しくじった名もなきイチ30代女

しくじった名もなきイチ30代女です。しくじりました。 私のしくじった恋愛話を誰かに聞い…

しくじった名もなきイチ30代女

しくじった名もなきイチ30代女です。しくじりました。 私のしくじった恋愛話を誰かに聞いてほしくて、この場をお借りして吐き出します。 文の利用依頼、お仕事依頼は、コメ欄にてご相談ください。

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【番外編】みんな幸せになる不倫もあるかもしれないと思ったはなし

※この文章は7割無料で読めます。最後の3割で、結果と結論が読めます。 浮気とかするのはアホだと思ってた。不倫するやつは脳みそ溶けてるんだろうと信じてた。よほど想像力がなくて、異性を見る目がなくて、バカで、浅はかなやつがやって、全員不幸になって、ボロボロになって過ちに気づくんだろうと思ってた。特に私は大好きな恋人と長く付き合っていたから、浮気なんて考えもしなかったし、するやつはよほど恋愛に恵まれてこなかったんだな、と思ってた。匿名掲示板で不倫体験とかを目にしたときに、コメント

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    • 【最終話・12】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

      そんな日もありながらも頑張り続けて2年、精神的に成長して、下半身も上半身も筋肉ムキムキになって、趣味も続いて、大会で入賞したりして、仕事も落ち着いて、今なら上京できるな、と思った頃、人伝に彼が結婚していたことを知った。タイミング的に、私と別れた直後かその前から付き合っているようだったし、結婚したのは直感が下りたその頃のようだった。「やっぱりそうか」。頭ではなぜかそう納得して、心はとてつもなく落ち込んだ。 東京に行って生活がうまくいったら、やっぱり私は要らなくなったんだ。私な

      • 【連載11】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

        めちゃめちゃ嬉しかった。でも、でも、なぜか、うんといえなかった。 また喧嘩するし。また新しい街で失敗するかも知れないし。またブラックかもしれないし。また、同棲ばかり続いて結婚が遠のくかもしれないし。 でも、でも、でも、で私の頭がいっぱいになった。「この人となら新天地でやっていける」とは思えなかった。不安な私に対して彼は特に包容力もなくて、そのまま些細なことで喧嘩して、電話を切った。 私はまた同じ街で仕事を見つけた。仕事内容はよさそうだった。しょっちゅう喧嘩しながらの遠距

        • 【連載10】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          泣きながら歩く私を見て目を丸くした元恋人と、そのまま一緒にご飯を食べた。指一本ふれないまま、別れた。これをきっかけに連絡をとるようになり、新しいほうと付き合いながら元恋人が精神安定剤といういびつな関係になった。 この頃はとにかく私は自分を責めていた。二人から選べない自分。元恋人を傷つけた自分。元恋人の結婚しよう、の言葉を待てなかった自分。引き出せなかった自分。きっぱり別れて新しい彼に向き合えない自分。責めて責めて、ずっと落ち込んでいた。 でも、少し強引なペースに巻き込まれ

        【番外編】みんな幸せになる不倫もあるかもしれないと思っ…

          【連載9】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          彼とは完全に別れて、新しいほうと付き合うことになった。 新しいほうとは体の相性がとにかくよかった。話しながら並んで歩いているだけで下半身が反応してしまうことはたびたびあった。彼も同じだった。どんなにその気がなくても、彼に抱きしめられるとその気になって、サルのように寝た。彼は私の体をよく褒めた。筋肉質なのがエロい。くびれがいい。肌質がいい。でも、下半身をもっと鍛えたらもっと俺好み。そう言った。 彼はやたらテクニシャンで、いろんなプレイをして私を満足させてくれた。さらに、肌は

          【連載9】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載8】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          いつも自信満々に話す彼がどもるのを聞くのは初めてだった。どんな些細な約束も一度も破ったことのない彼のこの言葉がどんなに重いのかは、よく知っていた。重いからこそずっと、軽々しくは言ってくれなかったんだ。また私がこの言葉をどんなに待ち望んでいたかも、自分で知っていた。 でもだからこそ。だからこそ。「なんで今更言うの。」という言葉しか、でてこなかった。 なんで、大好きな時に言ってくれなかったの。なんで、他の人に心が移ってから言うの。どんだけ私がその言葉を待ち望んでいたか…。

