なるき

25歳 日常だったり小説風であったり妄想であったり 映画だったり本だったり サブカルな…

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25歳 日常だったり小説風であったり妄想であったり 映画だったり本だったり サブカルなものが好き

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【詩】あやつられ人形

遠い窓 闇と光 見せるな 聞かせるな 触れるな いらない 嫌い 分からない 誰が、なにが、どこが 我はいらない 儘で、知らない儘でいい 捨てられた答えに正解はない 捨てた正解は答えにならない 破れ燃やせ濡らせ切り裂け腐れ 舞えないバレリーナ 枯葉の舞台 糸が見える垂れている その意図はなんだ ・・・・・・ 夢遊 あぁ、こんなものか よかった、、、よかった、、、 近い時計 光と闇 観せろ 聴かせろ 触れろ 香りだ パンが焼けた 生きるか

    • 我、日の下に宿れるなり

      夏が始まった、という言葉で書き始めようとしていた久々の投稿 抜け殻になって木の下に落ちてしまい、そうして夏が終わりを迎えていた まだ時をかける少女もサマーウォーズもチェケラッチョ!もウォーターボーイズも見てないのに この前、炎天下の中信号待ちをしていると横に自転車に乗った男子高校生2人が並んできてこんな会話をしていました Aくん「え、で、誰?教えてくれよ!」 Bくん「えー、、、だから、〜ちゃん」 Aくん「えー!まじかよ!!」 Bくん「いや、別に好きとかじゃ無いよ

      • ひび割れた瓶に浮かぶ月

        不思議な女の子が好きだ 不思議、という言葉は広義的だが僕はその広さも深さも遠さも含めて 蠱惑的な雰囲気に魅了されてしまう なぜこうなったか それはおそらく中学生の頃に村上春樹と銀杏BOYZにどっぷりハマった経験がまだ僕の足首に重い鉛となって繋がれているからだと思う どちらの作品にも『現実にいなさそうだけどたしかにいて、手も声も届かないけれど想ってしまう』そんな女の子が出てくることが多い 心が通ったかと思えばするりと体を翻して遠くに行ってしまうし 抱きしめて肌を感

        • 数珠繋ぎの末吉

          結局この世でハンバーグカレーが1番美味しくないですか? あけましておめでとうございます ついに2024年です 2023年、という字面に慣れる前に2024年になっちゃいましたね 1〜2月までは会話の中で「えっとそれがあったのがたしか去年、、、いや、一昨年か」 て感じでスタートしたばかりの今年をまだ昨年だと捉えがち 私の地元、北陸は新年早々に大変なことになっておりますが 健康第一、平穏無事な1年になればと祈ってます 今年も宜しくお願いします 2024年の抱負でも

        【詩】あやつられ人形

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          人魚と蟹のロックンロール

          はちゃめちゃな日本語だ そんなこと百も承知で言わせてください 頭痛が痛い なぜか左側だけ痛い 力持ちの人に両手でグッと絞められてるみたいな痛みがずっとある きっとだるんだるんのタンクトップを着ている力持ちだろう プロテインをプロティンと言うタイプの力持ちだろう 体調が悪い時って、「あれ、体調悪くない時ってどんな感じだったっけ…」て考えちゃいますよね あぁ…目がまわる 天井がウルトラQのオープニングみたいにぐるぐるしている ホットアイマスクしとるんか、てぐら

          人魚と蟹のロックンロール

          カラータイマーはLED、僕はHGDS

          ふと思いついた『言ってみたいけどキザすぎるから恥ずかしくて言えない言葉』がある 女の子「私シンデレラだから24時までに家に帰らなきゃ。もう23時50分よ、あと10分しかないわ」 僕「あと10分経っても君の魔法は消えないよ」 女の子「どうして?」 僕「だって10分後は23時60分だからさ」 どうも 童貞インキャヲタクの僕がこんな言葉を口にした1秒間で世界では約420万トンの雨が降っているらしい ウルトラマンシリーズの中で僕の1番好きな怪獣エレキングの体重は2万50

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          アニメアレルギーがおすすめのアニメを紹介

          こんばんは 好きなビリーはアイリッシュでもスモーキンでもジョエルでもなくビリーバンバン なるきです 最近は時間があるのでアニメを観ています 面白そうだなと思った作品だったり、そういえば小学生の時になんとなく観てた作品あったな、、、なんてアニメを掘ってます 僕は自称なんちゃってサブカル好きなのにアニメはほとんど観てこなかったんですよ ちなみにサブカルの王道っぽい作品たち、例えばエヴァは4話で飽きたしジョジョは読んだこともアニメを観たこともありません 「お前絶対好き

          アニメアレルギーがおすすめのアニメを紹介

          陰翳咲桜〜花見のすゝめ〜

          春になると気分が上がるのは、桜の木が僕らの顔を上に向けてくれるからかもしれない 桜が見下ろす花じゃなくて見上げる花で良かった 桜を見に行った 家から歩いて行ける距離に名古屋城があり、その周辺の桜が綺麗だと聞き、僕は中学生の時から愛用しているプーマのジャージにグレーのパーカーというTHE ダル着で出かけた 18時のことだ 最近買った梅の香りがする練り香水を手首と首に滑らせた スーツで帰路につくサラリーマンや、色とりどりの野菜を詰めた半透明の袋を片手に歩く主婦とすれ違

