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【連載2】結婚したくてしょーがない20代女から、大恋愛を経て、結婚なんてどーでもいい30代女になったはなし

ある時、その人が夢に出てきた。内容はよく覚えてないけど、なんか仲良くて、すごく幸せな夢だった。その日会社に行って実際会ったら、なんか照れてどきどきした。夢に出てきた人のことが数日気になるなんてことは、私には時々あることだったので、まあこれも一時的ものだろうと思っていた。

またある時。その人からいいにおいがすることに気づいた。

そのにおいをかぐと、無条件に体が反応した。嘘みたいに。その人がそこにいることを知らなくても、隣に立っただけで、視界に入らなくても下半身が反応した。

あれ?なんで?ナニコレ?めちゃめちゃ動揺した。

そして彼はかっこよかった。一般的にはわからないけど、私の主観では。全然アリだった。見た目だけでなく、佇まいも声も話し方もどんどん好きになっていった。幸か不幸か、話も合った。興味の範囲やバックグラウンドも近くて、他人とは思えなかった。

私が合わせたのもあって、恋人とではなく彼と一緒に帰るタイミングが増えた。彼も私のことを悪くは思っていないようだった。

この頃私はめちゃめちゃ悩んでいて、ネットの占いなんかにどうすればいいか相談したりしていた。最愛の彼がいるのに、他の人が気になる。しかも顔が好みとかいうより、欲情してしまうんです。こんなこと結婚したり婚約したりしてるリアルの友達に相談できなくてなくて、抱え込んだ。

とても悩んで、とりあえず新しい彼を知ろう、知れば幻滅するかもしれないし。そう思って、機会があったら話をしてみた。気は合うばかりだった。

ただ、それ以上のアプローチはしなかった。私には恋人いるし。仕事ではわりと話すのに、連絡先さえしらなかった。

一緒に歩く帰り道、とりあえず香水はつけていないことを聞き出した。学生時代に、女性は遺伝子の相性のいい男性の匂いを嗅ぎ分ける、という研究について習ったことを思い出し、それなのか、と、思った。

ある時、会社のある同僚と街なかで遭遇した。「わー、今日は会社の人とよく合うなぁ。さっき僕、(新しい彼)くんとも××中央公園でバッタリ会ったんですよ。」いい情報だった。新しい彼はあの公園にいることがあるのか。別れを告げながら心に刻んだ。会えるかも、という期待を胸に、街中に出た時には××中央公園に立ち寄るようにした。

ある日、「今日は新しい彼と会うだろうな。」なぜかそう思った。自然と××中央公園に足が向かった。そわそわしながらきょろきょろ探してもいなかった。ふと気が緩んで何も考えずに角を曲がったときに、…彼はいた。



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