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元うつ病がオススメする精神疾患を良くするのに役立つ本①
読んでくださってありがとうございます。
自分は機能不全家族で育ち、精神疾患(うつ病等)で苦しんだ経験があります。
そこから心理系の本を何百冊と読み、回復することが出来ました。
今回の記事ではそんな自分が
精神疾患を良くするのに役立つ本をお薦めします。
自分の回復までの経験談はこちら
選んだ本は「過去の自分に今の自分が本を薦めるなら」という視点で選んでいます。
なので、この中でも
自分に役立ちそうと思っていただける本を選び
読んでいただければと思います。
自分自身が家庭環境で苦しんだ経験があることからトラウマ系の本も多く含んでます。
トラウマに立ち向かうのは、精神的にかなりきつく覚悟が要ります。
「今なら取り組めそうかも!」と思えるようになってから、取り組んでみてください。
(トラウマ本には頭に○印をつけてます)
「生きづらさの根っこ」の癒し方
この本は、近年臨床心理界隈で注目されている
「セルフ・コンパッション」の本です。
「セルフ・コンパッション」とは
「ありのままの自分を受け容れ、自分を大切にして寄り添っていく」
という意味です。
心の病気や生きづらさに悩む人には、
自分を大切に出来ない人が多いと思います。
「私は愛されていない」
「完璧にやらないと受け容れてもらえない」
「誰も私をわかってくれない」
などこのような価値観を持っているのではないでしょうか。
このような価値観を持った原因は
生まれ育った環境によるものが大きいです。
この本はそんな価値観を持った人が
「生きづらさの根っこ」をどう癒すかを教えてくれます。
自分を大切にして生きることは自己中心的な人間になることとは違います。
自分を大切にすると、他人の価値観も大切にすることにもつながります。
また、セルフコンパッションは「自分を甘やかすこと」とも違います。
「甘やかす」ことはある意味でその場しのぎ、その時出た心身の欲求に応えることだと思います。
セルフコンパッションの「自分自身を思いやる」というのは、そうではありません。
自分自身に愛を注ぎ、自分が本当に望む状態になれるよう、時に苦痛な状況に立ち向かう自分を励まし、努力を応援するような力です。
「セルフ・コンパッション」は
心理療法の効果を最大限引き出す土台のようなものです。
この本は取っ掛かりとしてとてもお薦めです。
「セルフコンパッション」の他の本は
また次の記事で紹介します。
セルフケアの道具箱
「メンタル本大賞2022」を受賞した本書。
認知行動療法の第一人者の
伊藤絵美先生著の本です。
セルフケアとはその名の通り、
自分で自分のことを癒すことです。
この本はセルフケアのやり方を
認知行動療法の考えを基にして
簡単に取り組める内容になっています。
とりあえず落ち着く
ストレスの原因は何なのか
どのようにストレスの原因に反応しているのか
マインドフルネスを実践する
スキーマ療法で生きづらさの根っこを探る
など認知行動療法を最初に取り組む本として
とてもお薦めです。
後半のスキーマ療法の部分は少し自分のトラウマに触れることになるかもしれません。取り組むことが出来ない人はやめておきましょう。
もう少し詳しい認知行動療法やスキーマ療法の本はまた次の記事で紹介します。
「普通がいい」という病
自分がうつ病を治すきっかけになった本です。
自分が今でも大事にしている考えの
「頭」vs「心」=「身体」
の一節を紹介します。
「頭」
頭は理性の場所。
「~すべき」「~してはいけない」
mustやshouldの思考。
過去の「後悔」や未来への「不安」はここで生み出される。逆に「今・ここ」については苦手で正しく捉えられない。
自分の「心」と「身体」に対して何でもコントロールしたがる傾向を持っている。
「心」
「~したい」「~したくない」
want toやlikeの思考。
「頭」と違って、「今・ここ」に対して焦点を当て、シャープに反応する。
「身体」
「心」と密着に連動している。「身体」と「心」は一心同体。「心」に元気がなくなると、「身体」も元気がなくなる。
「頭」による独裁
現代人の多くは、「頭」が独裁者のように振舞っている。「心」=「身体」は「頭」に監視され、奴隷のように統制されている。
ある程度のところまでは我慢してくれるが、その我慢が限界にくると反乱を起こす。
「心」がストライキすれば、うつ状態になる。暴動を起こしたら、躁状態や感情の爆発。それすら許されない場合「身体」の方から不調を訴える
他にもうつ病は不幸印のギフトであるという考えや、感情の井戸の話など為になることが多かったです。
哲学的で難しい箇所もありますが、
自分がなぜうつ病になったのかを考えるお薦めの本です。
よくわかるアサーション 自分の気持ちの伝え方
