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生涯収入を最大化する「就活の技法」(著者:森田昇さん)

こんにちは!キャリコンのななまる😊です!
ようやくGW以来の祝日ですね。久しぶりの3連休でホッとゆっくりされている方も多いのではないでしょうか?(私のその1人です笑)

今回も先週に引き続き、森田さんの本を読みました。
私自身は就職活動を数年前に行いましたが、活動開始時期や具体的な進め方・それこそ「技法」を知ることなく、なんとなく時間が経ってしまっていたことがありました。そんな私のような就活生、そしてキャリア支援者にも有益な本だと感じました。私が本書を読んで"学びになったこと"や"心に残ったことをまとめました。ぜひ最後まで見ていただけると嬉しいです😄



Readimg:生涯収入を最大化する「就活の技法」

今回は、一般社団法人リベラルコンサルティング協議会の代表理事:森田昇さんの著書を読みました。


読もうと思ったきっかけ

今回、こちらの本を読もうと思ったのは以下の2つの理由からです。
①転職活動との違いを知りたい」 「②学生支援を行う時に役立てたい」

「①転職活動との違いを知りたい」
先週は「転職活動のやり方」を知るために赤い本を読みました。そして、就職活動の本も出版されていることを知っていたこともあり、「就職活動と転職活動はどのように違うのだろう?」と疑問を抱きました。その疑問を解消するため早速手にとって読みました。

②「学生支援を行うときに役立てたい」
私は学生支援に興味があり、将来は大学のキャリアセンターに勤めたいと考えています。私の人生に大きな変化を与えた就活、私にとって就活は「初めて自分でキャリア意思決定をした出来事」であり、その出来事に関わったキャリア支援者のおかげ今の自分があると思っています。今度は自分がそのような立場で関わることが出来たらいいなと思っており、我流のやり方をゴリ押しするのではなく、色々な考え方や社会人としての経験も含めて学生へ還元していきたいと考えています。そんな中で、具体的な「技法」について書かれている本をあまり見かけない(私調べ)ので、手にとって読みました。


3つの学び

①自己分析はアリ地獄 (p32~)

就活のはじめでは、「こういう企業や商品、サービスって何となくいいよな」という自分の「興味・関心」を知っておけば十分。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p25

極論してしまうと、就活における自己分析とは「ES作成や面接対策でのネタ探し」でしかありません。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p29

「自分の価値観に合った業界や企業はどこにある?」と、過去経験を起点にした就活を進めても選択肢が狭まるだけです。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p35

私は、就職活動の時に「アリ地獄」になりすぎるぐらいに自己分析を行いました。(自己分析の分厚い本に掲載されているワークを3周以上は行いました😂)

この方法の良いところは、これまでの自分自身について棚卸ができることです。自分自身についての自己理解を深めることが出来ます。

一方で悪いところは、本書p35の部分と繋がりますが、「就活の軸」をもとに企業を見つけていくことになるので、選択肢が狭まります。そして、厄介なのが、「就活の軸」が変わった場合の軌道修正が大変なことです。

私は就職解禁のタイミングで「就活の軸」が揺らぎ、全ての業界について「興味・関心」があるかを確認し直すために時間を費やしたことがあります。選考が始まる中、自分だけ振り出しに戻ったような気がして、焦っていたことを思い出します。それだけに大きなインパクトを受けた内容でした。

②企業分析 「5つのknow」 (p98~)

企業分析を「5つのknow」で行うには、正しい順番があります。
(中略)
会社の成長力を競合他社と比較できるよう、初めに企業の概要から把握していき、徐々に具体的な項目へとフォーカスを当てていきます。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p98

本書では、企業分析を行う上で重要な5つの項目について解説されています。各項目について、具体的にどのような手段を取れば良いのか、ここまで丁寧に書かれている書籍に出会うことは中々ないと思います。

そして、企業分析を行った後に、それぞれの企業を評価する確認事項も知ることが出来ます。こちらの確認事項をチェックすることで、「自然と業界選択や企業選びで重視する価値観、譲れない条件が見えてくる(p143)」と本書では謳っています。これこそが「就活の軸」なのだと。

