マガジンのカバー画像

今日の一言 3冊目

100
今日の一言 3冊目
運営しているクリエイター

#コラム

「自分に自信を持つ」人必自悔、然後人悔之

人必ず自らを侮りて、然る後人これを侮る
―人必自悔、然後人悔之―

[原文](孟子)
人必自悔、然後人悔之。

[書き下し文]
人必ず自らを侮りて、然る後人これを侮る。

[原文の語訳]
自分を侮っていると、他の人も自分を侮るようになる。

[解釈]
自分で自分をダメな奴だと責めていると、周囲からも自分はダメな奴だと烙印を押されてしまうということです。

言動が軽いと周りからもチャラ男と言われてし

もっとみる

「情報は漏らさず、決め事はきちんと決行する」謀泄者事無功、計不決者名不成

謀るるの泄るる者は事功無く、計の決めざる者は名成らず
―謀泄者事無功、計不決者名不成―

[原文](戦国策)
謀泄者事無功、計不決者名不成。

[書き下し文]
謀るるの泄るる者は事功無く、計の決めざる者は名成らず。

[原文の語訳]
謀は漏らす者は功をなせないし、優劣を決めきれない者は名分を成し遂げられない。

[解釈]
謀略などの計画が漏らしてしまうよう人は成功は難しいですし、推し量ることができ

もっとみる

「適切に」割鷄焉用牛刀

鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん
―割鷄焉用牛刀―

[原文](論語 陽貨)
割鷄焉用牛刀。

[書き下し文]
鶏を割くに焉(いずく)んぞ牛刀を用いん。

[原文の語訳]
鶏をさばくのに牛刀は用いない。

[解釈]
小さな鶏のため大きな牛用の包丁は使わないということで、小さなことを大げさにする必要はないということです。

少人数のグループでの会合に大会議室を手配する必要はありません。

現場の判断に委

もっとみる

「為せば成る」為者常成、行者常至

為す者は常に成り、行く者は常に至る
―為者常成、行者常至―

[原文](晏子春秋)
白為者常成、行者常至文。

[書き下し文]
為す者は常に成り、行く者は常に至る。

[原文の語訳]
やり続ける者は成し遂げられ、進み続ける者は到達できる。

[解釈]
継続することで目標に到達するということです。

「為せば成る」のです。逆にしようとしなければ当然成し遂げられません。

目標を定めたら着実に進んでい

もっとみる

「聴くときはちゃんと聴く」邪辞知其所離

邪辞はその離るるところを知る
―邪辞知其所離―

[原文](孟子)
邪辞知其所離。

[書き下し文]
邪辞はその離るるところを知る。

[原文の語訳]
道理を外した話をするのは、心が離れているとわかる。

[解釈]
見当違いな話をするのは、気持ちが上の空ということがわかるということです。

ボケッとして聴き流していると「人のはなし聞いてる?」と言われてしまいますよね。

不適当な返答をするのは本題

もっとみる

「一歩一歩着実に」明行遠自邇

遠くに行くが邇きよりす
―明行遠自邇―

[原文](中庸)
明行遠自邇。

[書き下し文]
遠くに行くが邇きよりす。

[原文の語訳]
遠くに行くためにも近くから。

[解釈]
一歩一歩着実にということです。

改善の前に原因の分析をする必要があります。

遠大な計画でも、まず手近なところから着手する必要があります。順序立てして計画的に進めていかなければいけません。

目標を明確して道筋を示すこと

もっとみる

「甘く見てると痛い目にあう」敵不可易、時不可失

敵は易るべからず、時は失うべからず
―敵不可易、時不可失―

[原文](戦国策 秦策四)
敵不可易、時不可失。

[書き下し文]
敵は易(あなど)るべからず、時は失うべからず。

[原文の語訳]
敵を侮ってはいけない、時期を逸してはいけない。

[解釈]
相手を侮ってはいけないし、タイミングを逃してはいけないということです。