「アサーション」とは自分も相手も大事にし、主張はしっかり行うものの、相手は傷つけない、絶妙なコミュニケーションの方法です。
この考えはHSPの人に特におすすめです。
アサーションについて
この本から簡単に紹介します。
自己主張のパターンは
主に3つに分かれます。
①攻撃的な自己主張タイプ
②非主張的な自己表現タイプ
③アサーションタイプ
①攻撃的な自己主張タイプ
言い分を通すために主導権を握り、物事を決めようとします。
ただ、意見は通せたとしても、相手の気持ちや意見を受け止めなかったり、人間関係でギスギスしたりします。
②非主張的な自己表現タイプ
自分の気持ちや意見を言わず、我慢をするタイプです。
HSPの人やうつ病の人はこのタイプが多い気がします。
相手のことを立ててあげる一方、自分の意見が相手に伝わらなかったり、対等な人間関係が作れなかったりします。
また、我慢によるストレスで心身に問題を起こすこともあります。
③アサーションタイプ
自分の気持ちと相手の気持ち両方を尊重し、意見できるタイプです。
意見が異なっても、双方納得できる結論を見つけ、お互いの深い理解に基づく人間関係が生まれます。
アサーションタイプのコミュニケーションをどのように身に付けるのかというのを、わかりやすく例を使い、この本では説明しています。
ちなみに自分は過去②タイプの人間でした。
アサーションができるようになると、
対人関係で我慢することが減るので
手っ取り早くストレスが減ります。
kindle unlimitedで無料で読めます。
弁証法的行動療法 実践トレーニングブック
激しく圧倒されるような感情に苦しんでいる人にお薦めの本です。
怒りや悲しみなどの感情は誰にでもある当たり前のものです。
しかし、強すぎる負の感情は
対人関係で良くない結果を生み、時には自分自身を傷つけてしまうことがあります。
(ついカッとなって大切な人に暴言を吐いてしまう、苦痛から逃れるためにアルコールや薬物で自分を無感覚にするなど)
この本では、辛く苦しい感情をコントロールするスキルを学べます。
感情的になり、後で後悔するような行動をしないためのテクニック
周囲の人との関係を円滑にするスキル
負の感情とうまく付き合っていく方法
などを学べます。
400ページと分厚い本ですが、とてもお薦めです。
〇アダルト・チャイルドが自分と向き合う本、アダルト・チャイルドが人生を変えていく本
自分と向き合う本が前編で、人生を変えていく本が後編です。
家庭環境が子どもにとって
あるがままでいいという安心感のある居場所ではなかった人にお薦めの本です。
このような家庭環境で育つと
自分の感情や欲求がよくわからない
自分を主張できない
相手と自分との境界線がわからない
ありのままの自分で良いと思えない
自分が大切な存在だと思えない
というような生きづらさを抱えます。
この本は
その生きづらさの原因はどこにあったのか
その生きづらさを抱えながら自分はどのような生き方をしてきたのか
生きづらさの原因を紐解いていくきっかけになるかと思います。
この本はHSPの人で他人の顔色を窺ってしまう傾向のある人にも、もしかしたら参考になるかもしれません。
薄い割に高めの値段ですが、お薦めの本です。
〇赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア
赤ずきんとオオカミのストーリーを用いて、トラウマからの症状や回復を優しく物語仕立てで説明している本です。
トラウマは人間が生き延びる為の仕組みですが、その分生きづらくもなります。(特定の場所や人、事象の回避など)
トラウマとなる記憶は、衝撃が大きすぎるので、瞬間冷凍されて保存されます。フラッシュバックは、その瞬間冷凍された記憶が何かのきっかけで一気に解凍された状態です。
この上のような内容がもっと平易にわかりやすく説明されています。
また、単回性のトラウマ症状だけではなく、
虐待などが原因で引き起これる慢性的なトラウマ症状(複雑性PTSDやDESNOS)についても、わかりやすく説明されています。
これらの症状を知ることで、症状が出たときに「これは症状なんだ」と自分で気づくことが出来るようになる本だと思います。
そして、トラウマからの回復で大事なことも記載されています。
トラウマ治療は「過去の傷」を癒すのではなく、「過去の傷に影響を受けている今」が変わることです。
過去の傷に影響を受けている今の自分はどのようになっているのかを理解する上でとてもお薦めの本です。
後半部分はトラウマ当事者だけではなく、その支援者に関しても言及しており、トラウマにかかわる全ての人にお薦めの本です。
今回は以上となります。
長い文章を読んでいただきありがとうございました。
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