私は、企業分析を行う方法が分からず我流で進めていました。ノートに会社概要を写し、他の企業との違いを探るために業界のデータを調べたり、「有価証券報告書」や「IR情報」を見て、確認して逆質問を考えたりしていました。今回、具体的な企業分析の方法を知り、我流だった自分の企業分析の方法も論理的に整理された気がしています。

③自己PRは「◯◯力」でまとめてはいけない (p164~)

就活における自己PRには1点気を付けなければいけないことがあります。ズバリ、最初の結論であるアピールポイントを「◯◯力」でまとめてはいけません。「私のアピールポイントは◯◯力です!」だったり「私の強みは◯◯力があることです!」と断言するのは危険なので、極力控えてください。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p164

学生の時点で自己認識できた強みなんて、体力以外は到底仕事に活かせるレベルにはないからです。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p165

異なる世界でも活かせる強み、業界や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上の「仕事をうまくやる力」に社会人基礎力、ポータブルスキルがありましたね。しかし、読んで字のごとく社会人の実務経験の中で取得・磨かれるものであり、学生のうちに身につけられるものではありません。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p166

私が知りたかった「転職活動との違い」の1つはこちらの部分だと思いました。

確かに、スキルや能力を伝えていくような書類審査や面接を就職活動ではしなかった気がします。当時の私は、自己PRを伝える時にエピソードに関する"思い"や具体的にどのような行動を行ったのかの"プロセス"を主に意識するように心がけていました。私という「人物像」を全面に伝えていくようなイメージです。

一方で転職活動では、転職エージェントさんから「自己PRは◯◯力の書き方にしましょう」とアドバイスを受けました。また、企業側は即戦力として採用活動しているので「再現性」が大事になると、書類作成や面接対策を行う時に良く言われています。私という「人物像」を伝えていくことはもちろんですが、再現性を伝える「Can(できること)」をどのように伝えていくかを大事になってくるのかなと思います。


心に残ったこと

やりたいことの前に、やっていて楽しいことがあります。楽しいことと向き合い、楽しいことをやっていく。すると情熱が生まれ、好きになり、結果的にやりたくなってきます。これが仕事を好きになる、情熱のプロセスです。

生涯収入を最大化する「就活の技法」 p36

赤い本(年収300万円から脱出する「転職の技法」)を読んだときも同じようなことが心に残りました。Will(やりたいこと)についてです。

現在進行形で、「Will(やりたいこと)」について考えていますが、なかなか思いつきません。現代はインターネット環境が整備されているので気になったことをすぐに調べることが出来ますが、やったことないことをイメージするのは難しいです。

今回、こちらの文章を読んで「やっていて楽しいこと」という新たな目線を得ることが出来ました。現在やっていることの延長線上にあることなので、イメージしやすいと感じました。私自身のWillを考えるヒントになると思ったと同時に、相談者へキャリアコンサルティングを行う上での1つの見方・捉え方として蓄えておきたいと思いました。


全体を通して

今回、こちらの本を拝読してたくさんの学びがありました。就職活動の具体的な進め方や選択肢を広げていくことの大切さを教えていただきました。また、タイトルが「生涯賃金」ではなく「生涯収入」であることも1つポイントだなと思いながら読み進めました。今は色々な働き方ができるようになってきているので、「賃金」だけではなく様々な方向から就職活動を見ていきたいと思いました。

私は就職活動に特別な思いがあります。
キャリアコンサルタントとして「自律的なキャリア意思決定の支援」をしたいと思ったのは、自分の就職活動の経験から来ています。自分自身が当時の大学時代に戻って就職活動を行うことは出来ないですが、未来の世代へ伝えることは出来ます。本書の学びを染み込ませ、かつての自分のような"就職活動"や"キャリア意思決定"でもがき苦しんでいる人たちの支えになれたらと思います。

読了:2024年7月13日(土)

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