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【自分らしい自分が好き】ジェンダーの当たり前はもう我慢しない人生を選ぶ -Ready&-

こんにちは!河野七海です。最近は、人と場所によって「河野さん」って呼ばれたり「ななみ(さん)」か「ななみん」、あとは英語で「Nanami」だったり、色んな名前で呼ばれているので、自己紹介のとき少しだけ悩みますね。

&. あなたの大切な人は誰ですか?

突然ですが、次の問いについて目を閉じて10秒くらい考えてみてください。

自分にとって大切な人は誰ですか?
大切な人の名前や顔を浮かべてみてください。

お疲れ様です。
どんな方を思い浮かべましたか?家族、友達、パートナー、アルバイトや職場でお世話になっている方の名前が出てきたかもしれません。そんな大切な人たちの中に、自分の名前はありましたか?

私は大学生のときに同じ問いかけをされたて、家族や友達の顔はたくさん目の裏に浮かんできたけど、確かに自分のことが全く思いつかなくて衝撃を受けました。いま同じことでハッとした人は少なくないと思います。

私たちは幼い頃から知らず知らずに、周りの人に気を使うように、周りの人の期待に応えるように、と言う考えが根付けられていると思います。もちろん、周りを思い合うことは大事なことだけど、自分を犠牲にしてでも周りの視線を意識しながら過ごすのは本当にいいのかな?

&. あなたも今なにか我慢をしていませんか?

高校生のとき、私はよく渋谷のForever21とかH&Mに女の子友達と一緒に洋服を見に行くと、「ななみ可愛いんだからスカート履けば絶対に男の子にモテるのに!」と言われていました。

そのとき、私はそう言われて当然だと思っていました。だって、私のクローゼットはズボンばっかりだし、唯一あったのは家族で結婚式に誘われたときに着て行った白レースのワンピース。そのワンピースを身につけるときは、私がワンピースを着ている、と言うよりかは、ワンピースが私を着ている、と言う感覚があって心の奥では「これは自分じゃない」とモヤモヤしていました。でも、公の場では「いい女の子」「いい長女」「いい娘」を演じないといけないと思いながら我慢をしていました。

みんなは洋服でここまで悩んだことは無いかもしれないけど、自分の本音を抑えないといけなかった経験はあったかもしれません

本当は理科の授業が好きだけど、難しそうで自信も持てなくて、先生に理系に進学したいことが伝えられなかった。
地元から離れた学校や仕事に行きたいけど、周りに同じ考えを持つ人がいないから打ち明けにくかった。
男女カップルが付き合うのが当たり前だから、誰にも相談できず、同性が好きかもしれない気持ちを隠していた。

こうやって我慢することに慣れちゃうと、「大切な人は誰ですか?」と聞かれたときに自分のことを見落とすようになるんだと思います。

&. 私が我慢することをやめて、自分らしさを選んだ話。

2013年、私はアメリカのスミス大学と言う女子大学に進学することになりました。荷造りをしていたときに「一応持っていきなさいよ」と母親に言われて、もう着ないだろうあの白レースのワンピースをスーツケースに詰め込んで海を渡りました。

大学のキャンパスは、国籍、人種、宗教、言語の多様性だけではなく、女子大だから意外だと思われるかもしれませんが、性別・ジェンダーも多様でした。「女子だけの環境」とは言え、色んな女性や性的マイノリティ(特にノンバイナリーやトランズジェンダー)の学生が集まっていました。

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【写真】米国マサチューセッツ州にあるスミス大学の冬のキャンパス

キュートで毎日バッチリお化粧をする化学専攻の友達や、スポーツも勉強も両立させるアスリート系の後輩、ショートカットの髪型でクールな先輩とかと毎日接することで、多様はジェンダーの表現、多様なアイデンティティがあることに意識し始めました。

大学2年生で初めてのジェンダー学の授業を受けたときでした。「ジェンダーは社会構造」と言うフレーズを聞きました。本来ジェンダーは水のように流動的で虹のようにグラデーションであると言う意味です。

