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プロの手口

ずいぶん前に、姉家族と一緒にレストランで食事をしていた時のことです。

当時5歳くらいだった姪っ子が、海鮮丼を食べている途中,ふとお箸を置き

「ちょっとパパにだけ内緒のお話…」


と、兄の耳元に口を近づけて何やらヒソヒソ…。

私は姪っこの隣に座っていたのと、彼女が何を言うのかが気になって,聞き耳を立てたところ

「あのね、私ね〜。

なんだか、エビの天ぷらも食べたい気持ちになっちゃったの〜。」


と言っておりました。

それを聞いて

(こ、これは…まさしくプロの手口!!)


と思いました(笑)

もしも姪っ子が、まだ自分が注文した海鮮丼を食べ切ってもいない状態で、普通に

「私、天ぷらも食べたい!」


と言ったならば、100%却下されていたと思います。

それを、その場で1番姪っ子に甘いと思われる兄をターゲットにチョイスし、さらにそのおねだりを内緒バナシ方式にする手腕。

また頼み方も素晴らしく上手です!

(小さいのに女ね〜。

すっごい女子力高いな〜。

なるほど男は内緒バナシに弱いものなのか〜私も見習わねば!

にしても末恐ろしいなコイツは…)


と色々感じるところがありました。

もちろんその可愛い内緒バナシを聞いた兄が、ソッコーで天ぷらも注文したのは言うまでもありません(笑)

まだ幼いのでねだるモノも天ぷらで済んでおりますが、成長するにつれてそのモノはお洋服になりバッグになりアクセサリーに進化していくのが目に見えるようでした(苦笑)

さて、月日は流れ、今、私の娘がこの時の姪っ子とほぼ同じくらいの年になりました。

この娘も、誰が1番自分に甘いかを瞬時に見分け

「ちょっとお耳かして、あのね…」


と内緒バナシ方式で、欲しいものをだいたい手に入れております。

もちろん個人差はあるのでしょうが、女の子は小さくても、その道のプロですね(笑)


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