          陰翳咲桜〜花見のすゝめ〜

          春はピンクの呪文かける魔女たちの季節

          春だ 『春は出会いと別れの時期』だなんて言葉とはほぼ無縁の立ち位置にいる僕は客観的にそれを感じている 高校を卒業して髪を染め始める女の子や、平日の昼間に卒業式を終えてスーツでぶらつく大学生 SNSに流れてくるひとり暮らしを始めたという報告 今年の春は少し苦手かもしれない 春だからって前向きになる人達を見て後ろ向きな自分が際立ってしまう 厚手のアウターは御役御免と言わんばかりにすっかり色を失った 僕は今日も自宅待機だった ちゃんと朝に起きて、顔を洗って髭を剃って

          春はピンクの呪文かける魔女たちの季節

          夜、ネオンと音楽と春物コート

          春物のコートを着たくて少し寒い夜の街に出た 特に食事や飲みの予定があるわけではないが、ふとクローゼットの奥に眠っていたコートに目が止まり、叩き起こしてみたくなったのだ 金沢にいた時も僕は予定が無い空白の金曜日の夜には散歩に出ていた コンビニでホットスナックと500mlのストロングゼロを買い、音楽を聴きながら夜の街を散歩した 名古屋の繁華街である栄・錦は今住んでいるところから徒歩10分ほどの距離である 「まだ寝かしてくれ、まだ外は寒いよ」と言うコートに袖を通し、薄汚れ

          夜、ネオンと音楽と春物コート

          最後にウイスキー飲んだら踊ろう

          ウイスキーが好きになりつつある これまでウイスキーは嫌いだった 理由としては、味や匂いがどうこうというわけではなく、嫌な思い出があるからだ 僕は大学時代にストリートダンスサークルに所属しており、そのサークルの飲み会で出てくるお酒はいつもブラックニッカだった 誰がどこで編み出したのか、無駄にノリが良いゲームに負けると強制的に(それは物理的ではなくその場のノリという手に取れない空気の流れが生み出す間接的に)飲むことになる あいつが「にニョッキ!」と僕と同時に言わなければ

          最後にウイスキー飲んだら踊ろう

          みかん0%の夢

          夢の中でするセックスはまるで泡の中にいるようだ マシュマロの海で平衡感覚を失い、暴れもがいている気分になる 彼女に触れているのかも分からない 僕が持っている彼女の腰、くびれ、胸はいったい誰のものなのだろう 髪に触れようとしても透き抜けてしまう たしかに彼女は僕の上にいるが、陽炎のように淡く揺れる輪郭はその線状に光を纏っている 彼女は激しく髪を乱れさせて動き、これまで見たことの無い顔をしているようだ 苦しそうで、それでいて僅かな快感を一点に感じてるようで、そしてど

          みかん0%の夢

          ルパンでも盗めないあの星の名前は

          「ちょうどそろそろなるきから電話来るかなって思ってたよ」 彼女は電話を出てそう言った 電話の向こうからは車が通り過ぎる音が聞こえたから外に出ているのだろう 「どうしたの?」と彼女は言い、僕が答えている間、ライターの火をつけるカチッという音が聞こえた その日はいつもより多く酒を飲んだ日だった 得意・不得意と、向き・不向きは比例しないのかもしれない その日の電話での気付きだ 一見すると腕を組み、難しい顔をして頭にはてなを浮かべてしまうほど矛盾しているかもしれないが、

          ルパンでも盗めないあの星の名前は

          浮気のボーダーラインはツバメが知る

          ひとりの女性との出会いによって人格や思想が変わり、その結果人生を変えることになるということはよくある 僕の周りでもそんな男はたくさんいて、良くも悪くも「こいつ変わったな」と思わされることが多い 村上春樹の『国境の南、太陽の西』という小説を読んでそう考えた 実際に僕もそういった経験がある はじめに言っておくと、僕は初めてできた彼女に浮気をされたことがある 約1年と半年ほど付き合っていたのだが、僕は突然LINEで彼女に別れを告げられた その時の記憶は明確に残っている

          浮気のボーダーラインはツバメが知る

          ハッピースモークバレンタイン

          バレンタインの思い出を綴ろうと思ったのだが、残念ながら僕には甘酸っぱい記録が無いことに気付いた 下駄箱を見たらチョコがあったとか、放課後に女の子に呼び出されてチョコを渡されたとか 彼女と一緒にお菓子作りをしたなど、そんな眩しいキラキラした思い出がひとつも無い かと言って苦い思い出も無いため、果たしてバレンタインについて何を書こうか頭を抱えた 友人から聞いたバレンタインにまつわる面白エピソードも無いのだ 自分にチョコをくれると思ったのに友だちに渡してくれと言われちゃっ

          ハッピースモークバレンタイン

          SS『テリヤキチキンとたまごのサンドイッチ』

          ショートショート 『テリヤキチキンとたまごのサンドイッチ』 私は自動決済システムが嫌いだ それは私の大切な時間を奪った  コンビニでバイトを始めてからそろそろ1年間が経つ私は、そのシステムの導入によってわざわざ金銭を受け取り、お釣りを渡す手間が省かれることを憎んだ 憎んでも仕方が無いことだし、世間ではそれが便利とされているため、そんなことを思う私は明らかにマイノリティだろう 実際にお客さんで自動決済システムを活用する人は多いし、店長も私と同じアルバイトの人も、みんな

          SS『テリヤキチキンとたまごのサンドイッチ』