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「地道な努力を怠らない」丘山之功

丘山の功
―丘山之功―

[原文](漢 陳琳 檄呉将校部曲文)
故乃建秋山之功、享不訾之祿。

[書き下し文]
故に乃ち丘山の功を建て、不訾(ふし)の祿(ろく)を享(う)ける。

[原文の語訳]
したがってそれはすなわち丘山のような功績を建て、計り知れないほどの報奨を与えられる

丘山
→丘と山。物が多いことたとえ
不訾
→計り知れない
祿
→俸禄、給与。ここでは報奨としました

[解釈]
多大な功徳(功績と徳)を築き、計り知れないほどの俸禄を受けた。功徳を讃えるものです。
塵も積もれば山となるといいます。小さな功徳を積み上げて結果として山のように膨大になったということです。

現代で言うなら裸一貫で立ち上げて、自社ビルを建てるといったところでしょうか。
陰徳も積み重ねていって、いつか陽が当たる頃には立派な丘や山の高さになっているものです。
スポーツ選手でも記録を更新できるのは日々の努力の積み重ねの成果です。
ネットでも毎日細々と更新していたものが突然注目を浴びるということがありますね。

ここでは山を例にした話にすることにします。
山には多くの木々や動物が生息、降った雨は吸収して蓄えています。
時に山崩れなど怒りを顕にすることもありますが、概ね寛容に受け入れてくれます。
名山と呼ばれる山は別として、至るところ数多くの山がありますが、あまり意識されません。丘にいたってはその数は膨大になるでしょう。
同じように人もそれぞれに功徳を積んでいるのですが、意識されていないのです。

それが注目を浴びるようなことではなくても、地道な努力を怠らないようにしたいものです。

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