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私の読書術【読書を活かす方法】

皆さん、こんにちは。Naoです。 
今回は、読書についてお話しいたします。

 私は、本を読むのが好きですが、月何十冊、年何百冊も読めるスピードは持っていません。忙しい中でも、大量の本を読破できる読書家には尊敬の念を抱きますが、何百冊も読まなければ教養を身に付けられないかというと、そうとは限らないと思います。
 読書の成果は、量×質×行動で決まると思います。まずはたくさんの本を読むことが大事です。しかし、たくさん読めばいいというものではありません。情報過多の現代において、本も玉石混交ですから、読む価値がない本もたくさんありますし、たくさん本を読んでいる割には、知識が身についていない人もいます。本を読むことが目的化しては意味がありません。それにより、何か1つでも自分自身の行動に変化をもたらさなければ、宝の持ち腐れとなるでしょう。
 本稿では、身になる読書方法について、私なりの考えをお話しようと思います。
【本稿で学べる事】
・「読書」とは何かが分かる
・本を選ぶポイント
・読書による勉強術
・読書を実践に活かす方法

(1)読書とは何か

 人は経験や思想を記録します。他人が記録した書物を読むこと。これが読書です。
 読書には、楽しむ読書と活かす読書があります。楽しむ読書は、漫画や小説など、本をエンターテイメントとして読むことです。活かす読書とは、ビジネス書など、実益のために書かれた本を読んで勉強し、実践に活かす読書のことです。本稿では、後者について扱います。

【読書についての誤解】

① ×本をたくさん読めば頭が良くなる→〇本を読み過ぎるとバカになる

 皆さんは、「本をたくさん読めば、賢くなれる」と教わったことはないでしょうか?
 確かに、本を読む習慣がある方が、多くの教養を身に付け、高い知性を発揮する可能性が高いのは事実でしょう。しかし、読書の仕方を誤ると、読書しない人間よりも頭が悪くなります。
哲学者のショウペンハウエルは、読書について、「他人にものを考えてもらうことである。」と言いました。更に、「1日を多読に費やす勤勉な人間は次第に自分でものを考える力を失っていく」とまで言い切っています。
 まさにその通りで、「自分でモノを考えなくていい」というのが読書の効用でもあり、害悪でもあるのです。先人が経験し、考えてきたことを、自分独りですべて再現することは不可能ですし、無駄です。先人が残してくれた記録を読めば、自分で考える手間が省けます。しかし、本を読んでばかりで、自分で考えることを止めてしまえば、思考力を失います。まさに、「学びて思わざれば則ち罔し(くらし)、思いて学ばざれば則ち殆し(あやうし)」といえるでしょう。

② ×中身を正確に理解することが大事→〇読書はケンカ

 人は読書するとき、まず書かれている内容を理解しようとします。それはそれで、大切なことなのですが、書かれている内容を鵜呑みにするだけでは、機械に読み込ませるのと変わりません。受け身ではなく、能動的な読書こそ、活かす読書に欠かせません。
 能動的な読書には、まず著者の主張(「何が言いたいのか」)と根拠(「なぜ、そう思うのか」)を問いかけながら読むことが大切です。
 それはまさに著者と議論しているようなものです。著者のメッセージに対し、疑問を持ち、疑問を解消してくれることが書いていないか探す。著者のメッセージと読者の疑問のラリーを続けることが能動的な読書と言えます(案外、権威的な本でも、間違ったことが書かれていることがあります)。能動的な読書は、言い換えれば、本を批判的に読むことです。

(2)本の選び方

 ①「どの本を読むか」より「どの本を読まないか」が大事

 情報が溢れかえる現代では、情報を取捨選択することが必要です。
 たくさんの本を読む効用のひとつに、「読むべき本とそうではない本の見分けがつくようになる」ということがあります。明確な基準が分かるというわけではありません。表紙や、帯などから「なんとなくこの本はためになる」ということが嗅覚で感じ取れるようになります。そして、実際に、手にとり、「これは良い本だ」と確信したとき、購入します。
 正直、「みんなが読んでいる本だから読む」必要があるとは思いません。同じ知識を持つもの同士がより集まって、何が楽しいのか疑問です。異なる知見を持つ者同士が集まり、お互いに知らない情報を交換する方が、よっぽど為になると思います。ですから、自分が読むべき本を探すときも、「みんなが読んでいるから」ではなく、「自分が読みたい(読むべき)と思ったから」という目線で探すとよいでしょう。

