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「自己実現」って何?よく使われる「ことば」を疑ってしまう…

人の成長に関わる仕事をしていると、言葉一つで「はっ」と何かに気づいて変わる(成長する)人がいます。人生を左右することもあります。なので、どうしても言葉に対しては敏感になります。単に私のクセなのかもしれませんが、普通に使われて深く考える必要がなさそうな「ことば」ほど、疑ってかかるクセがあります。

今日は私の仕事観の一環にもなりますが、ちょっとその点に触れてみたいと思います。疑ったはいいけど、、じゃあどうすればいいのか?という点も触れておきます。

自己対話が好きです。Q&A形式にすると割とスムーズに記事が描けますね。とくにインタビューワーはいなくて自分でやってます(笑)。


ビジネスで蔓延する危険なキーワード

Q. 先日の自己紹介によると、ずっと教育や育成の分野でキャリアを積んで、その後起業をされていますね。今日は仕事での自己実現についての想いをお聞かせください。

A. 自己実現の想い?! 無いですね。残念ながら(笑)。長くやっている分、そのジャンルでの仕事の経験が増えたというだけです。

そもそも「自己実現」とは何なのでしょうか?

聞こえがいいので、安易に使われている印象ですが、何かの到達点でしょうか? そんな風に聞こえます。「自己啓発」という「ことば」もその類でしょう。

そんなに実現とか、啓発しなければならないほど、自分で自分を最初から低く評価してどうするんだって私は言いたいです!

結果的に経験が増えるので、何か術を得ることはあっても、それは自己実現でも何でもないのです。今を生きることが上手くなったり、困難を切り抜ける術が身についたり、、といった感覚だけが残ります。でも、それだけで良くないですか?

世の中には、まことしやかにみえて、人を不安な心理状態におとす「ことば」があると思います。「自己実現」、「自己啓発」はその最たるものかも知れません。私は『今の自分』という素材をどうやって活かすかに、もっと注力すべきと考えています。

その『今の自分』をかたち作るために必要な考えや術があるならば、未来の時間から先取りして学ぶ、あるいは動けばいいのです。


未来から今へ!時間軸を超える??

Q. 未来の時間から先取り?!とは何なのでしょうか?

A. 今の社会常識とはちょっと時間軸の捉え方が異なります。つまり、資格を得るために仕事をしながら何時間も勉強をして、試験に合格して「やっと自分の格付けができる・・・」ということと逆行します。

例えば、現在経営する会社では、海外の仕事で活躍できる人財育成コンサルティングも行なっています。ですが資格取得ありきのプログラムはありません。海外の人と働く時に、英語資格、TOIECスコアは関係ないからです。

結果的にTOEICスコアを上げたり、レベルアップした転職を成し遂げている人は沢山いますが。

つまり資格などで格付けされた「英検--級の人」「TOEICスコア何点の人」であるかの前に、「外国籍の社員と円滑に仕事ができる人」「海外現地法人に赴任し、現地スタッフの味方である人」といったことを直ぐに示した方が良いと考えています。未来にいる自分を、先に今の自分にしてしまうのです。英語ができるできないはその次に考えることです。

仮に、英語資格やTOEICスコア高得点を得ても、自分という店舗に売れない商品を置いておくようなものです。いつ誰がその商品(資格)をみて、この店はいい店だと思うのでしょうか? それよりも、店にいる人の接客の仕方や、魂をこめた一品に人は心動かされるでしょう。

感の良い人はもうおわかりですね。未来の時間から先取り、、というのは、何者かに成る壁を作らずにもうやってしまっている、行動しているということです。それも楽しみながら。

ちなみに弁護士や税理士など士業の仕事は先に資格を取る必要があるようですが、それとて志ひとつだと思います。士業の資格がなくても弁護士事務所や税理士事務所で働いている人はいますからね。もちろん法的に、業務範囲が限られるといったことはあると思います。

Q. なるほど。。先に成りたい人になる!は面白いですね。
  今日はありがとうございました。

A. こちらこそありがとうございます。
  お読みいただきました皆さんへも感謝です!!



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