見出し画像

個別最適な学びについて考える(31)ー梶田正巳(1982)授業の教育心理学ーから

こんにちは!
さて,30記事を超え,古い本がたくさん揃ってきました。
加えて,部屋の匂いも古本屋っぽくなってしまうという事案も発生しております。(誰か対処法を教えてください)

たくさんの本を読んでいく中で,昔に議論されてきたものがようやく実現しやすくなってきているということをよく感じます。
コンピュータもその一種で,今までは環境整備からでしたが,それが標準的に備わっている時代になってきました。
だからこそ,昔の書籍に注目してということで,この記事をはじめました。

今回は「梶田正巳(1982)授業の教育心理学.黎明書房,愛知」です。一緒に考えていきましょう!

学習課題の意義
 教授目標は、教師にとってのめあてとしての意味を持つ。先に、この教授目標は明確化されていなくてはならないことならないこと、さらに、系列化、個に応じ得る柔軟性、評価との関連性といった条件が十分に満たされなくてはならないことも論じた。そこではさらに、教師が設定した目標は、学ぶ側の生徒も明確に把握している必要があることも述べたのである。
(中略)
 しかしながら、教科の論理に従って組み立てられた目標、目標系列を、そのまま順次生徒に教授していくことが、生徒にとっても効率よく効果あるものだと考えることは危険である。忠実に教科の論理に従う指導では、生徒の思考の質を、彼らの外側にある客観的な、大人用のタイプの思考にあてはめさせることになる。

梶田正巳(1982)授業の教育心理学.黎明書房,愛知

教師が大きい目標を与えると思いますが,なぜ子どもたちが課題の設定をしなければいけないのか少し理由がわかる気がします。
大人のタイプの思考と当然子どもたちは違うわけで困る人もいるということですね。また,学習の進度も異なることを考えると課題はさらに異なっていきます。

教科書の課題も子ども用にはなっていますが,それが全てわかりやすく,全員にマッチするかと考えるとそれだけではないということですね。

そして目標の明確化は前提として考えていかないといけません。ふわっとした課題だと,学習もふわっとしてしまうという恐ろしいリスクがあります。
まずは明確化だけは忘れずに抑えていきたいです。

課題の設定をすることは,課題の解釈をする上でもとても大事なことだと考えられます。なぜ,目標を選択する必要があるのかということは常に考えていかなければなりませんね!

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!
よかったらサポートもお願いします!

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!