 ②古典か現代の本か

 私は以前、「古典に書かれていることは古臭い」、「大昔に書かれたことより、今の本の方が、正しいことが書かれているはずだ」と考えていました。知識は新しいほど進歩し、より正しいことが書かれていると思っていたからです。
 しかし、本質的なことは今も昔も、それほど変わりません。例えば人間のやることは、古代ギリシアだろうが、現代だろうが、ほとんど変わりません。今も昔も、(悪いことだと分っていながら)争いごとは絶えませんし、幸せになるにはどうすればいいか悩んだりします。
 普遍的なテーマを、とてつもなく頭が良い偉人が論じた古典は、今でも読む価値は十分あります。古典は時代を超えて読まれています。何百年もの間、あらゆる人からの厳しい評価をかいくぐって、認められ続けるというのは凄いことです。なぜ読まれ続けるかというと、本質的なことが書かれているからです。
 一方、現代のベストセラーは、一過性のものかもしれません。書かれている内容はたいしたことないが、みんなが読んでいるから、話題についていくため読まれているということもあります。現代のベストセラーが全てダメだというわけではないですが、玉石の中から玉を探し出すのは、初心者には難しいです。読書初心者こそ、ほぼ宝玉に間違いない古典から抑えるのが良いでしょう。

③自分に合う本とは何か

 次に、自分に合う本の見つけ方をお話しします。
 まず、読んでいて面白いと思える本でなければなりません。面白くもないのに読まされるのは、苦痛です。なぜ面白くないのかといいますと、自分の興味・関心と関係のないことが書かれているから、今読むべき本ではないから(レベルが高すぎる。もっと基礎知識を習得したうえで再挑戦すべき本)、そもそも著者の文章力がお粗末だから、といった理由が考えられます。
 意味のある読書のためには、自分自身がテーマを持つことが必要です。テーマは何でも構いません。政治、哲学などの高尚なテーマでも勿論構いませんし、お掃除術、家庭菜園など日常生活をよくするためのテーマでも良いです。重要なのは、常にテーマにかかる問題意識を持つことです。問題意識があれば、自分に足りない知識が何か自然と分かります。足りない知識を補うように、本を選べばよいのです。

(3)本屋での立ち振る舞い

 最近は、電子書籍の普及で、本屋に足を運ぶ機会が減っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。私はどちらかというと紙媒体派なので、今でもしょっちゅう書店に行きます。
 書店に行くと、入り口付近に、今売れている本が積まれているので、世の中の関心事項がここで何となく分かります。また、目的の本以外にも、その周りにどんな本があるのか眺めます。すると、知らなかった名著と出会えたりもします。興味を持った本は、手に取って、著者やあらすじをチェックし、目次で全体像を掴み、パラパラと中身をチェックします。ここで、じっくり読みこまなくても、流し読みで大体読む価値があるものか否か判断できます。
 読む価値があると思えば、衝動買いすることもありますが、大抵は次回に持ち越します。次回に持ち越しても、まだ読みたいと思った本なら購入する価値があります。

(4)本の読み方

 本の読み方は、人それぞれですので、これが正解というのはありません。
 私の場合、まず表紙などに書かれている、あらすじ、本書に対する一般的な評価、著者プロフィールを見ます。そこで、おおよそ何について書かれた本なのか、定評がある書籍なのか、そのテーマについて論じる資格がある人物によるものなのか当たりをつけます。
 次に、目次を見て全体の構成を確認します。目次は、地図の役割を果たします。各章・節に、奇をてらったネーミングをする著者がいますが、ここはあまり面白おかしくする必要はないと思います。変な章立てをして、何が書かれているのか分からなくなるくらいなら、機械的でも、どこに何が書かれているか当てを付けられる方が良いでしょう。
 最後に中身ですが、何かを論じる本の場合、たいてい序章に本書の結論、そこに至るまでの道筋など、その本の肝が書かれていることが多いので、序章はきちんと読むようにしています。各論については、先述のように、著者の主張と根拠を問いかけながら読みます。
 その本について、より理解を深めたければ、註や解説も読みましょう。
 私は、シャープペンシルを片手に本を読みます。大事なところは線を引き、切りの良いところで要約を書いたりしています。その方が能動的な読書になりますし、再読するときに目印になります。以前は、蛍光ペンやら色鉛筆やら試していましたが、読みながらどの色で書き込むかなど、余計なことを考える時間が無駄なので、今のところ、一番シンプルなシャープペンシルに落ち着いています。それなら、線も引けますし、コメントも書けますから。

(5)読書を活かす

 最後に、読書を実生活に活かす方法についてお話します。
 活きた読書とは、何かに役立つ読書のことです。読んだことを頭の中にしまっておくのではなく、行動に活かすことが必要です。
 ですから、本から学んだことを行動に移しましょう。1冊の本から、たった1つでも構いません。それでもあなたの行動習慣が変われば、その本を読んだ価値はあるのです。
 行動に移すこともそうですが、とにかくアウトプットを前提としたインプットを心掛けることです。ブログに本の内容をまとめるでもいいですし、人に教えるでも構いません。決まりはないですが、インプット:アウトプット=3:7くらいの意識で臨めば、十分、読書を活かすことができます。





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