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今日の一言 3冊目

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今日の一言 3冊目
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2016年11月の記事一覧

「知識だけでは足りない」以書為御者、不尽於馬之情

書を以て御を為す者は、馬の情に於いて尽くさず
―以書為御者、不尽於馬之情―

[原文](戦国策)
以書為御者、不尽於馬之情。

[書き下し文]
書を以て御を為す者は、馬の情に於いて尽くさず。

[原文の語訳]
読書だけで馬お御し方をする者は、馬の心情までは理解できない。

[解釈]
知識だけもっていても経験を積まなければいけないといいうことです。

机上論だけで実践で活用できなければ意味がありませ

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「集積が成果を生む」聚少成多、積小致巨

少を聚めて多を成し、小を積みて巨に致す
―聚少成多、積小致巨―

[原文](漢書)
聚少成多、積小致巨。

[書き下し文]
少を聚(あつ)めて多を成し、小を積みて巨に致す。

[原文の語訳]
少しのものを集めて多くし、小さなことを積み重ねて多くする。

[解釈]
小さなことでも集めたり積み重ねることによって大きくすることができるということです。

毎日の積み重ねがやがて大きな成果を生みます。少しの

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「約束は守る」丈夫一言許人、千金不易

丈夫一言人に許さば、千金にも易えず
―丈夫一言許人、千金不易―

[原文](資治通鑑)
丈夫一言許人、千金不易。

[書き下し文]
丈夫一言人に許さば、千金にも易えず。

[原文の語訳]
丈夫は一言でも人に許せば、千金にも改めない。

[解釈]
一言でも承諾したら、大金を積まれても心変わりはしないということです。

大金のために首を縦に振ることなく「金額の問題じゃない」とはよく言ったものです。

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「小さなことから」慎於小者、不懼於大

小に於いて慎める者は、大に於いて怖れず
―慎於小者、不懼於大―

[原文](官箴)
慎於小者、不懼於大。

[書き下し文]
小に於いて慎める者は、大に於いて怖れず。

[原文の語訳]
小事において慎重な者は、大事においても怖れない。

[解釈]
小さいことでもしっかりとこなしていれば、大きなことを前にしても萎縮することはないということです。

小さな成功が積み重なって自信となることで、大きなことで

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「共通する指摘は正しい」十目所視、十手所指、其厳乎

十目の視る所、十目の指す所、其れ厳なるかな
―十目所視、十手所指―

[原文](大学)
十目所視、十手所指、其厳乎。

[書き下し文]
十目(じゅうもく)の視る所、十手(じっしゅ)の指す所、其れ厳なるかな。

[原文の語訳]
多くの人が視察すること、多くの人が指摘すること、それらは厳正である。

[解釈]
多数の目が明らかにしていることや指摘していることは正しいということです。

十人が十人、口を

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「公私混同しない」私心勝者、可以滅公

私心の勝れる者は、もって公を滅ぼすべし
―私心勝者、可以滅公―

[原文](省心録)
私心勝者、可以滅公。

[書き下し文]
私心の勝れる者は、もって公を滅ぼすべし。

[原文の語訳]
私欲が勝る人は、それによって公益を滅ぼす。

[解釈]
私利私欲、私物化することによって破滅させるということです。

会社を私物化して倒産せてしまう経営者は数え切れないですよね。こだわりの頑固一徹により経営がうまく

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「口から出るのは思っているから」語是心苗

語はこれ心の苗
―語是心苗―

[原文](虚堂録)
語是心苗。

[書き下し文]
語はこれ心の苗。

[原文の語訳]
語りは心の苗である。

[解釈]
語っている言葉は自分の心から芽生えた苗のようなものだということです。

思ってもいないことが口から出ることはありません。自分では気づいていなくても、心のどこかにその言葉の起源となる考えは隠れていたのです。

モノは言いようですし言葉遣い一つで伝わり

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「取り組む姿勢が大事」処事者、不以聡明為先、而以尽心為急

