独立してわかったこと······会社に守られていたんだなーということ
3月に会社を退職し、フリーランスとして建築設計事務所を開業して約半年。
今しみじみ思うことは、会社員の時は、組織に守られていたんだなということだ。
いくつか事例をあげてみると、ひとつめは、
取引先(お客様)との関係
会社員の時は、会社というフィルターを通して、または社長の顔を通して仕事が来る。
会社で、いくら取引先と仲良くなったり、信頼されたとしても、その会社にいるからなのだ。
だから、個人事業をはじめて、直に仕事を依頼されたり、感謝されたりすると、その嬉しさが全然違う! (これが、やりがいというものか?)
でも、いいことだけではなく、悪いことも直に来るわけで······ 特に大きなトラブルがあったわけでもないけど、ちょっとした取引先との行き違いや不満も、直に自分にやってくる。
今までは、ちょっと嫌なことがあったら会社のせいにすればよかったけど、今はそういうわけにはいかない。
これを自営業やっている夫に話したら
「やっとわかったか! 社長は大変なんやぞ! 従業員は、(社長の)いいことしか見えへんからな。」
と言っていた。
なるほどなあ、社長は、社員の代わりに矢面に立って、矢を受け続けていてくれたんだなあ、と今さらながらに気づく。
そして2つめは、
仕事の責任
建築の仕事というのは、プロジェクトの規模が大きく、ひとつミスをすれば、下手すれば何億円という金額が影響してくる。構造設計だと、人の命にも関わってくる。
杭の耐力確認不足でマンション建て直し、や、建物が崩壊したニュースなどを見ると、毎回震えあがる。自分が設計した建物が大丈夫だろうか?と寝れなくなることもある。
もちろん、そうならないよう、きちんと設計やチェックもするし、保険にも入っているわけだけど。
会社員の時は、どこかで、いざとなれば会社が責任をとってくれるさ、と思ってたところがあり、気楽だったなーと思う。
お金のこと
当たり前だけど、フリーランスは収入が安定しない。仕事の量もムラがある。
開業資金には、まとまったお金が必要だし、順調に仕事を受注していっても、建築設計の仕事は受注してから、設計費用をもらうまで数ヵ月かかる。
→結果、開業当初は、生活費としても、無収入、赤字となる。
毎月、決まった日にお給料が入ってくることは、ありがたいことだったんだなー、と思う。
さいごに
なんだかんだと書きつらねてきたけど、会社員時代に未練があるわけではない。たぶん。
いろいろと思うところがあって独立したのだから、昔に戻りたいとは思わない。
最近はちょっと不安が多いけど、同業者の方とゆるくつながったり、助けあったりすることで、解消することも多いのかもしれない。(建築士会に入会したけど、育児もあって、なかなか夜の会合に出席できていないなあ······)
今度は、独立してよかった!ということをnoteにたくさん書けるように頑張りたいなと思う。
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