モヤモヤする小説
登場人物に感情移入して泣く
登場人物に感情移入して怒る
そんなことができる物語は良い物語だと思う
唯一、登場人物に感情移入して物語自体にムカついた小説がある
それが「そして、バトンは渡された」だ
そもそも感情移入して作品を貶すなんてナンセンスな行為であると思う
本屋大賞を受賞して映画もヒットした
小説、映画ともに感想を見るとほぼ全て好意的な池である
では私がなぜムカついてしまったかと、私がシングルファーザーだからというところが大きいと思う
物語のあらすじはこんなだ
幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。 その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない〝父〟と暮らす。 血の繋がらない親の間をリレーされながらも、出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。
義理の父が代わりながらもそれぞれに愛情を注がれながら大人になっていく‥
親子の繋がりは血の繋がりだけではない
その様子に読者、視聴者は感動する人ようである
なるほどなるほど
とは思う
でも違うねん
なんかさ
この物語さ
実の父親を蔑ろにしすぎ
これ、母親がこういう扱いを受けるストーリーなら俺のような違和感を感じる人が多いのだと思う
「実の母親の愛はそんなものじゃない」って
なぜ父親ならこんな状況を受け入れることができるん?
実の父親の愛情なめんなよ
なんで娘を置いて1人で海外赴任をするねん
まあ父親ならあり得るだろうなと思われていそうで悔しい
なんか本当に悔しい
この小説への反発心が父子家庭のエッセイを書いている動機の一つだ
父子家庭の小説も書きたいな
でもそれがあまり共感を得られない可能性もある
私の文章力の問題か
それとも父子家庭への認識不足か
まあそんなことを考えながら創作するのは楽しみでもある
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