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普通と思っていたことは、幸せ者だったと思う。

今まで普通に生きて、学校に通って、大人になって、就職して、結婚してきたのが私です。
特別な取り柄もないし、容姿が綺麗な訳でもないです。
自分では、普通の中の普通の人間だと思っていました。

でも、癌になって分かったことは、
普通」は普通ではなく「幸せ」な人間だったんだってことです。

先月の手術では、最悪の場合人工肛門になりますと言われ愕然としました。
結局人工肛門はつけなくて済むレベルでした。
でも、聞いたときには、人工肛門になって暮らしていくのは素直に辛いと感じました。
他にも術後は色々な不安がありました。
ちゃんと歩けるようになるのか。
オナラが出なかったので、腸閉塞になるのではないか。
お腹の切り口が不自然に膨らんでいるのは治るのだろうか。(術後は皆ぽっこりするそうです。)
次の手術では、妊娠できなくなることやリンパ浮腫や骨粗しょう症のことなど後遺症の不安があります。

癌にならなければ、こんな不安は持ちませんでした。
当たり前に普通に平凡に暮らしていたときには気づかなかったのですが、手の指が10本使えることや足で歩いていること、毎日トイレにいくことすら幸せだったんだなと感じました。

私は、夫のことで精神がどん底になった時にこんなことを言いました。
まだ癌とは知らない時です。

「もう生きていたくないから、私の健康な体を体の不自由な人にあげたい!!」

本当に心が苦しくて、生きる意味が分からなかった時です。
でも、今はちゃんと癌を直して健康な体を取り戻したいと思います。

夫のことと癌のことでダブルパンチを喰らったことで、
以前の日常がどれだけ幸せか気づきました。
パートナーと一緒に暮らして、テレビ見て笑って、献立考えて、おすすめの音楽を聞いて、今日の仕事の話をして、一緒に寝て...
そんな毎日の繰り返しでした。

これからは、そんなささやかな幸せが当たり前じゃないんだって思って、大切にしていきたいです。

こんなこと言ってみましたが、また普通の生活に戻ると忘れてしまうんですよね。


最近は、「普通」って何?
とも思ってきました。
私の年齢だと、結婚して出産して子どもの成長を見て過ごすことでしょうか?
けど、私はもう子どもが産めない体になるのだから普通ではないのでしょうか??
誰が普通を決めているんだろう。
普通=幸せ
でそれ以外は可哀想という考えはどこかにある気がします。

私もそういう考えはあったと思います。
でも、癌患者が可哀想というレッテルは、いろんな方のインスタグラムで拭えました。

私も、癌になっても自分らしく過ごしたいと思っています!
そしてたくさん笑って過ごすぞ!


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