例えば、アメリカでも昔は女性がズボンを履くなんて「男の格好」だからあり得ないと言われていたけど、今の女性にはズボンでもスカートでもファションとして認められていることとか。また、LGBTQの中にも、男性でも女性でもどちらにも当てはまらないと言う人もいますよね。ジェンダーは時代や文化によって、何が「女性らしい」のか「男性らしい」のか変わってくると学びました。

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【写真】ノンバイナリーとしてカミングアウトした英国歌手サム・スミス (代名詞 they/them) のシングルカバー「To Die For」(上)とミュージックビデオ「I’m Ready」(下)

その頃から、毎朝鏡の前で洋服を選ぶ度に、クローゼットの奥に眠っていた、高校の卒業式に母が買ってくれた水玉模様のドレスとリボン付きのハイヒールを眺めてながら、その洋服を買ったお店のことを思い出してました。

お店の洋服はいつも男性用と女性用に分けられていて、メンズフロアの手前はいつも母親にとっては折り返し地点だった。でも、ジェンダーはグラデーションなのであれば、そもそも二択に分けて考えずに、好きな洋服を選んでいいんだ、私は我慢しなくてもいいんだ、と気付きました。

凝り固まった男女二元論(gender binary)に自分が完璧に当てはまらない罪悪感から解放された気分でした。そう思えたのは、【性別・ジェンダーの多様性を歓迎するロールモデル】と【ジェンダー学の知識】が揃っていたからだと思ってます。ありがたい!

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【写真】レズビアンとしてオープンにアーティスト活動をしている日本人歌手Amiide

&. 自分らしさを選ぶ人を増やしたい。

私はもう我慢をせず、好きだと思った洋服を選ぶことで、自分で自分のために選択ができる力を感じて、何気なく毎日身に付けていた洋服からエンパワメントを体験しました。世界が変わりました。もちろん嬉しかったけど、もっと早くジェンダー問題に気付けなくて我慢をしていた自分がもったいないなとも思いました。

洋服選びは小さいことかもしれないけど、そういった小さな選択の積み重ねが大きな人生の選択にも響いてきます

もしこのままずっと本音を声に出せなかったら、自分が選んだ人生ではなくて、他の誰かに選ばれた人生を生きることになるのかな?2年後の未来の自分がこの瞬間を振り返っていたらどう思うだろう?それでいいのかな?

毎日の選択は習慣です。我慢をしている状態で選択し続ければ、我慢をするクセがつくのはやっかいなことだけど、同じように、新しく自分らしい選択をする習慣を練習し続ければいいクセに塗り替えることができます。

今から自分が本当に好きな勉強を優先する選択ができれば、就職で迷ったときには自分のパッションを軸にして決断ができる。
今から自分の日常とはちょっと違う世界を覗いてみる選択ができれば、広い視野を持って人生の可能性を冒険できる。
今から自分のコンプレックスを含めてありのままの姿を受け入れる選択をすれば、他者の個性も大切にすることができる。

誰もがジェンダーに縛られず、自分らしい選択をすることでありのままの自分が好きになれる社会を作りたいと思っています。まずは女子高校生をはじめとするジェンダーマイノリティの若い世代のためのエンパワーメントコミュニティをはじめています。

Ready&(レディーアンド)にはそんな思いを込めて立ち上げました。過去の私みたいに、世の中には女の子と男の子の当たり前があるからと言って我慢をして、本当の自分を抑えている人に、自分から人生の可能性を広げられるパワーを分け合えるために。

活動のコンセプトについてはHPをチェックしてください。細かい説明はこれから更新していきますね。

9月からインスタ配信を再起動、10月3日には高校生と大学生と若手社会人の交流ができるオンラインイベントを開催します。自分のやりたいことに迷っている人でも決まっている人でも、学生でも社会人でも、ありのままの自分の想いを言葉にして周りから支えられる仲間と一緒に過ごしませんか?

最新のアップデートはReady&のインスタグラムがおすすめです!これから活動はじめます。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。みなさんが自分らしい選択肢を迷いなく選び続けられますように。

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