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成功体験は人を幸せにしない?ほとんどの人が誤解している「幸福」について、正しい理解で最短で幸福に。

皆さんは幸せを損なう行動を無意識にとってしまっていませんか?

世の中の大半は、人がどのような時に幸福を感じるのかについて誤解しています。

幸福になりたいと望むのなら、まずは幸福を正しく理解することから始めるべきです。

今回は、世界最高峰のマネジメント誌「ハーバード・ビジネス・レビュー」に掲載された論文や記事に基づいて、「幸福」についての理解を深めていきたいと思います。

正しく「幸せ」を知って、幸せ目指して進んでいこう~

◎いつも笑顔でいる人が幸福な人?

幸福についての誤解の一つ目は、いつも楽しそうで、喜んだり、満足したりしているのが幸福な人であるという考え方です。

私たちの大半はいつも笑顔でいる人が幸福な人だと考えますが、実際はそうではありません。

ハーバード大学の研究者ジョルディ・クォードバックによる研究で、ポジティブなものもネガティブなものも含めて、幅広い感情を経験することが心身両面の満足感につながっていることが明らかになっています。

つまり、悪い事態の中に良いことを見出し、悪い事態を別の見方で見るような生き方によって実現するのが幸せで豊かな人生なのです。

◎欲しいものを手に入れたら幸福になれる?

私たちは幸福とはなんであるかを誤解しているだけでなく、間違った方法でそれを追い求める傾向があります。

企業トレーナーであり、ハーバードビジネスレビューに「ポジティブ・インテリジェンス」という論文を発表した研究者でもあるショーン・アコルはほとんどの人が幸福について間違った考え方をしていると述べています。

「幸福ビジネスが犯している最大の考え違いは、幸福を手段ではなく目的にしていることだ。望みのものを得たら幸せになれると勘違いしている。しかし実際の脳の働きは逆で、目標を達成してしまうと幸福感が低減することが判明している」

私たちは幸福であることを最終的なゴールとみなしがちですが、本当に重要なのはそこに至るプロセスであることを忘れるべきではありません。

何をしているときが一番幸せかを発見し、その活動に定期的にかかわることでやっと私たちは充実した人生を送ることが出来るようになります。

◎大きな成功体験は人を幸福にする?

結論から言うと、大きな成功体験は人を幸せにしますがそれほど大きな影響は及ぼしません

成功体験のほかにも、例えば一般的に、よい恋愛関係にある人はそうでない人より幸せだし、健康な人は健康に不安のある人より幸せです。

しかし、これらはどれ一つとして幸福感には重要な影響を及ぼしません。

私たちは、何が自分を幸福にするのか、その幸福がどのくらい続くのかを予測することがあまり得意ではないため、
ポジティブな出来事は実際以上に自分を幸せにするだろうと予想し、ネガティブな出来事は実際以上に自分を不幸にするだろうと予想します。

しかし実際は、3か月以上にわたって影響を与えるような体験は非常に少なく、ほとんどどのような出来事でも、幸福感に一過性の影響しか与えないことが最近の研究でわかっています。

◎「ポジティブな経験」強さvs頻度

これまでの話から、ポジティブな経験の強さはそれほど重要でないことは察しが付くと思います。

心理学者のエド・ディーナーは研究成果として、幸福度の予想材料としては基本的にポジティブな経験の頻度のほうが、ポジティブな経験の強さよりもはるかに優れていることを発表しています。

私たちはどうしたら幸せになれるか考えるとき、マイホームを建てる、憧れの芸能人とデートする、歴史に名を刻む発見をするといったような強烈なイベントを思い浮かべます。

ところがディーナーは、その経験がどれほど素晴らしいかは、どれだけ多くの良い経験をしているかほど重要でないことを証明したのです。

私たちは、1,2個の大きな出来事が幸福に大きな影響を与えると想像しがちですが、幸福は無数の小さな出来事の総和ということを忘れてはいけません。

◎持続的に幸福感を生み出すには?

心理学者でありアメリカ心理学会の元会長であるマーティン・セリグマンは持続的に幸福を感じるために必要な要素を頭文字をとって「PERMA」と呼んでいます。

①ポジティブな感情(P)→安らぎ、感謝、満足、よろこび、インスピレーション、希望、好奇心、愛などの感情を持つ。

②エンゲージメント(E)→タスクやプロジェクトに没頭する。

③関係(R)→他者との有意義で肯定的な関係を持つ。

④意味(M)→自分のためではなく価値ある理念のために行動する。これにより自らの存在に意義を感じることが出来る。

⑤達成(A)→より良い自分になるために何らかの努力を続ける。

生活の中でこれらを意識して行動することで幸福度を上げることが出来ます。

困難や苦しみがなければ幸福なのではなく、逆境を跳ね返す能力の中に幸福があることを頭の片隅においておこうね~

◎さいごに

今回はみんなが誤解しがちな「幸福」について科学的な見地からまとめてみました。

もっと幸福について詳しく知りたいという方にはこちらの本がおすすめです。

(このリンクから購入しても一切私の利益にはなりません。)

今回の話に加えて、職場での幸福などについてもまとめられていますので、職場の環境づくりに悩んでいる方やどのような仕事についたら幸せになれるのかがわからない方などにもおすすめです。

「幸福」について正しく理解出来たら次は行動に起こしていきましょう。

どう行動に移せばいいのかわからないという方には以下の記事もおすすめです。

こちらの記事は、数々の学生の人生を変え、ハーバード大学で最大の履修者が詰め寄せた伝説の授業を書籍化した「ハーバードの人生を変える授業」をもとに執筆しています。

単なる知識ではなく、自分たちをとりまく世界をよく理解して、状況にうまく対処するための知識である「生産的知識」をはぐくんでいくことを目的としたワークを多数紹介しているので、かなり実践的で役立つ内容になっています。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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