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年収300万円から脱出する「転職の技法」(著書:森田昇さん)

こんにちは!キャリコンのななです!
本日は7月7日ということで七夕ですね。今年は全国的に晴れのところが多いので織姫と彦星は会えそうで良かったです。

最近は、多くのキャリコンの先輩方が本をリリースされていて、気になるものばかりで積読が増え続けている状況です笑。この「ななReading」に投稿をしていく頻度も増えて行きそうですが、気ままに自分のペースで載せていきたいと思います。ぜひ最後まで見ていただけると嬉しいです😄



Reading:年収300万円から脱出する「転職の技法」

今回は、一般社団法人リベラルコンサルティング協議会の代表理事:森田昇さんの著書を読みました。


読もうと思ったきっかけ

今回こちらの本を読もうと思ったのは、「転職活動のやり方」を知りたかったからです。

現在、私は転職活動を行なっています。
キャリアコンサルタントの資格を取得したものの、現職は異業界かつ副業も禁止なため、ビジネスとして(相談者・企業からお金をいただいて)キャリアコンサルティングを行うことが出来ないからです。

転職エージェントを利用して活動をしていますが、担当者によってアドバイスは千差万別。全体の流れを知るために面接まで進んでいますが、「今のまま進めていくと良くない」と直感が働きました。本書と森田さんのことはキャリコンの資格を目指す前から存じ上げていたことと、経験型の本になるので説得力・納得感があると思ったので、手にとって読みました。


3つの学び

①:「業界×職種」

社員の年収を決定づける最も大きな要因は「能力」ではなく「業界」だからです。「業界」に属する会社での「職種」とのかけ算「業界×職種」で年収の大枠は決まっています。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p8

どんなに能力を磨いても昇進しても、そもそも年収の低い業界(観光や飲食、介護等)では社長にでもならない限り、年収が高い業界(コンサルや金融、エネルギー等)の社員の年収には逆立ちしても勝てません。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p9

「当たり前だろ」となりがちですが、改めて文字で見ると「そうだよな」と思いました。私個人としては年収UPのために転職活動をしているわけでは無いですが、このような視点を持つことは必要だなと思いました。今回の転職活動においては「業界」は決めているので、「職種」をどうしようか考える機会になりました。

②転職の目的

転職の事前準備として最優先で行うのは、転職で実現したい最優先事項を決めることです。「今、ここ」で起こっていることだけを見つめて、過去の感情や未来への思考で判断せずに、冷静に今のあなたが最も欲しいものを①転職の目的として決めましょう。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p62

転職することで何を得たいのか。その目的を定めるコツは、過去の出来事や未来の希望よりも「今、ここ」にフォーカスすることです。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p63

こちらは私の中で盲点でした。転職活動を行う過程で、今後どのように自分が働いていくか「未来」について考えることが多かったので、「今、ここ」のフォーカスは意識していませんでした。考え方の視野が広がりました。

③天職の輪は「Can(できること)」一択
天職の輪とは「Will(やりたいこと)・Can(できること)・Must(求められていること)」のフレームワークのことと本書では定義しています。それぞれが交わるところが天職というイメージです。
こちらの3つの言葉の中で、転職の準備段階における自己分析は「Can(できること)」の部分を洗いだすことが目的と本書では謳っています。

自己分析としては「Can(できること)」だけ考えればいいのです。あくまで応募書類作成や面接時に使える素材集めなので、希望する業界・職種・ポジジョンとなる「Will(やりたいこと)」や企業リサーチとなる「Must(求められること)」は後回しで構いません。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p71

採用担当者が確認したいのは「あなたが今の会社で出している実績の数々」の先である、「あなたが今の会社で出している実績を、そのまま転職後も出し続けられるか」です。「出せるならその根拠を、出せないならその理由と、どうすれば出せるのかを教えてほしい。」これが採用担当者の本音であり、確かめたいことでもあります。いわば「再現性」です。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p74

職務経歴書で自己PRやスキルを記入するときに、一通り考えましたが「強みのタグ化」や「最終的な説明の仕方」など実例を踏まえながら解説いただいているので、とてもイメージがしやすく頭の中へ入ってきました。転職エージェントさんから「自己PRは◯◯力の書き方にしましょう」とアドバイスを受けましたが、こちらの解説を拝読して納得感が増しました。


心に残ったこと

「Will(やりたいこと)」をやる必要はない

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p231

こちらの言葉が一番心にグサッときました。
私は、新卒の就職では「Will(やりたいこと)」を中心で活動しており、転職についても「Will」に比重を置いて活動していたので、この言葉は衝撃でした。

自分が自然体で楽にできる仕事は、もっと楽に出来ないかと創意工夫を初めて、何だか楽しくなってきます。その楽しさを言語化・タグ化して活かせる仕事を選択していけば、必ず年収アップしますし、仕事に「やりがい」を覚えることもできます。自己理解ツールである天職の輪は、最初に「Will(やりたいこと)」を考えるのではなく、「Must(求められること)」を把握することでもなく、「Can(できること)」から考えるのが転職においては正しい順番ですから。

年収300万円から脱出する「転職の技法」 p232

こちらの考え方を知ることが出来ただけでも、本書を読んだ価値があると思います。「Can(できること)」について今一度考えようと思います。


全体を通して

学びもとてもありましたが、読んでいて「面白かった」です!
時々、森田さんの一人ツッコミが入ったり、経験談が入ったりとクスッとなる場面もあり、あっという間に読み終えました。

こちらの本は、1年前にNewsPicksでたまたま見た記事で知りました。当時は転職活動で面接まで進む段階ではありませんでしたが、その時から知っておきたかった内容が盛りだくさんでした。「これからの時代は転職大事ですよ」という本は出回っていますが「転職のやり方」まで具体的に記された本は中々出会うことができないのではないかと思います。本書を読むことで転職活動の進め方のイメージが出来てきました。森田さんありがとうございます。

これからキャリアコンサルタントとして、自分自身が転職相談を受ける場面が出てくると思います。その時にカウンセリングだけではなく、コンサルティングを行えるよう、今の経験も噛み締めながら過ごしていきたいです。
(自身の経験を過信してはいけないですが、経験をもとにアドバイスできることもあると思っています。)

読了:2024年7月6日(土)


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