事を処する者は、聡明をもって先と為さずして、尽心をもって急と為す
―処事者、不以聡明為先、而以尽心為急―

[原文](官箴)
処事者、不以聡明為先、而以尽心為急。

[書き下し文]
事を処する者は、聡明をもって先と為さずして、尽心をもって急と為す。

[原文の語訳]
物事を処理する人は、聡明さより先に、全力を尽くすことを最優先する。

[解釈]
知識も必要ですが、まずは力を尽くして事に当たる方を優

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「寡黙で迅速にやれているかチェックしてもらう」敏於事而慎於言、就有道而正焉

事に敏にして言に慎み、有道に就きて正す
―敏於事而慎於言、就有道而正焉―

[原文](論語 学而第一)
敏於事而慎於言、就有道而正焉。

[書き下し文]
事に敏にして言に慎み、有道に就きて正す。

[原文の語訳]
行動は機敏で言動は慎重、徳の高い人に付いて自分を正してもらう。

[解釈]
どんなことでも寡黙で迅速に行ない、必要に応じて間違っていないか評価してもらうということです。

できる人は言動

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「ゾーンに入る」閉心自慎、終不失過兮

心を閉じて自ら慎しみ、終に失過せず
―閉心自慎、終不失過兮―

[原文](九章 橘頌)
閉心自慎、終不失過兮。

[書き下し文]
心を閉じて自ら慎しみ、終に失過せずとこと。

[原文の語訳]
心の中にしまって自らを慎しむことで、最後まで失敗することはない。

[解釈]
心の中に常に思いを秘め自戒することで、失敗をしないということです。

口に出し周りに知らせることを自らを奮起させるという成長方法も

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「真面目に考えれば見当違いはない」心誠求之、雖不中不遠矣

心誠に之を求むれば、中らずと雖も遠からず
―心誠求之、雖不中不遠矣―

[原文](大学 伝九章)
心誠求之、雖不中不遠矣。

[書き下し文]
心誠に之を求むれば、中(あた)らずと雖(いえど)も遠からず。

[原文の語訳]
真心を持って答えを知ろうと求めれば、当たらずとも遠からずである。

[解釈]
真面目に考えて答えを求めれば、当たっていなくても遠く外れはしないということです。

安易に考えると見

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「調子に乗りすぎない」弄巧成拙

巧を弄して拙を成す
―弄巧成拙―

[原文](拙軒頌)
弄巧成拙。

[書き下し文]
巧を弄(ろう)して拙(せつ)を成す。

[原文の語訳]
技巧を用いすぎて出来を悪くする。

[解釈]
上手くやろうとして逆に失敗してしまうということです。

料理を美味しくしようとあれこれと調味料を加えたら逆に味がわからなくなってしまったりしませんか。

勉強ノートをきれいに清書したけど、実は内容を整理することが

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「反省に立って改善をする」省行者不引其過

行を省みる者は其の過ちを引かず
―省行者不引其過―

[原文](晏子春秋)
省行者不引其過。

[書き下し文]
行を省みる者は其の過ちを引かず。

[原文の語訳]
行いを反省する者は同じ過ちを繰り返さない。

[解釈]
自己反省をする人は同じ失敗は二度繰り返さないということです。

同じ失敗を繰り返す人を何とかの一つ覚えといいますよね。同じ後始末を繰り返すほど無駄なことはありません。

そうはいっ

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「基礎知識をもって動く」知者行之始、行者知之成

知は行の始め、行は知の成るなり
―知者行之始、行者知之成―

[原文](陽明学)
知者行之始、行者知之成。

[書き下し文]
知は行の始め、行は知の成るなり。

[原文の語訳]
知ることは行いの始めであって、行動は知ることによって成り立つ。

[解釈]
何かするには基礎知識が必要で、知っていることによって無駄の少ない意味ある行動につながるということです。

知識をもとに行動に移すことで、はじめて学

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