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明けました、2024。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

元旦夕方から続くあまりに胸痛いニュースに、のんきに書いていた下書きを手直しする気持ちにもなれず。
すっかりご挨拶まで遅くなってしまいました。
とにかく、少しでも早く穏やかな日々が戻りますように。
今年は世界中で笑顔が増える一年になりますように。
心から祈っています。

こういう、戦争や流行病や自然災害のようなどうしようもない悲しみは昔から繰り返されていて、あの偉大な作曲家たちも今よりもっとシビアに日々を生き抜いていたんだよね…。と、美しい作品たちを思い浮かべては、思います。

コンサートの前半で演奏したマスカーニの【アヴェ・マリア】。
素晴らしく美しい間奏曲に歌詞がつけられ、「ゴットファーザー」はじめ映画やテレビでも聴くことの多い一曲ですが、マスカーニの生きた時代はムッソリーニ率いるファシスト政権真っ只中。
ふたつ前くらいのnoteでも触れたワーグナーも、ヒトラーとの関係はいまだに議論されるほど。

また、イタリアは「フニクリフニクラ」の歌でも知られているヴェスビオス火山の噴火によるローマ時代のポンペイの遺跡があるように、地震や噴火などの自然災害が昔から多い国。
大航海時代に栄えたポルトガルが衰退したのも、地震が一つの要因だったのだそう。

そういう側面に焦点を当ててみるとみんなその時代に翻弄されながらも、音楽を創造の翼に乗せて作品を作りあげていたことがわかります。

人間の想像力って無敵。
でも使い方を間違えると、恐ろしくもある。ちっぽけな自分は、とにかく周りの人たちだけでも笑顔になれるように力を使っていきたいな。

次回からは通常の演奏後記を書いていきたいと思います。
変わらず気まぐれなnoteですが、「音楽くおどりべっと」と今年もお付き合いのほどを、どうぞよろしくお願いいたします。

工藤夏子

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