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妄想ウェブサイト#5 おむすびころりん

ナツデザインではデザインのサンプルとして、様々な架空の企業やサービスのWebサイトを制作・公開しています。「妄想ウェブサイト」シリーズと題して、1本ずつどんな妄想(設定)から生まれたサイトなのか、制作のこだわりポイントなどご紹介していきたいと思います。第5回目は、テイクアウト専門のおにぎり店「 おむすびころりん」のWebサイトです。

サイトURL→https://natsudesign.main.jp/omusubikororin/

今回のサイトの設定

突然ですが、最後にあたたかいごはんを食べたのはいつですか。
ついさっきという人もいれば、時間にもお財布にも余裕がなくてしばらく食べてないな…という人もいるのではないでしょうか。
当店のおむすびは中身の具から最後の握りに至るまで、全て人の手で作ることにこだわっています。ちょっと胃や心が疲れたと感じている人のお腹も、そうでない人のお腹も、優しくあたためるおむすびをご提供します———という設定で、今回は架空のおにぎり屋さんのWebサイトを制作しました。

20年ほど前に「かもめ食堂」という映画がありました。フィンランドで食堂を開いた日本人女性と、そこで出会った人々との人間ドラマを描いた作品です。食堂の看板メニューはおにぎりで、具は梅・鮭・おかかのみ。結局はシンプルなものが1番美味しいということなのだと思います。
今回のサイトではかもめ食堂に倣って、おにぎりの具は梅・鮭・おかかと、作者の強い希望により昆布を付け足した4種類をベースに制作しました。

おにぎりと一緒にウインナーと卵焼きもあった日には…テンション爆上がりです。

「すいか」など当時は小林聡美さんの出演されている映画やドラマが好きでした。思い返せば、最後にこうした映像作品を見たのは2~3年ほど前のような気がします。今はどんな映画が流行っているのでしょうか。
久しぶりに「かもめ食堂」を見返してみるのも良いなあと思いました。


デザインのポイント

おにぎりを扱うお店なので、デザインの端々に和風の要素を入れました。

ロゴは家紋など日本に古くからある紋章のイメージです。和菓子屋さんや歴史ある仕出し屋さんの紋ってかっこいい!と思い、参考にして作りました。稲穂の中央におにぎりが浮かんでいます。
ロゴの文字はVDL 京千社という書体を使用しています。千社札(寺社仏閣に参拝記念として貼るもの)に使われている文字に基づいて作られたデザインとのことです。

おにぎりのあたたかみを表現したかったので、イラストは鉛筆でお米の一粒に至るまで愛情を込めて描きました。白黒の状態で一旦おにぎりの絵を全て描いてしまってから、Photoshopで色をのせています。
鉛筆で描いた影が潰れてうまくいかないのではという不安もあったのですが、実際に試してみるといい感じ!歴史資料などで見る、白黒写真に着彩したものと近い印象です。
色がつくと一気におにぎりらしく感じます。人間はやっぱり色で物を識別しているのかもしれないですね。

白黒で陰影を先に描いてから色をのせる描き方を、グリザイユ画法というらしいです。もともとは油絵の下書き等に使われた技だそう。


おまけ

今回はご飯と海苔と梅干しのおにぎりカラーでまとめたつもりだったのですが、奇しくも1作目のサイトと似た配色になってしまいました。この色の組み合わせ、好きみたいです。


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