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とある上場企業役員の60年間 アメリカ留学編④「コン◯ーム事件」

大学院キャンパス内の楽しい寮生活

 私たち7名はいずれも会社の公費による留学でしたので、最初は強制的に寮に入らされ、朝夕のご飯も無料でカフェテリアで食べることができました。7名のうち何人かは直ぐに自費でキャンパス近くのマンションに移ってましたが、私や親友のRは結局最後まで寮にいました。その方が全額会社持ちだったことと、寮の友達がめちゃくちゃ増えたこと、毎晩どこかで飲み会が開かれているし、キャンパス内に安く飲めるパブがあったからです。

 寮は、各建物が確か8人部屋になっており、真ん中の玄関に繋がる部屋(ここでパーティーしたり談笑したりしました。詰め込めば20人くらいは入れる感じです)を挟んで、左側に男性4人、右側に女性4人が住んでました。私のいた建物では、女性4人のうち、1人は日本人の超お嬢様のYで、もう1人はブロンドで小柄なめちゃくちゃ美人でした。後2人は覚えてないです。男性はベルギー人、イラン人、スウェーデン人で、ベルギー人とはめちゃくちゃ仲良くなり、イラン人はみんなからウザがられてたけど私はたまに話を聞いたり飲んだりして、悩みを聞いてあげたりしました。

 スウェーデン人は「a-ha」のボーカルみたいなイケメンでしたが、少しイケすかない所もややあり、勉強中に酔っ払って来て、テレビを観ながら私の買い置きの水を全部飲み干して帰ったことがあります。でもまあまあ仲良しで、たまに飲んだりしていましたが、私の仲良しグループには入っていませんでした。

寮にコン◯ームが!!!

 よく飲む仲間は確か最大30人くらいいましたが、その中にフランス人のXという女性がいました。意外と小さくて、おそらく150センチくらいだったかと思います。全体的にぽっちゃりしてましたが、一部の男性たち(特に欧米人)には魅力的に見えたらしく、結構いつもモテモテでした。ただ、香水の匂いがとてつもなくキツくて、仲間内では「1時間以内の彼女の居た場所は香水の匂いで分かるね」と笑っていました。

 ある時、別の寮でパーティーがあり、私は参加しなかったのですが、参加した人達が「Xのやつ、とんでもないよ!」とめちゃくちゃ憤ってました。パーティーで盛り上がった後、Xはある男性と◯ックスをしたらしく、その行為自体もとんでもないのですが、使用済みのコン◯ームをそのままにして帰ったらしいのです。パーティーを主催したその寮の人達は、そのブツを片付けるしかなく、めちゃくちゃ怒ってました。彼らには申し訳ないですが、私たちはこの件で陰で大笑いしてました。

アメリカ人は意外と真面目です

 アメリカ人の名誉のために彼らを擁護すると、映画やドラマの影響でアメリカ人は性に対してルーズだと思われがちですが、意外とそんなことはなく、日本人とほとんど変わりません。ちなみに、映画などでよく聞く"F___"という言葉は男は言いますが、女性はまず言いません。"Oh, my G__"も余り言わず(神様の名前をみだりに言ってはいけないと聖書に書かれています)、代わりに"Oh, my gosh"という言葉はよく聞きました。

 私がアメリカにいた約1年半の間で、このコン◯ーム事件のような事は他に起こりませんでしたし、アメリカ人は大笑いしつつも「とんでもない」ことだという認識でした。その証拠にこれ以降、Xはみんなから敬遠されて、友達も少なくなって、モテることもなくなりました。

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