あたたかな微笑み (日常非日常の物語という名のエッセイ)
時々見せる、ちょっとした微笑みが好きだった。
あなたは女性相手によく笑う方ではなかったから、なおさらその笑みをみられた日は浮かれたものだ。
どちらかといえば強面で、年齢より歳を重ねていると思われていて、女性から話しかけるのはちょっと躊躇ってしまうタイプ。
実は、私と誕生日が4日しか違わない同い年。
その4日のことを「4年の差だ」と言い張って笑ったあなたは、無邪気な子供のようだった。
そんなあたたかな微笑みはなかなか見せなかったけれど、一度親しくなってしまえば、気を許してくれて