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展覧会レビュー:イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき@Bunkamuraザ・ミュージアム

フィンランド大好き日本人には集客が見込める展覧会。
知識は身につきますが、どうしてもプロダクトメインの展覧会なので、学びや得るものという観点からは限界があるため、満足感は低め。
日本初のイッタラのみの個展という意味では行く価値があるかも。

日本では初のイッタラだけの大規模個展、とのこと。
2012年にサントリーミュージアム(六本木)で「森と湖の国 フィンランド・デザイン」に行ったことがあったので、初だっけ?と頭をよぎる。

個人的には絶妙な曲線を得意とするアルヴァ・アアルト期、繊細な薄さと色使いが特徴のカイ・フランク期が好きです。(日常使いができないので、薄々な陶器やガラスは数点しか家にありませんが…)

私はこういったプロダクトの展覧会は、モノにフォーカスするよりも、それらが作られる過程の方に興味がある。
そういう意味では、動画も3、4つあったので、どういう風にプロダクトが作られているのかがよく伝わってきて助かった。
ベルトコンベア式のプレスで作るものもありますが、繊細なものは全て手作りしており、その過程が職人気質な日本人には親和性がありますね。

平日でもそれなりに人が多く、休日は入場制限をするほど。
フィンランドのless is moreなセンスや、ガラス細工などに日本人は憧れや同調を感じるためか、こういった展覧会には一定の需要がありそう。

なお、個人的には、そこまでの満足感はなかった。
どう頑張っても、全部はガラスや陶器の製品であって、そこに作者の思想・感情が見て取れないため、楽しむにも限界がある。
だからこそ、キュレーションにストーリーを持たせて、アートとして見る人を惹きつけるには、キュレーターの腕の見せ所だと思う。
展示方法に必要な要素は全て入っていると思いますが、どうしても知識以外に、学びや得るものを持って帰るのが少なかった。
サステナビリティのコーナーがあったのは興味深かった。
展覧会内で動画を見ながら「火や水を大量に使うので、サステナビリティ的にどうなんだ?」と思いましたが、使用後のガラスを溶かして再度製品にしたり、買取・再販売の試みも実施しているとのこと。
ガラスは期待通りに色を出すのが最も難しいと思うので、再利用する際にその工夫をどのように行なっているのか、詳しく知りたかった。

また、監視員が話している人を熱心に注意しているのも気になった。
荘厳な西洋美術の展覧会ならまだしも、ガラスの展覧会は静かに見る必要はなく、一緒に来ている人と楽しく話しながら鑑賞したらいいと思う。

文化村ミュージアムは広くないため、人流を考慮して撮影可能の場所を2箇所に絞っていると思いますが、もう少し映える工夫があった方がいい。
今の情勢では仕方ないかもしれませんが、入場価格が1,700円というのも割高な印象。

入り口のディスプレイ
出口のディスプレイ
アアルトベースのポストカード

展覧会名:イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき
場所:Bunkamuraザ・ミュージアム
満足度:★★☆☆☆
会期:2022/9/17(土)~11/10(木)
アクセス:渋谷駅から徒歩約8分
入場料(一般):1,700円
事前予約:不要
展覧所要時間:約0.5〜1時間
展覧撮影:2ヶ所のみ可能
URL:下記

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