸透していくには、「日本語で歌える」ということが大きな課題だったんだなと気づいて。 文部省唱歌が世に出たのも明治44年がスタート

          日本に染まる西洋の歌たち 後日談その6(完)

          寄り道…往復書簡

          玲ちゃん、休憩トークをありがとう^^ ここ何回かマジメに文章を綴ってきました (せっかくなので当日のMCを残しておきたいなと思ったら、なんだか硬い文になってきてしまって)が、昔のnoteを読み返してみたら、2人のリアルなお喋りが連綿と…。 でもなんだか。 コロナ禍でどうすることもできないなか細々と綴っていた言葉たちが、先日の公演でちょっと報われたようにも思えました。 うちの近くは夕方のチャイム鳴らないんだよね。 昔は夕焼け小焼けが流れてたような… うろ覚えですが。 お寺の

          寄り道…往復書簡