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———これで死んだのは何回目だろう。 私は川からなんとか這い上がった。それにしても今…
「何を言うんです?」 私の声はうわずっていた。突然の非難にショックを受けていた。 「自…
女子達の厳しい視線を避けながら、私はカネチカを連れて帰宅していた。とりあえず、私の家に…
私と正宗は連れだって歩いている。何故か二人とも無言だった。………友だちとは沈黙すら気に…
「良かったねー!友だちができて」 カネチカは自分の事のように喜んだ。 「ただ、僕の家で遊…
カネチカに、ああは言われたけれどいざとなると勇気が出ない。そんな事を思っている内に授業…
「なんで増えてんだよ……」 正宗が私とカネチカを見てぼやいた。 「いや、彼は僕の協力者です。害はありません」 「すごいねー。視えるんだ」 はあと、深いため息をついて正宗はカネチカをじろじろ見る。 「鬼みてぇなの彷徨いてるのは見てたけど、間近で見るのは初めてだ」 「鬼?」 私が首をかしげる一方、カネチカは嬉しそうに笑っている。 「この角カッコイイでしょ?でも先輩の方が滅茶苦茶カッコイイんだよね」 「どうでもいいけど、悪さはするなよ」 悪態をついて正宗は離れた。とたん、
「えー?カネチカくんがそんな事を?」 ソファに寝っ転がっていた先輩は、眠そうにそう言っ…
「おはよう春樹」 さわやかな笑顔を向ける兄が、コーヒーを飲んでいた。 「おは…よう?」 …
何がどうなったらこうなるのだろうか。 私には理解が追いつかないが、抜け殻のようなった…
あのあと、兄は姿を消した。 私はあえて捜さなかった。何があったか説明はしなかったが、…
———雨音がする。いつの間に雨が降ったのだろう。窓を見ると土砂降りだった。 「何を言っ…
なんでこんなことになったんだろう。よく分からない。 「あー、先輩それじゃないですよー。…
学校の屋上。この時間は人気がないので、私は正宗をそこへ連れ出した。 「———ごめん。力を与えることは出来ない」 「そっか」 その返事に、私は首をかしげた。 「怒らないの?」 「化け物にすがるほど落ちぶれてない」 ずいぶんな言い分だが、何も出来ないことには変わりがないので黙っていた。 「……はー。ホント、マジ嫌な奴だな」 ものすごく嫌なため息と共に悪態をつく。思った以上に私は嫌われているようだ。…が。 「謝るのは俺のほうだ。家の問題をお前にぶつけたし。お前が何者なのか