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オペラな童話。ヘンゼルとグレーテル 演奏後記 ③fin.

後半はまるっと
フンパーディンク作曲
オペラ「ヘンゼルとグレーテル」より
ハイライト
を、連弾と歌と朗読でお聴きいただきました。

一年以上前のことでしょうか…
玲ちゃん発案の構想自体は、かなり前からあった気がします。
誰もが知っているグリム童話のオペラ版は、すっごく楽しい音楽のオンパレード。
いろんな童話でこういうオペラが存在していたらいいのにーっ!と思っちゃうくらい。
この素晴らしい作品を、自分たちができる形で
手軽に聴いていただけないものだろうか、と。


作曲家のフンパーディンクはワーグナーに師事したとあって、各役に〝モチーフ〟といわれるメロディが充てられています。
それが随所にちりばめられることでストーリーを効果的に盛り上げ、音楽が綴られていく。
そんなオペラです。
とはいえ、ハーモニー自体はなかなか難解というか…近現代が近い響きだなぁと思わされる場所もたくさんあります。
でもそれが嫌味なく、違和感なく出てくるのは、童話が題材だからなのかな。
フンパーディンク先生、絶妙です。


そんなオペラからとにかくいいとこ取りをして、朗読を入れて、今回のコンサートのために約50分にまとめました。
ここの苦労話は私より玲ちゃんに語ってもらお^^
オーケストラ全編をピアノ2人で担って…って、並大抵のことではなかったと思います。

私が担った役は
ヘンゼル/グレーテル/砂の精/露の精/魔女 の5人。
そう、登場人物は圧倒的に女声(魔女はテノールが歌うこともありますが)が多いんですよね。
ソリストで男性なのは、お父さんだけなんです。これってとても珍しいことかも。
個人的に楽しんで歌わせて頂いたのは、もちろん魔女。
朗読含めて好き勝手に演じつつ(イメージはジュディガーランド主演の「オズの魔法使い」の魔女。わたしの中では魔女というとあの人なんです)、呪文唱えて、ギャロップして、たのしかったなー^^

そして、朗読部分の台本作成。
本をいくつも読みましたが、原作に近いもの、よく知られているもの、そして今回フンパーディンクの台本の設定ではそれぞれに違いがあって、探していく作業も面白かったです。
例えば、わたしが子供心に印象的に覚えていた
「小石が月の光で光って、帰る道を教えてくれた」
エピソードは、残念ながらオペラ台本には無く。
でも、そんなところもお楽しみ頂けていたらなーと思います。

長丁場を一気に聴いていただいたので
当初アンコールは予定していなかったのですが、
嬉しいことに拍手をたくさんいただいて!
(3人して裏でびっくりしてました^^)
天使たちが舞い降りる祈りのシーンを
もう一度演奏させていただきました。

クラシック音楽に親しんでもらいたい。
どう楽しめばいいのか、コンサートを聴くことで馴染んでいってほしい。
できれば小さいうちから、そういう環境に身をおいてもらいたい。
これは、私たちがデュオを始めたときからの指針です。

少しでもその思いが、みなさまに届いていますように。。


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