#57 功労者・澤井雅治_振り返りインタビュー(4)
こんにちは! 「Tokyo Scope」プロジェクト 広報担当です
統括メンバー振り返りインタビュー
第3弾は、
南後ゼミナール4年生の統括・広報渉外長の澤井さんです!
前回の記事はこちら↓
統括でありながら、ゼミ長もなさっている
note担当者の個人的印象にはなりますが、
本当に すごい人です
通読してみて
一言で言うと、「読み飽きた!」
企画から校正から何から、統括メンバーとしてずっとやってきて
コンテンツの内容もロジックも読み尽くしたので
これが面白いのも良く分からない、というのが正直なところです
そのため、SNSや対面イベントなどで「面白かったです」と感想を伝えてくださった人々によって、「どうやら面白かったようだな」と客観的には思っています
校正って大変で。
本当にずっと参加していて、穴が開くまで読みました
それでもう……飽きましたね。面白いか面白くないかっていうよりは(笑)
注目トピックは?
自分が担当した、『所有の価値が揺らぐ都市』です
コレと『プロローグ』は企画から一貫して自分が担当していて、
両方とも、客観的なデータ(指標)をもとに東京をみることをコンセプトとして貫いています
『所有の価値が揺らぐ都市』では、
特にTSUTAYAの現存撤退のところと、シェアリング・サービスのマッピングの両方とも、まとまったデータは存在していませんでした
それを学生ならではの時間と体力を使って、調査していこうというコンセプトでやっていたのが、いいなあと!
このあたりの調査は、僕が「やろう」と言って後輩に任せた部分なので
後輩お疲れ様、という感じでもあるんですが(笑)
6月か、7月か……対面で作業したときには、
みんな疲れて半ば寝てたみたいなこともありました
お疲れ様、というのは思いますね
でも、着眼点として、
特にTSUTAYAがどこで撤退して、どこに残っているのか調べるというのは今まで行われてこなかったことだと思うので
それを見つけられたっていうのは、自分でも面白い切り口と思うし、自信を持ってお送りできるコンテンツになったな、という感じです
注目デザインは?
生成AIのページです
山口くんがレイアウトしてくれたなかで、黒地のデザインになっていて
ここだけ手が止まるというか、目が留まるデザインになってます
かつ、写真が大小で思いっきりレイアウトが分かれているんですが
ここは、生成AIの脳内みたいだなと個人的には感じていて
そんな感じでレイアウトされているのが面白いですね
白地でずっと進んでいく本の中で急に黒が出てくるというのは
昨年度の「Tokyo Scope 2022」の『トシマトぺ』でも山口くんが同じ手法を使っていました(「山口くんこういうのが好きなのかな?」と思いつつ)
意図的に手を止めてしまうようなデザインで、素晴らしいなあと感じます
統括をしてみて
ゼミナールではゼミ長をしていて、僕の性格をみんなが理解してくれているということもあって、基本的に意思決定は全部僕に集約されているというか(笑)
最初に提案するのは僕からということがすごく多いんですが
「Tokyo Sope」プロジェクトでは、どちらかというとみんなからの提案を待つことも多かったので他の人の発想に乗っかっていくっていうのは楽しかったなと思っています
印象に残っているのは、『所有の価値が揺らぐ都市』の最終半ページの
考察(まとめ)を僕が担当していたんですが、
そのページに至るまでのところが、当時まだ全然デザインも含めページとして完成していなくて、でも「文章の〆切だぞ!」となって。30分でわっと頭にあることを書いて作ったのが、あのまとめのページになっています
かつそのページが、いろんな人から「面白かった」と言っていただけたのがすごくよかったなと思っているので、常に向き合ってきた結果が出てよかったな、という感じです
統括として難しかったのは、座談会ページでも書いたんですが
熱量、モチベーション、取れる時間が違うチームで、それでも求めるクオリティは高くありたい、ということです
僕はどちらかというと「どんどんいこうぜ」って感じなので、
それぞれ事情がある中でプロジェクトを進める学生ならではの難しさを感じましたし、
それをマネジメントするというのも、経験としては良かったなと思います
5人くらいで本を作ったらじゃあ良かったのかと言えばそうではなくて
複数人、何十人といて、その脳みそを集結するからこそ、新しく光の屈折が起こって、全く考えていなかった結論に到達するということもありました
昨年度はプレイヤーだったけれど、今年マネジメントする側の苦労を経験したというのが、難しかったところです
澤井さんにとっての[ニュー・ノーマル]とは
エピローグでは「主観の時代ですね」と言ったのですが、これをさらに個人的に解釈するなら、
「嫌なこと、汚いもの、自分の弱さから目を逸らすこと」だと思っています
[ニュー・ノーマル]の社会は、選択自由な部分が謳われている一方で、要するに自分の好みに合うかどうかという「理性」より「快-不快」が重要視されていると考えています
自分にとって良い事、嫌なことに、理屈をつけているだけというか、嫌なことから避けたい気持ちに上手く理屈をつけがち、みたいな。
今回特集した[ニュー・ノーマル]の中でいえば、
『Z世代痕跡学』で扱われたSNSなんかは良い事ばかりを流布されて、失敗はとにかく叩こうというのが徹底されていく中で、嫌なことから目を逸らそうとしていると思います
もっと世の中には嫌なこと、汚いことが起こっているのに
それは見ないで、自分にとって理想的な世界を固めていく
それが[ニュー・ノーマル]かなと思います
また、例えばタバコに対する規制で言えば、
分煙されていれば、個人の好みとしてある程度許容されるべきと個人的に思いますが、「煙が臭いから嫌い」とか「捨てる人に良い印象を持っていない」とか
自分の「嫌」を遠ざけたい思いがある
ここには理屈すら存在していなくて、自分の快-不快によるものです
でもそれも主張として認めなくてはならないのがダイバーシティでもあり、みんなが尊大になっていくような印象もあり……
全体的にとにかく、良いこととか自分の快に身を委ねて、嫌なことや汚いことから目を逸らそうとすることが[ニュー・ノーマル]だと思います
試行錯誤し、学生らしい本が完成していく過程は
note記事にも連載されていますが
ご本人からのお話があると、よりリアルですね……
最後の、澤井さんにとっての[ニュー・ノーマル]とは?は
様々な人に読んでいただきたいですね!
次回の更新もお楽しみに!
記・伏田茉莉香(南後ゼミナール9期生)
協力・澤井雅治(南後ゼミナール8期生)