新入社員研修の昼休み

新入社員研修を受けている。昼休みになると各々昼食を食べる。作ってきた弁当だったり、オフィスビルに入っている飲食店を利用したり、あるいはコンビニ飯だったり。人によって色々だけど、僕はいつも決まってコンビニ飯。コンビニ飯の中でもおにぎり。おにぎりの中でも五目ごはん、あるいはチャーハン、あるいはわかめごはん、あるいは赤飯。

昼休みの最中、おにぎりは二つ食べるのでいつも四種類の中から二つ選んで食べている。コンビニのラインナップがこれしかないという訳ではなく、個人的に「食べたい 」と感じるおにぎりがこのぐらいしかないのだ。ツナマヨや鮭といった定番どころには見向きもせず、海苔の巻いていない変化球おにぎりばかり選ぶ。

海苔が歯に挟まるのが嫌という合理的理由もあるが、白米より混ぜご飯の方が侘しさを感じない気がするという個人的感性があるため、ついつい四種類ばかり見てしまう。なので、本当なら炊き込みご飯とかオムライスとかもラインナップにあるとありがたいのだが、オフィスの中のコンビニには残念ながらなく、若干選択肢の物足りなさを感じる。

昼ご飯は研修を受けているグループで食べたり、よく話す人と食べたりと日によるが、個人的にどうしても一人で食べるのが一番気楽で落ち着く。

一人で食べる時はいつもオフィスの外へ赴く。オフィス街に設けられたちょっとした広場みたいな所が陽だまりのようになっていて、気持ちがいいので日向ぼっこをしながら変化球おにぎりをおもむろにむさぼる。

周囲を見渡すと一人でご飯を食べている人も多くて、ここにいる人はみんな「お昼ぐらい一人で落ち着いて食べたい」派なのかなとか勝手に想像する。僕は絶対に一人で食べたいわけでも、絶対に人とご飯を食べたいわけでもないが、ご飯ぐらい一人でも良いよなと思う。

それに昼休みぐらい外に出て日光を浴びないと自分の中の人間的要素を忘れてしまいそうに思ってくる。うつ予防には日光浴がいいという話も聞くし、うつ予防に効くということは社畜予防にも効くことだろう。

営業で外回りが多いとかなら、昼休みに意識的に外に出ることもないのだが、研修の特性上朝から夕までオフィスの中にいることが常なので、外に出れるときに外に出たい。

オフィスとオフィスの間の陽だまりでご飯を食べて、食べ終わったあと五分ほどまどろむ時間は自分にとって欠かせなくなりつつある。

午前と午後の間、ほんの少しだけ息を抜いてまた気合いを入れ直す。

昼休みに一度気持ちをリセットする。

社畜にならないための処方せんである。