          【連載8】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載7】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          またあの人とやってしまった。元恋人に、別れ話をした。好きな人ができたから、もう別れよう。彼は泣いてて、いっぱいキスをされた。あの頃はあんなにキスの相性がいいと思ったはずなのに、全然何も感じなかった。彼は泣いていて、胸が苦しかった。そのまま、流れを忘れたけれど、もう一度した。「もう痛くしないから。ごめんな。」「うん。」。二人で泣いて抱き合った。 この頃とにかく自分のことがよくわからなかった。どうしたいのか。どっちといたいのか。どっちともいたくないのか。ずっと自分を責めていた。

          【連載7】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載6】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          そのまま朝までLINEをして、この街に戻ってきたから、また会いましょう、ということになった。恋人との関係は曖昧なままだったけど、ひとまず新しい彼とは関係を持たないことを自分に誓って、会うことにした。 彼と私の家の間にある駅で、待ち合わせをした。ご飯を食べて、ちょっとお酒を飲んだ。家まで送ってくれた。家の前で話をしていたら、昼は晴れていたのに、雨が降りだした。大雨だった。とりあえず、屋根を求めてうちのマンションまできた。非常階段で抱きしめられて、キスをした。 体がぴったりと

          【連載6】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載5】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          つらくて元恋人に電話したら、いつでも話を聞いてくれて、前向きなアドバイスをくれた。付き合っていた頃と同じように。 月に一回、飛行機の距離を帰って元恋人にあって、友達にあって、なんとか気持ちを保ちながら一年ほどその仕事を続けた。 でも、結局会社が合わないので前の土地に戻ることにした。前回の転職活動以来登録したままの転職サイトでブラックそうな企業が声をかけてくれて、ぼんやりした頭で内定を受諾して、また引っ越しをした。 新しいところは想像通りブラックだったけれど、スキルがつき

          【連載5】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載4】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          私は柄にもなく緊張して、彼も緊張していて、めちゃめちゃ気持ちいいって感じじゃなかったんだけど、とにかくほっとして、やっと一つになれたな、と思った。変だけど、この人と寝ることはすごく自然なことだった。 でもやっぱり私はそれでも(元?)恋人が好きで、完全な別れを選ぶ勇気はなかった。この後に及んでなんでだって感じだけれど、どうしても選べなかった。新しい彼には、次はいつ会えるだろうねとか話して、さよならの手紙かなんかを渡して、別れた。今思えば手紙とかだいぶキモいんだけど、泣きながら

          【連載4】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載3】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          「わー、こんにちは。」びっくりしたけど、なぜか当然だと思った。自分のシャーマニズム的能力をキモく感じながらも、そういう運命なのかな、と自然に思った。自然な流れでカフェに行って、電話番号とメールアドレスを交換した。自然に学生時代の夢の話をして、別れた。その後特にメールでやりとりをすることはほとんどなかったけど、何かあったら連絡取り合える。そう思って安心した。 彼との関係が進展すると、浮かれる半面、居心地の悪さを感じた。恋人と今後どうするのかどうしても決められなかった。自分の気

          【連載3】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載2】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          ある時、その人が夢に出てきた。内容はよく覚えてないけど、なんか仲良くて、すごく幸せな夢だった。その日会社に行って実際会ったら、なんか照れてどきどきした。夢に出てきた人のことが数日気になるなんてことは、私には時々あることだったので、まあこれも一時的ものだろうと思っていた。 またある時。その人からいいにおいがすることに気づいた。 そのにおいをかぐと、無条件に体が反応した。嘘みたいに。その人がそこにいることを知らなくても、隣に立っただけで、視界に入らなくても下半身が反応した。

          【連載2】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          【連載1】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

          初めて恋人ができたのは20歳のとき。同じ学校のサークルのひと。とても誠実で優しかった。尊敬してたし、頼りにしてた。 互いに就職して25歳のときプロポーズされたけど、なぜだかピンとこなくて、すったもんだあったけど、断って、別れた。 そのあと職場の人と付き合った。この人のことはピンときた。運命の人!絶対この人と結婚する!この人と出会うために今までの私の人生があったんだ!と心から思った。彼も私を好きでいてくれた。 同じ職場の同じフロアで働いて、一緒にしゃべりながら私の家に帰っ

          【連載1】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし