ある使節の記録 第14話
「えー?カネチカくんがそんな事を?」
ソファに寝っ転がっていた先輩は、眠そうにそう言った。顔の腫れは引いたようだが痕が酷い。
「はい、それで、どこにいるのか心当たりは?」
「………放っておけよ。君には関係ないだろ」
「でも、巻きこんでしまいましたし」
「今回は、俺たちの話だから」
「………はあ」
私が困っていると、タナカがお茶を運んできた。
「主様の大事な殿方の行方ですよ」
お茶を口に運んでいた先輩が吹き出した。
「ぶほっ!………何言ってるんだタナカくん。殿方じゃないし