卒業アルバムの集合写真が心霊写真だった話

怖さ：☆☆☆　

これも会社の同僚から聞いた話です。

彼は、これまでにも廃墟や心霊スポットなど、各地を巡っているのですが、あまり霊的な現象を感じるようなことはなく、むしろ一緒に行った友人たちが「霊がいる」といった発言をしているのを、比較的冷静な目で観察していたそうです。

しかし、そんな彼でも「これはすごい」と言うのが、彼のお父さんの卒業アルバムです。

彼のお父さんの学生時代（中学校か高校のどちらかだとは思いますが、聞きそびれました）の卒業アルバムの集合写真には、学帽を被って漂っている、明らかにこの世の人ではない人が、はっきりと写っているそうです。

顔はしわしわで、上半身だけ、飛んでいるような感じで写っている幽霊は、お父さんがおっしゃるには「同級生」。その同級生は、在学中に病気か事故か、何かの理由で亡くなったのですが、死亡後もこうして学校の仲間と一緒にいたのです。

彼のお父さんも彼同様、幽霊には全く興味や関心はないそうですが、卒業アルバムの「亡くなった友達が一緒に写っている集合写真」だけは、誇らしげに自慢してたそうです。

亡くなっても生前と変わりなく、学友として付き合うという、ちょっと心が温まるような写真ですが、彼にとっては、子どものころは本当に怖くて「危なくトラウマになりそうだった」と言っていました。

見た人がトラウマになりそうなくらい、霊がはっきりと写った心霊写真を卒業アルバムに使うというのも、粋な学校（アルバム制作会社？）だなあと思いました。

話し手：40代　男性
採取時期：2020年5月
採取場所：東京都内（Google meetにて）

「心霊写真」の、なんか怖い話