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幽霊?それとも科学?金縛りになる理由とは?

近年、怪談や怖い話がブームですね。
犬鳴村が大人気になっていたり、毎週末にはどこかのライブハウスで怪談イベントが行われていたり、怖い話の本が月に何冊も刊行されていたり、とホラーブームと言ってもいい様相になっています。
今回はそんな怪談にちなんだ雑学です。

金縛りってナニ?

怖い体験の話でよく語られるのが、金縛りという現象です。
頭は起きているのに身体が動かない状態のことをいいます。寝ているときに身体が押さえつけられているように動かなくなるため、鎖で縛られている状態をかけて金縛りと呼ばれています。
この金縛り、巷では幽霊のせいだと言われています。幽霊が寝ている人間に悪さをしようとして、身体を動けなくさせるそうです。
が、それは果たして本当でしょうか。

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ノンレム睡眠とレム睡眠

金縛りを解明するためには、まず睡眠について知らなければなりません。
眠っているとき、私たちの身体は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」を周期的に繰り返しています。ノンレム睡眠とは、脳が休んで身体が起きている状態のことで、レム睡眠とは脳は活動しているが身体が休んでいる状態のことです。
通常のサイクルでは、いまから眠ろうとしているときにノンレム睡眠の状態となり、何度もレム睡眠を繰り返したあとにノンレム睡眠の状態から目覚めます。

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しかし、疲労が溜まっていたり、不規則な生活をしていたりするときはこのサイクルが狂ってしまいます。そうしたとき、眠りのスタートのときにすでにレム睡眠になっていたり、レム睡眠中に突然目覚めたりすることがあるのです。

レム睡眠中に目覚めると金縛りに

このレム睡眠からの目覚めが、金縛りの正体です。
身体が休んでいるときに急に目が覚めるとどうなるか。脳は目が覚めて意識もあるのにもかかわらず、身体は休んでいて動くことができない状態になってしまいます。これが金縛りにかかっている状態です。

このとき休んでいるのは、手足の筋肉だけでない。呼吸器系の筋肉も弛緩して休んでいるので、とても息苦しく感じます。まさに鎖で縛られているように感じるでしょう、これが幽霊のせいと言われてきた金縛りの正体だったのです。


金縛り中の霊体験も科学的な説明が可能

金縛りとは、科学的に解明された現象だったのですね。
しかし反論もあろうかと思います。「実際に金縛り中に幽霊を見た」という心霊体験はどう説明をつければよいでしょうか。

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じつはこれも科学的な説明が可能です。
眠る前に緊張状態だったり不安な気持ちを抱えていたりすると、特殊な状態のレム睡眠に入ることがあります。「スリープ・オンセット・レム」と呼ばれる特殊な眠りです。

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スリープ・オンセット・レムの状態では、心の不安を反映したような恐ろしい夢や幻覚が浮かびやすいのです。居もしない幽霊を見てしまう、というのもそのひとつ。
つまり金縛り中に現れる幽霊は、精神的な不安が幻覚として現れたものに過ぎない、というワケです。


参考資料:

江戸川大学

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