前芝尚子

アメリカ在住35年、演劇歴30年のジプシー女史です。1989年にアメリカに移住して以来…

前芝尚子

アメリカ在住35年、演劇歴30年のジプシー女史です。1989年にアメリカに移住して以来、日本とアメリカを行ったり来たりすること35年。歴史、文化、モノの見方の違いを痛切に感じ葛藤の日々を送りながら、自分の自然を生きる術を探り続ける。naokomaeshiba.com

最近の記事

外見と中身がマッチしない悩み

こんにちは。今日もお元気でお過ごしですか? 「本の表紙で中身を判断するな」という諺があります。人の外見と内面は必ずしも同じではないよという意味ですが、皆さんもそんな体験をされたことがあるのではないでしょうか。外と中は違うかもしれないとわかっていながら、私達は、自分と人の「幸せ比較モード」に入るとき、外の要素を計算して、内面の幸福度を測ってしまうことがあるのではないでしょうか。「お金持ちで、美形で、人気があって、素晴らしい人生。きっと幸せに違いない。あの人みたいになりたい」と

    • 自分が信じられないのは何故か

      こんにちは。今日も元気でお過ごしでしょうか。 私はアメリカの大学や大学院の演劇舞踊科で20年ほど教えていましたが、その間生徒から様々なフィードバックやコメントを受けました。その中でも一番心に残ったのは、『自分を信じることを学びました。』というものでした。この生徒が受けていたクラスは身体の動きが中心になっていましたが、私のアプローチが従来のものと違っていたためか、生徒は少し戸惑っていました。正しい答えはないのに、考えすぎて、なかなか自分を解き放つことができずにいるのです。

      • 言葉の壁は心の壁(2)

        こんにちは。今日もお元気でお過ごしでしょうか? 言葉には人が現われるといいます。 私は今、帰国子女に英語のライティングを教えていますが、彼らの言葉の選択や使い方を見てきて、言葉は心、体、環境と深い繋がりがあると感じます。俗に「帰国子女」と呼ばれる子どもたちは、何か親御さんの仕事の事情で外国に何年か住み、いずれは日本に帰国することが前提の環境で学んで、生活しています。帰国子女というと、あまり努力もすることなく、英語がペラペラ話せていいなあと思われるかもしれませんが、実情はな

        • マトリックスへの一考

          こん日は。今日もお元気でお過ごしですか? 1999年にリリースされた『マトリックス』という映画を、覚えていらっしゃるでしょうか?このSF映画のテーマは、「コンピュータによって作られた仮想現実(マトリックス)を生きる主人公が、仮想空間と現実を行き来しながら、人類をコンピュータの支配から解放する戦い」でした。当時私は、キアヌ・リーブス扮する主人公ネオが、「目覚めるかこのまま生きるか」の選択を迫られる姿に、自分自身のジレンマを重ねたのを覚えています。 今私たちが生きている現実と

        外見と中身がマッチしない悩み

          体感とは?

          こんにちは。今日もお元気でお過ごしですか?今日は、「体感って何?」というお話です。 「難しいですね。体感って、なかなかわからない。」と、ある日私の生徒さんの一人がおっしゃいました。 この方は、ことあるごとに、起こってくることに対して、同じ反応・行動サイクルを繰り返してしまう自分に苦しんでおられました。 そのサイクルとは、 誰かに何かを期待する→期待が満たされない→やっぱり!とがっかりする→愚痴る 期待していること自体が承認欲求なのだから、それをやめれば苦しむことはな

          セルフイメージと感情

          セルフイメージと感情は強く結びついていますが、中でも体にまつわる様々な感情や思いは根が深く、私達の心身像を形作るだけでなく、行動や思考に影響を与えます。例えば、痩せている、太っているの捉え方です。どんなに痩せていても、自分が望む「痩せている=美しい」基準に達していない為、自分が太っていると思いこんでしまうことがあります。 他の人がどう言おうが、鏡に映る自分の姿がどうしようもなく太っていると見えてしまう。セルフイメージ=太った自分なので、極端に食事を減らすことによって、または

          セルフイメージと感情

          セルフイメージと体性感覚

          セルフイメージとは、どのようにしてつくられるのでしょうか? 鏡でみた自分の姿、背が低い、高い、などといった生物学的な要素が、セルフメージを作っていると思われるかもしれません。しかし、実際は、そういった外見的な要素以外に、いくつかの思いもかけない内面的要素が関わってきます。 まず一つ目は、脳の中にある体性感覚領野です。体性感覚領野は、感覚と運動に分かれ、体のある部分で感覚をどれだけ感じているか、どれだけ動かしているかによって、大脳皮質に占める面積が変わってきます。自分が日々

          セルフイメージと体性感覚

          言葉の壁は心の壁(1)

          こんにちは。今日も元気でお過ごしでしょうか? 今日は言葉についてです。 長年異国に住んでいて、英語もそれなりには使えるようになったのですが、上手になればなるほど、ネイティブではない私が決して越えられない壁があるのを痛感します。それは言葉の壁というよりは、自分の心の中にある壁です。どんなに発音がネイティブに近く、英語のロジックで喋れても、心は日本人で、とても情緒的なのです。言葉、体、心、空間は密接に繋がっていて、幼い頃から記憶に刻み込まれたセルフイメージと、異言語を話すこと

          言葉の壁は心の壁(1)

          セルフイメージが引き寄せる

          私達は、自分について、「自分はこういう人間だ」「自分の価値観はこういうもの」「自分はこれが好きであれは嫌い」などと、様々なセルフイメージを抱いています。そのイメージが過去からの様々な刷り込みによって構築され、自分の本当の姿ではないにも関わらず、私達は、往々にして無意識のうちに、セルフイメージに基づいた行動や言動を選択してしまっています。セルフイメージは、こうしてありとあらゆる選択全てのベースになるだけでなく、人や出来事を惹きつける波動を作り出しています。自分の言動や行動、人生

          セルフイメージが引き寄せる

          はじめまして

          皆さん、こんにちは!前芝尚子です。アメリカに35年ほど在住し、道を切り開いてきました。アメリカ社会で日本人女性単独、生活し仕事をしてきた中で、 考えたこと、気づいてきたことをベースに、発信して行きたいと思っています。 渡米した時は、若かったこともあり、「日本人としての自分」に対する意識が薄かったのですが、アメリカ生活が長くなるにつれて、自分の日本人性を深く考えるようになりました。アメリカで仕事や生活というと、自由で気楽なように思えますが、アメリカという自由に見える文化も、実

          はじめまして