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ランニングマシンのモデルは怖~い拷問器具だった!!

私たち現代人が慢性的な運動不足に陥っていることはよく耳にする話です。
ダイエットや生活習慣病の予防に、ジョギングを日課にしている人は少なくないでしょう。寒さも和らぎはじめ、朝夕のジョギングがだんだんと楽しくなってきましたね。

でもやっぱり寒い外でやるより室内で運動したい!という人もいます。そんな人たちの願いを叶えたのが、ランニングマシンです。ウォーキングマシン、ルームランナーなどとも呼ばれるあの”走るやつ”ですね。

ご存じの通り、ベルトコンベア状になっている踏み台をモーターの力で動かして、室内にいながら歩いたり、走ったりすることができる健康器具です。速度が調節でき、自分のコンディションに合わせた運動ができます。どこのフィットネスジムにも置いてあり、また安いものだと1~2万円台で売っているので家で使うことも難しくありません。

これだけ生活に浸透し、いまや万人が健康器具だと信じて疑わないこのランニングマシン…。じつは、もともと超怖~いモノがモデルになっていたことを皆さまはご存じでしょうか。
いったいどんな云われがあるのか、じっくり見ていきましょう。

トレッドミルの恐ろしい由来

ランニングマシンが日本で発売開始されたのは1976年のことですが、もともとは1953年にアメリカで発明されたものでした。
このとき、アメリカで商品の名前として付けられたのが、「トレッドミル」。いまもアメリカではこの名前で呼ばれていますが、この名前に秘密が隠されているのです。

この「トレッドミル」を辞書で引いてみると、なんと「踏み車」「囚人への罰に用いた」と出てきます。つまり、もともとは囚人への罰、言うなれば拷問用の道具だったのです。ぎゃあああ、こわ!

「踏み車」がモデル

この囚人への罰に用いたとされる「踏み車」とは、いったいどんなものだったのでしょうか。
踏み車は1817年、イギリスのブリックストン監獄に設置されたのが最初と言われています。キュビットというエンジニアがある監獄を訪れた際、囚人たちが何もすることなくボーッと過ごしているようすを見て、「何か労役をさせよう、そうだ! 産業の動力源として働いてもらおう!」と閃き、発明されたという逸話も残っています。

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この恐ろしい拷問器具は、大きな筒の形をしています。その外側にはステップがついています。
囚人たちは、手すりにつかまりながらこのステップを踏むのです。しかし、真ん中の筒が回転してしまうため、延々と梯子を上るように歩き続けるという仕組みになっていました。
そうして筒を回し、穀物を砕いたり、地下水を汲み上げたりしたのです。自分が囚人の立場になったらと思うと、身震いのする話ですね。

16歳以上なら絶対

踏み車は20世紀にイギリスで旧監獄法が廃止されるまでの間、使用されていました。この期間に投獄された囚人たちのほとんどが、踏み車をさせられたようです。16歳以上であれば、全員が投獄から最初の3か月のあいだ、1日6時間は必ず踏まされていたと言われています。6時間もステップを踏み続けるなんて、とんでもない苦行だったことでしょう。運動不足にはならないかもしれませんが……。

現代では、運動不足を解消する便利な健康グッズとなっていますが、もともとは動力源かつ囚人をいたぶるための恐ろしい拷問器具だったのですね。電力を無駄に使ってランニングマシンを動かしていますが、動力源という歴史に立ち返って、逆に発電とかできればいいなあ、なんて思いました。


参考資料:

『大人の雑学大全』話題の達人倶楽部編(青春出版社)

週刊現代


Ⓒオモシロなんでも雑学編集部

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