ひとの気持ちがわからない。
最近、ひとからよく怒られることがある。
誰かと話すとき、オレはべつのことを考えるくせがある。あまり心を許している人がいないから、地雷を踏むのが怖くて、つい観察してしまうのだ。
それは決して悪いことじゃない。そう、悪いことではないんだ。
ただ見られている側からすれば、それは話に集中していないようにうつって、ひどく失礼な態度に思えてしまう。
本末転倒だ。地雷を踏みたくなからといって、時限爆弾の上でジタバタしてていては意味がない。
「真剣味に欠ける。君のことを信用できない。」
先輩にチャット越しに言われたその一言に、吐き気を覚えた。
ああ。オレもあんたを信用してないよ。
べつに信用されたいわけじゃない。俺はあんたに媚を売りたいわけじゃない。
与えられた仕事はこなす。それだけだ。他人が自分をども思っていうようがどうでもいい。
だってそれは、直接俺に降りかかるわけではない。
ひとは関係のなかに序列を作る。相手のことをより思っているからこそ叱る。注意もする。
だが、先輩のソレはただの感想だった。指摘ではなく意見。
失礼なのはいい。そう思わせた俺が悪い。
だけど、そう思うならなぜそのとき指摘しない? なぜ「失礼だよ。気をつけて」の一言もない。
その時点で、オレとあんたの関係はその程度だと、あんたそう言いたのいかよ。
べつに必要ないと言われた。君がいなくてもうちは回っている。
まるで会社で首でも斬られたかのように。淡々とチャットが動く。
「それでもいいなら、君の真剣さを見して欲しい」
面白い意見だ。だったらオレは全力で、嫌がらせのために参加してやるよ。
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