相手の弱点や隙をつくことは大事ですが、それで完全勝利と勘違いし慢心して

もっとみる

「検証し軌道修正する」不直則道不見

直さざれは則ち道見れず
―不直則道不見―

[原文](孟子)
不直則道不見。

[書き下し文]
直さざれは則ち道見れず。

[原文の語訳]
過ちを直さなければ進むべき道は見えてこない。

[解釈]
間違いに気づこと、気づいたら修正することしないと、正しい方向がわからなくなるということです。

間違いを素直に認めて、事が拡大する前に早急に対応策を施すことが大事です。

組織でも誤った方向に進みそうな

もっとみる

「理解する難しさ」大巧若拙

大功は拙なきが若く
―大巧若拙―

[原文](老子 洪德第四十五章)
大巧若拙。

[書き下し文]
大功は拙なきが若く。

[原文の語訳]
大きな功であってもどこか不完全にみえるものである。

[解釈]
素晴らしい成果であっても、どこかつたなくみえるということです。

芸術作品として評価が高いものでも理解に苦しむことがありますね。

一見するとシンプルだったり素朴に見えるものでも、実はよく考えられ

もっとみる

「リスクマネジメントをしっかり」有備無患

備え有れば患い無し
―有備無患―

[原文](書経 説命)
有備無患。

[書き下し文]
備え有れば患い無し。

[原文の語訳]
備えが有れば患うことは無い。

[解釈]
日頃から十分に準備をしておけば、何が起こっても困らないということです。

案外「患い有りて備え有り」と後手に回るケースが多いかもしれません。リスクマネジメントはしっかりしておきたいものです。

組織ではできるだけ専任ではなく誰も

もっとみる

「成功するのは難しい」成立之難如升天

成立の難きは天に升るが如し
―成立之難如升天―

[原文](新唐書)
成立之難如升天。

[書き下し文]
成立の難きは天に升るが如し。

[原文の語訳]
成立させる難しさは天に昇るようなものだ。

[解釈]
何事も達成するのは天に昇るように難しいものでひと時も気は抜けいないという意味です。

中だるみは要注意です。先送りし始めると際限がなくなってしまいます。

慣れからもつい手や気を抜きたくなるこ

もっとみる

「常に余裕を持つように」静中静非真静

静中の静は真の静にあらず
―静中静非真静―

[原文](菜根譚 前集八十九項)
静中静非真静。

[書き下し文]
静中の静は真の静にあらず。

[原文の語訳]
静けさの中だけで保たれる静けさは真の静けさではない。

[解釈]
動中の中にあっても静であることが、本当の静ということです。

暇な時だけではなく忙しいときにでも余裕があるのが本当に余裕があるということです。

仕事が苦しい中でも楽しさを見

もっとみる

「強い願いは叶う」精神一到何事不成

精神一到何事か成らざらん
―精神一到何事不成―

[原文](朱子語類 八 学二)
精神一到何事不成。

[書き下し文]
精神一到何事か成らざらん。

[原文の語訳]
精神を集中すれば成し遂げられないものはない。

[解釈]
やると心に誓って精神を集中させて挑めば、どんなことでも成し遂げられるということです。

「強い願いは叶う」ということですね。

「できるできると」と思っていれば不可能を可能にす

もっとみる

「疑問や興味を持って突き詰める」訊問者智之本、思慮者智之道也

訊問は智の本、思慮は智の道なり
―訊問者智之本、思慮者智之道也―

[原文](説苑)
訊問者智之本、思慮者智之道也。

[書き下し文]
訊問(じんもん)は智の本(もと)、思慮は智の道なり。

[原文の語訳]
訊問することは智を得るための基本であり、思慮は知恵となる道筋である。

[解釈]
分からないことを分かろうとするのは基本で、知ったことを深く考えることが知恵となる過程ということです。

まず必

もっとみる